
■運動の優先順位が落ちる冬
藤元さんいわく、冬は他の季節と比べ、運動不足に陥る可能性が高いという。
「冬は、やはり春や秋と比較すると運動頻度が減る傾向にあります。考えられる要因としては、年末シーズンは仕事も忙しくなる人が増え、さらに忘新年会などの影響により、運動の優先順位が落ちる傾向にあることが理由です。その結果、運動頻度が減少して、運動不足になってしまう人が増えます」(藤元さん)
年始年末はどうしても忙しくなり、寒さも相まって家にこもりがちになる。今年は新型コロナウイルスの流行もあり、自宅で過ごす期間もさらに増えることだろう。家の中で意識して運動をしないと、コロナ太りが加速するだろう。
■柔軟性を高めるエクササイズ
藤元さんに、柔軟性を高める3種類のエクササイズを教えてもらった。
「1つ目は、『ワールドグレイテストストレッチ』です。まず真っ直ぐに立った状態で、左ひざを上げて抱えたままお腹の方に近づけましょう。ひざを抱えたその足を体の前方に下ろします。その時、同時に右手の手のひらを床につけ、もう片方の右足を後ろに伸ばします。次に左ひじが床につくくらいまで下ろします。この時にひじから下は鎖骨と平行にします。下ろした左手を真っ直ぐに伸ばしながら、そのまま上半身を左にねじりましょう。この動作を左右交互に行います」(藤元さん)
ワールドグレイテストストレッチは、肩周り・股関節の柔軟性を高め、全身の筋肉を効率的に伸ばし、ほぐすことができるエクササイズだという。
「2つ目は、股関節・腰の柔軟性を高める『ヒップクロスオーバー』です。仰向けに横になり、足の裏を床につけた状態でひざを曲げます。両手は床平行にして、横に伸ばします。その状態のまま足を左右に動かしましょう。このとき、背中はぴったりと床につけ、動かさないようにするのがポイントです。とてもシンプルな動きなので、誰でも気軽にトライしやすいです」(藤元さん)
運動において柔軟性はとても重要だ。身体の可動域を高めることで、ケガや痛みを防ぐことができる。また、血流をよくすることで、ダイエットに適した身体作りにも繋がる。
「3つ目は、『リバースランジ』です。まず真っ直ぐに立ちます。右足を後ろに引いて、ひざが床につくくらいまで下げます。このとき、ひざは90度をキープするよう心がけてください。次に、姿勢を元に戻して真っ直ぐに立ちます。この動作を左右交互に繰り返し行いましょう」(藤元さん)
リバースランジもシンプルな動きだが、やってみると太ももやふくらはぎにしっかりと効くことが分かる。器具や特別な準備も要らない、自宅でできるエクササイズやトレーニングでこの冬はコロナ太りを解消してみてはいかがだろうか。
●専門家プロフィール:藤元 大詩
2014年よりトレーナーとしての活動をスタート。大手フィットネスクラブやスポーツクラブなどで、パーソナルトレーナーやコーチを務める。YouTubeチャンネル『カラダを整える部屋』に、トレーニングやエクササイズのレクチャーを投稿。