「日焼けすればするほど健康にいい!」と言われて育った子供の頃から時代が変わり、UVケアが必須となった今、逆にケアの仕方が色々あるがゆえにかえって分かりにくくなっている部分があると感じる。
この機会に紫外線対策についてきちんと知っておこうと思い、「教えて!gooウォッチ」で探してみたところ、以下の3つが発見されたので紹介しよう。
■紫外線の影響は意外なところにもおよぶ?
紫外線といえばお肌のダメージが最も気になるところだが、それ以外にも色々なところに影響を及ぼすという。その一つが“衣類の日焼け”だ。
空間整理や掃除のプロであるライフオーガナイザーの宮崎さんによると、紫外線は衣類の色あせを引き起こすという(教えて!gooウォッチ「肌だけじゃない!暮らしに忍び寄る紫外線の影響」より)。
「色褪せの一番の原因は、紫外線が当たることによって衣類に化学変化が起こるためです。紫外線が強いのは4~9月で、1年で浴びる紫外線量の8割程度がその時期と言われています。4~9月の洗濯物は風通しのいい日陰に干す等の工夫をしましょう」(宮崎さん)
また、衣類の中でも特に色あせしやすい素材があるという。
「色褪せしやすい素材は、ポリエステル・アクリル・ナイロン以外の繊維や綿、麻、シルクなど。綿は色褪せしやすいですが、綿65%とポリエステル35%など混紡の場合は、色褪せしにくいです。また、鮮やかな染料が使われている衣類も注意しましょう」(宮崎さん)
天気がいい日に洗濯物を干すのは気持ちいいものだが、大事な衣類が色あせしてしまわぬよう気をつける必要がありそうだ。
■紫外線から肌を守る衣類の効果って?
最近では、「UVカーディガン」のように、羽織ることで紫外線から肌を守ってくれる衣類も販売されている。しかし実際、このような衣類がどんな仕組みで紫外線をカットするものなのかを知らない人も多いのではないだろうか。
株式会社千趣会の国沢千豊さんによると、UVカーディガンは、紫外線の中でも肌に悪影響を及ぼすとされるA波とB波から肌をガードするものだという(教えて!gooウォッチ「UVカーディガンのメカニズムって?効果が長続きしやすいものは?」より)。
「一般的にUVカーディガンは、A波とB波の遮蔽率に対する試験を実施し商品化されています。UV加工は、繊維にカーボンやセラミックなどを練りこむ方法と、紫外線吸収剤などを生地に付着させる方法により施され、紫外線を生地に吸収あるいは反射させて皮膚まで届きにくくさせる効果があります」(国沢さん)
上記のうち、紫外線吸収剤を生地に付着させたものについては、繰り返し洗濯することによって効果が落ちないかが心配だが……。
「洗濯などの取扱い状況により、持続期間は異なります。ただ、繊維にカーボンやセラミックなどを練りこむ加工法を用いた商品の方が、効果は長く持続します」(国沢さん)
やはり、購入から時間が経ち、何度も洗濯されたものは少しずつ効果が落ちていくことがあるようだ。
「どんなUVカット商品でも、プラスチックや金属のように完全に“隙間”をなくすことはできません。つまり100%紫外線をカットできるとは言い切れないため、夏季の外出時などは特に、日焼け止めクリームや日傘を併用することをおすすめします」(国沢さん)
UVカットをうたった衣類も紫外線を100%防いでくれるとはいえないので、それと併せた対策が必要だということか。
■落としきれなかった日焼け止めの悪影響も
紫外線対策に万全を期すためには日焼け止めクリームも必須に思えるが、実はその日焼け止めがかえってお肌に悪影響を及ぼすことがあるという。
皮膚科医の森しほ先生によれば、「日焼け止めを落としきれずに肌に残ると酸化してしまいます」というのだ(教えて!gooウォッチ「皮膚科医が指摘!日焼け止め、落としきらないと酸化、ニキビや黒ずみの原因にも」より)。
「海や山に行くときはウォータープルーフの落ちにくくて強い日焼け止めを使ったほうがいいのですが、日常ではやさしめのものを使いましょう」(森さん)
なるほど、アウトドアを楽しむ際は別として、日常生活をおくる上では、汗で落ちやすい日焼け止めを使用し、汗をかいたら繰り返し塗るという方法がベターなようである。
また、森さんによると目から入ってくる紫外線にも注意が必要とのこと。
「紫外線は目に入ると白内障のリスクにもなりますし、ある研究によれば目から紫外線が入るだけで脳が『メラニンを作りなさい』と指令を出して日焼けしてしまうというデータもあります」(森さん)
日傘、帽子、サングラスなどのアイテムを上手に使い、目元への紫外線をカットすることも心がけたい。しっかり紫外線対策をした上でこれからの季節を楽しむようにしよう!