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ショートケーキにかかせない苺。実は果実は表面のツブツブで、赤い部分は花托!

ショートケーキにかかせない苺。実は果実は表面のツブツブで、赤い部分は花托!洋菓子の代表選手といえばケーキ。なかでも苺のショートケーキは、子どもから年配の方まで広く愛されている定番のお菓子だ。しかし、そんなポピュラーなショートケーキが日本生まれのスイーツであることはあまり知られておらず、教えて!gooウォッチでも以前、「ショートケーキは日本でしか食べられないことが判明した件」として取り上げたところ、大きな反響を呼んだ。今回は、さらにショートケーキについて知識を深めるべく、新宿高島屋の発酵デリカテッセンカフェテリア「Kouji&ko(コウジアンドコー)」でパティシエを務める高野伴美さんに話を伺ったところ、ショートケーキに欠かせない苺の果実は実は表面のツブツブだったことや、ショートケーキが日本で広まった理由、ふわふわのスポンジ生地を作るコツなどが明らかになったので、紹介しよう。

■苺の赤い部分は果実ではなかった!?


毎月22日はショートケーキの日とされているが、みなさんはその理由をご存知だろうか? これは、カレンダーを見ると一目瞭然だが、22日の上には15(イチ・ゴ)日が記載されているから。

その苺が果物ではなく、野菜(果実的野菜)に分類されることを知っている人は少なくないだろう。しかし、あの赤い部分が果実ではないことは意外に知られていないのでは? いったい、あの部分は何と呼ぶのだろうか?

「苺の赤い部分は花托(かたく)といって茎のようなもの。苺は表面にツブツブがありますが、その部分が果実で、さらにその中に種子が入っているんですよ」(高野さん)

ちなみに苺は春先から出回ることもあって春の食べものと思われることが多いが、本来は初夏のもの。俳句でも初夏の季語となっている。

■ショートケーキが日本で広まった理由


ふわふわのスポンジケーキに白い生クリームと真っ赤な苺を乗せる日本式のショートケーキは海外ではあまり見られないが、似たようなケーキは存在する。

「イギリスやアメリカには、ショートブレッドやビスケットなどに生クリームと苺を挟んだケーキがあります。フランスには、マジパンを練りこんだ生地にクレーム・フランジパーヌ(バターとカスタードクリームを合わせたもの)と苺を挟んだものがありますね」(高野さん)

とはいえ、いずれも日本人好みのふわっとした食感とはやはり異なるようだ。

「日本人は柔らかいものを好む傾向がありますし、クリームと苺の紅白のイメージがおめでたいものとして受け入れられたのが、ここまでショートケーキがポピュラーになった理由と言われています。もっとも、苺は取れる時期が限られていて傷むのも早かったので、本格的に広まったのは冷蔵庫が一般家庭に普及した後です」(高野さん)

■ふわふわのスポンジ生地を作るコツ


ショートケーキの肝とも言えるスポンジ生地だが、家庭でいちから作るのは結構大変。うまく作るコツはあるのだろうか?

「卵を立てる際、砂糖と一緒に湯煎で温めながら立てるのが基本。卵が人肌まで温まったら湯煎から外して冷めるまで立て続けた後、粉などを入れていくとふんわりとした生地になりますよ」(高野さん)

ちなみに、スポンジは卵1:砂糖1:粉1で作るのが基本中の基本だが、これだとちょっと甘すぎて食感も重くなりがち。そのため現在は砂糖と粉が7割ほどに抑えているレシピが多いのだとか。

「ただ、砂糖の量を減らしすぎるとボソボソになったり、きれいに膨らまなくなったりするため、あまりお勧めできません。より優しい味にしたい場合は、砂糖の量は減らさず、きび砂糖や甜菜糖などで代用してみるのもひとつの手です」(高野さん)

このほか、スポンジに打つシロップや、生クリームの砂糖も置き換えが可能だという。

「シロップはケーキをしっとりとさせて香りを出すのが役割なので、好みにあうものを使えば大丈夫。自分で作る場合は、味見をしながら砂糖の量を調節してみたり、砂糖の一部を果汁や甘酒に置き換えてみたりしてもいいですよ。生クリームに入れる砂糖はクリームの1割前後が基本ですが、白砂糖の代わりにきび砂糖や甜菜糖、蜂蜜、甘酒などを代用してもOKです。ただ、一気に置き換えると失敗につながりやすいので、少しずつ置き換えてみてくださいね」(高野さん)

実際、高野さんがパティシエを務めている「Kouji&ko(コウジアンドコー)」では、水と甘酒と味醂のみで作ったシロップを使った「いちごと甘麹のショートケーキ」などを提供しているとのこと。気になる人はチェックしてみてはいかが?

発酵デリカテッセンカフェテリア Kouji&ko 新宿高島屋 パティシエ 高野伴美さん
●発酵デリカテッセンカフェテリア Kouji&ko 新宿高島屋 パティシエ 高野伴美
都内のホテルで10年間パティシエールとしてフランス菓子に携わり、常に好奇心と遊び心を持って菓子に向き合う姿勢を学ぶ。パティシエールとして二人の子供を育てる中、菓子の材料として健康に良い日本の発酵食品に注目。発酵食品の良さを引き出すデザートの開発に取り組む。
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