■コロナ禍による相談内容の変化
占いにおける相談内容に変化がみられるという。
「以前は、仕事や恋愛の相談というと人間関係についての話題がメインでした。最近では、転職や婚活に関することなど具体的な相談が増えましたね」(流光さん)
その理由を聞いてみた。
「コロナをきっかけに、『自分が本当にやりたいことをした方がよいのでは?』と考える人が増えたのでしょう。キャリアや人生などをより広い視野で考えた、前向きな内容に変化しつつあります」(流光さん)
プライベートにおいても「このままでよいのか?」と自問自答するきっかけとなったようだ。
「感染症の流行で死を身近に感じるようになり、『もっと自分の好きなように生きよう』と考えるようになった人が多いと感じます。そのような中で、より真剣にパートナーを求める人が増えたのではないでしょうか。」(流光さん)
先の見えない状況下でおうち時間が続き、「共に歩みたいと」思えるパートナーの必要性を感じはじめたのかもしれない。
■よくない運勢を告げられたら、どうすればよい?
新たな未来をイメージし、いざ占いへ……しかし不運を告げられた。そんなときはどう対処すればよいのだろう。
「たとえば『今の恋人とはあと数ヶ月以内に別れる』という結果が出たとします。『別れる=悪い結果』と思うかもしれません。しかし長い目で見たら、『もうその人に執着しなくてよい』、『もっとよい人が別にいる』ということもあるでしょう。人生という大きな視野で見たときに、今見えている『よくないこと』が本当によくないかどうかは、あとにならないと判断できないのです」(流光さん)
悪運宣告に、相談者はショックを受けてしまいそうだが・・・・・・。
「占い師としては、よくないものが見えた際もきちんとお伝えするようにしていますが、悪いことが頭に強く残ってしまわないようなアドバイスを心がけています。『体を壊す』と出たときには、『お体を大切にした方がよいと出ています。生活全体を見直したり、体力づくりをはじめるとよいですよ』とお伝えするなどです」(流光さん)
悪い占い結果が出たとしても、寄り添った言葉をかけてくれると相談者も安心だ。幸せな未来を手に入れるための助言として受け止めるとよいだろう。
■上手な占い活用術
占いを上手に生活に取り入れる方法についてアドバイスをもらった。
「占いにより、長期的な運気のバイオリズムを知っておくとよいでしょう。スムーズに人生を送ることに役立ちますよ。『この時期は何をやっても進みが悪いから、準備する時間にあてよう』とか、『この時期は見切り発車でも上手く“こと”が運ぶから、どんどん行動しよう』など、人生における“頑張りどき”が分かります。時間を無駄にせずに過ごせるのではないでしょうか」(流光さん)
よくないバイオリズムのときも、「今はそういうとき」と割り切れたら気が楽になりそうだ。
「占いは依存するものではなく、参考にするものです。人生を生きていく上でのヒントとして、あなた自身が決断する際の“助け”と捉えるのがよいでしょう。何事も最終的に決めるのはあなた自身です」(流光さん)
人生の岐路や窮地に立たされたとき、占いを頼りたくなる人もいるだろう。出た結果をどう捉え、どう行動すべきか、決断するのは自分自身であることを忘れずに、上手に占いを活用したいものだ。
●専門家プロフィール:流光 七奈
占い師。スピリチュアルリーディングを中心に、オリジナル占術を組み合わせて占う。現在は、裏ホロスコープ占星術をメインに女性向けメディアで占いを連載中。都内オフィスで行う個人鑑定には、日々多くの相談者が来訪。著書に「ダンナさまは幽霊」、「あの世の社会科見学」シリーズがある。
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