■風水的によい寝室とはどんな部屋?
眠るときにしか使わない寝室だが、風水的に見ると大切な空間だという。
「寝ているとき、人は無防備な状態で空間の気を取り込んでいます。寝室を整えることは、健康のためだけでなく、開運のために運気を整えることでもあります。寝室は一家の幸運に影響を与える大切な場所です。いつもすっきりと片付けておきましょう。また、ベッドの配置は梁(はり)の下やドアの正面、大きな窓の下等にならないよう注意しましょう」(圓山さん)
いつも清潔にしておくことが第一だ。さらに圓山さんは、心地よい睡眠と運気を上げるためにチェックすべきことをまとめてくれた。
【心地よい睡眠のための寝室チェックリスト】
・寝室は片付いているか
・ベッドの下にホコリが溜まっていないか
・寝室の鏡やテレビにベッドが映り込んでいないか
・パソコンなどの仕事道具を置いていないか
・運動器具を寝室に置いていないか
・古い新聞や雑誌が置きっ放しにしていないか
・ベッドや枕の頭上に梁がないか
・家具や柱の角がベッドに向いていないか
・肌ざわりのよい天然素材のシーツや寝具であるか
「寝室の環境を整えたら、遅くとも子(ね)の刻(23時から1時)には眠りましょう。運気アップには目覚めも大切です。卯(う)の刻(5時~7時)は昇る太陽のエネルギーを吸収できる時間なので、この時間帯に起きて元気に1日をスタートさせましょう」(圓山さん)
寝室を整えるだけでなく、就寝と起床時間からも運気を上げられることが分かった。
■枕の向きと方位、寝室に置かない方がよいものとは!?
昔からの慣習として、日本人は北枕を嫌がる傾向があるが、風水ではそうは捉えないようだ。
「お釈迦様が亡くなったときに頭が北向きに位置していたことから、“極楽浄土へ行けるように”と亡くなった方を北枕で寝かせます。北枕が縁起が悪いといわれるのは、そのためです。風水では、地球の磁力の流れに沿った北枕は、健康運にも財運にもよいと考えられているため問題ありません」(圓山さん)
年齢や状況によっても吉方位が違うそうだ。家族など複数人で寝ている場合は、夫または経済力のある方が基準となり、親子の場合は親、親を介護している場合は介護している子供を基準にするという。各方位の要素を聞いてみた。
「東は若い人に向く活力に満ちた方位です。成長や学業、仕事運アップに効果的です。西は壮年以降によい、穏やかに安眠できる方位です。リラックス効果や収入アップが期待できます。南はパワー不足のときによい、エネルギッシュな方位です。眠りが浅くなるので必要なときだけ南向きにしましょう。北は地球の磁力の流れに沿った、年長者によい方位です。財運や健康、子宝運アップにつながります」(圓山さん)
求める要素によって、枕の位置を変えるのも効果があるようだ。さらに細かい方角についても教えてもらった。
「北東は変化や心機一転のためにやる気を高める方位です。こちらも眠りが安定しないので、必要なときだけにしましょう。北西は年長者によい、熟睡できる方位です。仕事での指導力や管理能力アップが期待できます。東南はコミュニケーション能力が高まる方位です。恋愛や結婚、仕事運アップに効果的です。南西は人間関係の安定によい方位です。チームワークの向上や信頼度をアップさせたいときに向いています」(圓山さん)
一方、寝室には置かない方がよいものとして、鏡(テレビやパソコンの画面も同様)、シーリングファン、植物、ドライフラワー、水槽、運動器具、古い新聞や雑誌などが挙げられるという。仏壇がある場合は、足が向かないようにすることも大切だ。ぬいぐるみは、人型でも動物型でも家族の一員と見なされ、運を分け合ってしまうためおすすめできないそう。
眠っている間にも、人間は気を取り入れている。よりよい睡眠をとるために、今回伺った話を参考に、寝室に風水を取り入れてみてはいかがだろうか。
●専門家プロフィール:圓山真央
風水師。姓名判断、姓名易断、フライングスター風水、九星気学、四柱推命、紫微斗数など多数を学び風水師として活動中。姓名鑑定、住居の風水鑑定も行う。物腰の柔らかい言葉で綴られているブログも注目を集めている。
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