■欧米流の「デーティング期間」
他のユーザーからは、「女性からの告白はおかしいのでは」という返答も……。なぜ「女性から告白をしない」風潮があるのだろう。
「ひと昔前は『男らしさ』『女らしさ』が大切にされ、女性から告白するなんて『はしたない』という考え方が当然のようにありました。最近ではジェンダー観も変化し、結婚や恋愛の考え方も変わりつつあります。しかし、伝統的な考え方に影響を受けている人もまだまだいるでしょうね」(すみよしさん)
実際のところ、女性から告白した場合、男性はどう思うのだろう。
「よほど嫌な相手でない限り、告白されて悪い気持ちになる人はいないでしょう。相手に付き合う気がなければ断られるだけですので、告白しようかと悩んでいる時間がもったいないです。ただ悩んでいるより、実行に移したほうが成功率ははるかにアップします」(すみよしさん)
相手を嫌な気持ちにさせないのだから、堂々と伝えたい。
「欧米では告白文化が無く、デートを重ね相性のよさを確かめてから恋人になる『デーティング期間』をもうける例が多いです。同じように、期間を決めて『お試し交際』をお願いしてみるのはいかがでしょうか」(すみよしさん)
告白に踏み切れない……という人は「デーティング期間」をもうけ、ハードルを下げるのもよいかもしれない。
■コロナ禍を逆手に取った恋愛戦略
受身な男性が増加している世の中に、コロナの影響で自粛生活が到来した。テレワークが普及しはじめ、合コンや婚活も以前のようには行えない。この状況下ならではの恋愛戦略を聞いてみた。
「出会いを求める人には、オンラインの結婚相談所やマッチングアプリの利用をおすすめします。最近では、『マッチングアプリを通して恋人や配偶者と出会った』という人が増えています。アプリの使用には、『恋愛に発展しづらい』、『危険があるのでは』という不安を抱くかもしれません。しかしメリットもあります。コロナ禍が落ち着くまでは、オンライン通話機能などでお付き合いを重ねるのもよいですね。相手を内面からゆっくりと知ることができます」(すみよしさん)
デートに誘うのはハードルが高く感じるかもしれないが、オンライン通話なら気軽に誘えそうだ。アプリを使って“出会いの場”をつくってみるのもよいだろう。
「最近は、『女性から告白してくれたら嬉しい』という男性の声も耳にします。草食化、絶食化の原因のひとつに、『告白やアプローチがモラハラやセクハラにあたるのではないか』という恐れがあるようです。そのため、確信が持てる状況でないと動けない男性もいるのです。そのような状況もあり、思いを遂げたい相手がいる女性は、自分から『付き合いたい』と伝えるべきです」(すみよしさん)
女性から「告白する」「恋人を探す」という行動は、もはやおかしなものではない。積極的な行動が苦手な人は、マッチングアプリの利用やオンライン通話で徐々にアプローチするのもひとつの手だ。「出会いが無い」、「恋人ができない」と悩む女性は、男性からの行動を待たず、自分から一歩踏み出してみてはいかがだろうか。
●専門家プロフィール:すみよしひさこ(夫婦問題相談室リカプル)
夫婦問題カウンセラー。対面・電話カウンセリングを行い、夫婦関係、離婚、不倫などの相談にのってきた。2011年に「夫婦問題相談室リカプル」を開室。