■世界に認められたパティシエが生み出すチョコレートアート
今回お邪魔したのは、小田急小田原線「新百合ヶ丘」駅近くの「パティスリー エチエンヌ」。パティスリーの国際大会で総合優勝した実績を持つ藤本智美さんと、スイーツアートデザイナーとして世界的に知られる藤本美弥さんのご夫婦が経営する人気店だ。
お店では、さまざまな種類のケーキや焼き菓子が販売されているが、いずれも美しく華やかな見た目で食べるのがもったいないくらい!
なかでも異色なのが、美弥さんが手がける「アニマルチョコレート」。これは動物をモチーフにした商品で、犬やパンダ、キリン、象などさまざまな種類がある。いずれも本物のぬいぐるみのようなかわいらしい見た目が特徴だ。
■毛の質感や色に徹底的なこだわり
バレンタインデーの時期には数量限定の特別商品も店頭に並ぶ。2018年のバレンタイン向けに用意された「マネー来チョコ(宝くじ付き)」は、招き猫をモチーフにした商品。首元の鈴や三億円(!)の小判はちゃんと金箔が貼られているというこだわりよう。もちろん金箔を含めすべて食用の素材でできているので、丸ごと食べることが可能だ。
これらの「アニマルチョコレート」や「マネー来チョコ」は、いったいどのように作られているだろうか?美弥さんによると、チョコレートに水あめなどを混ぜたプラスティックチョコレートで型を作り、霧状のチョコレートを吹き付けて毛の質感を表現しているという。その上からさらにエアブラシで色をつけるのだそうだが、「一度ではうまく毛の質感や色が出ないため、数回重ねて作業を行っている」という。
このほかにも、店内には肉球をモチーフにしたマシュマロのように、比較的リーズナブルで気軽に買える商品も数多く用意されている。
いずれも食べずに飾っておきたくなるくらいキュートだが、チョコレート菓子は材質の特性上、部屋に飾っておく場合は暖房の風や直射日光が直接当たらない場所に置く方がよさそうだ。美弥さんによれば「冷蔵庫に入れておくと結露でチョコレート表面の質感が失われがちなので、今の季節なら玄関先などの方が保管には向いているかもしれませんね」とのこと。
■恐竜やサンタの彫刻のようなチョコも!
美弥さんがチョコレートアートのような細工物を手がけるようになったのは、前職のグランドハイアット東京でウェディングケーキのデザイン・制作を担当していたときの経験が影響しているそうだ。各界の著名人のためにオリジナルケーキを作っているうちに、その独創的なデザインが評判を呼んで依頼が殺到。以降、さまざまなオーダー作品を作り続けてきたという。
現在も、依頼を受けてオリジナル作品を制作することがよくあるそうで、お店にもチョコレートでできたリアルな恐竜が展示されていた。
ほかにも、サンタやグランドピアノ、ランドセルなど、さまざまなモチーフを手がけてきたという。百貨店のイベントで飾られるオブジェなどを制作することも多いそうなので、店頭で美弥さんの作品を見かけたことがある人もいるのではないだろうか。
教えて!goo編集部が調べたところ、食品会社の明治がバレンタインデーのイベントのために用意した、嵐の松本潤さんのチョコ像「チョコ潤」も美弥さんが制作を担当しており、明治ミルクチョコレートのサイトでメイキング映像を見ることができた。気になる人はチェックしてみてはいかが?
「教えて!goo」では、「好感度の高いバレンタインのメッセージ」ということでバレンタインに関連する記事を公開中だ。
「パティスリー エチエンヌ」公式ホームページ