
■入園式にふさわしい装い
ツーピース、ワンピース、パンツスーツ、着物などが入園式の服装としてイメージできるが、どれが最適なのか。
「子供が主役であることを考慮した、上品さや落ち着きを感じさせる装いで、ツーピース、ワンピースがふさわしいのではないでしょうか」(松田さん)
子供の世話で動き回る可能性や、長丁場の中でトイレに行くことが予想できる。着物は姿勢や所作が伴うので、着慣れていない場合は洋装のほうが動きやすく無難だという。
■入園式におすすめのコーディネート
ツーピース、ワンピースを着用する場合、入園式にふさわしいカラー、またアクセサリーはあるのだろうか。
「色は、ベージュ、白、淡いピンク、ブルーやグリーンなど、春を意識しましょう。白いブラウスは、顔や首元が明るく見え清潔感もありますので、合わせやすいです。アクセサリーは、真珠のネックレス、イヤリング(スイングしないもの)がおすすめです。ブローチやコサージュを加え、華やぎも表現するといいでしょう」(松田さん)
足元のコーディネートも気になるところだ。同系色が好ましいのだろうが……。
「ベージュにベージュの靴など、もしぼやける感じがするなら、バッグだけ黒の差し色にしてもよいです。靴の汚れが気になるならば、靴とバッグを服よりも濃い目のベージュにするのがおすすめです」(松田さん)
では、着物の場合はどうだろう。
「訪問着や色無地の一ツ紋などがふさわしいです。春らしい色合い、淡いトーン、優しい色目で、おめでたさを感じさせる柄や花模様、古典柄がよいですね。帯は袋帯で、きらびやかな物は避けます」(松田さん)
着物は動きにくいが、どうしても着用とのことであれば、上記に気を付けよう。
■これはNG、というコーディネートは
春らしさの演出を理解したところで、これはやってはいけないというコーディネートについても聞いてみた。
「ミニスカート、ラメやきらめきが目立つもの、デニム素材、シースルー等透ける素材は着用を避けましょう。また、派手な色、奇抜な色合い、暗い色の装いはふさわしくないです。アクセサリーは大振りのイヤリングやネックレス、きらめきの強い宝石などがNGです」(松田さん)
スカート丈はミニではなく膝が少し隠れるくらいのものがふさわしく、椅子に座る、しゃがむ、といった動作を意識したデザインやスカート丈を選ぶとよいとのこと。お辞儀をした際、胸元が見えないかどうかなどもチェックしておきたい。
「晴れの日の装いは、どなたにも好感を持っていただけるような清潔感のあるスタイルを心がけましょう」(松田さん)
あくまで主役は園児。自分が目立ちすぎないようにしたい。また、季節の変わり目でもあるため、装いとあわせ、体調も万全に望みたい。
●専門家プロフィール:松田 眞美
マナーコーディネーター。エレガンスマナークラブ 主宰。