作中、真ん中程でJudyが「私はもしかしたらロシア人かも、ジプシーかもしれない」と空想をふくらませた手紙をおじさんに書く部分があります。この手紙の終わりでJudyが、「PS.There's one thing I'm perfectly sure of.I'm NOT a Chinaman.」と書いています。何でJudyはこんな事を言ったんでしょうか。最初chinamanの意味がわからなくて辞書で調べたら、思ったとおり「中国人」という意味の言葉でしたが、そのあとに侮蔑語であるとの記述がありました。Judyはそういう言い方をする子ではないと思ってたので結構ショックでした。
ここで質問です。この作品が書かれたのは1912年となっていますが、この時代にはこのchinamanという言葉は日常的に偏見の意識なく使われていたものなのでしょうか?
日本語でも、昔は皆大して気にも留めずに使用していた、今となっては禁止されている言葉がたくさんありますよね。日本語でも何度も読んだ大好きな本なので、初めて英語で読んだ今日びっくりしてしまいました。まだ途中ですが、この件では主人公に対してちょっとひいてしまいました。。。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
こんにちは。
少し、感じたことを書かせてくださいね。
Chinamanという言葉、皆さんがお調べになっているように、今となっては、その言葉に対する評価も定まり、やや侮蔑の雰囲気を持っていたことになっているようですが、やはり皆さんおっしゃっているように、当時は一般的で、その言葉しかなかったんじゃないかと想像します。
ですから、その当時のアメリカの人々が中国の人たちに対して、どんなイメージを持っていたか?ということが、一番知りたくなることですよね。orsayaさんのご質問の主旨もそういうことだと思います。
…1912年当時は、まだ旅客機もありませんでした(あのライト兄弟が、初めてのflightに成功したのが1903年だそうです)。今のように、日々多数の人々が国から国へ飛行機で移動している時代とは違い、地球は今よりさらに大きかったことでしょう。もちろんテレビもありません。ブラウン管から、外国の土地や人々を見ることもありません。そういう時代…例えば、アメリカの一般の人々が中国の人に会うことなどあったのだろうかと思ってしまいます。
一方で、当時の中国はどんな時代だったか?1912年というと、前年に辛亥革命が起こり、1644年から300年近く続いていた清朝が滅びた年です。
ほとんどのアメリカ人にとって、中国は、ヨーロッパやロシアに比べると、さらにはるかな国であって、写真で見る清朝の人々の姿は、辮髪をして、自分たちとはまるで違う衣服を着ている不思議な人々に見えていたのではないでしょうか?(ちょうど、黒船に乗ってやってきた人たちが、日本の侍の姿を珍しがったように)
現代のように、多くの人と情報が行き交う時代ではないので、そういったイメージはお互いに長く保たれたままだったかもしれません。それを「偏見」と呼ぶこともできると思います。
僕は、そういった当時の一般的なイメージに支えられた言葉のひとつを、ジュディーが茶目っ気たっぷりに使って見せたぐらいに思いました。仮にそれが中国の人でなく、日本人という言葉だったら、こんな感じだと思います。
「私はもしかしたらロシア人かも、ジプシーかもしれない・・・追伸、でもひとつだけ完璧に確かなことがあります(ここで手紙を書きながら、ちょっと舌でも出したかも?)。私、『チョンマゲ』は結ってなくってよ!」
Daddyを笑わそうとしただけなんじゃないのかな?
(世界史が実はあまり得意でなく、当時の世界情勢までリアルに把握できないため、多分に想像に頼りました)
ジュディーの弁護をちょっとしてみたかったまでです。
こんにちは。ご回答ありがとうございます。なるほど!と思うところが非常に多かったです。確かにJudyは普通の明るい無邪気な女の子だし、中国人を侮辱する意図はなかったんだと思います。ついつい深く考えてしまうタチで・・チョンマゲのところの説明では、あーーそうかもしれない・・と思わずうなずいてしまいました。この本やっぱり最後まで読もうと思います!
No.4
- 回答日時:
こんにちは。
No1の者です。私も気になるととことん調べたい性質でして、早速今日伺ってきました。断言はできないですが、恐らくこうだろう・・という内容ではあります。ですがなるほど・・と納得できるお返事がありましたのでお知らせしますね。
本が書かれた1912年というと辛亥革命(清朝を倒し、民主主義国家を建てた革命)の1年後だそうです。当時欧米諸国にとって中国とは恐らく"Lower country"というイメージがあったのではないか、とのこと。1840年代に起こった英国・清朝間のアヘン戦争に中国が負け、香港が英国領土になり、それを皮切りに他の欧米諸国が中国の領土を割譲していく中で、民衆の不平不満がつのっていた時代だそうです。挙句の果てには欧米諸国が日本との戦争にまで負けてしまい、ボロボロの状態になったのが1900年代初頭です。その方が持っていた辞書によると、"Chinaman"というのはDerogative(中傷的)だと書かれていました。私も含め、彼女も"Daddy-long-legs"を読んだことがないので断言はできないのですが、当時は欧米諸国が優位に立ち、アジア諸国が支配されていた時代ですので(日本は例外ですね)、おそらく欧米人の中には無意識的にアジアや中国を低く見る傾向があったのではないかと思いました。この小説の女の子も特に人種差別をしているつもりはないんだと思いますが、時代が時代なだけにこんな風に言ったのではないか・・とのことでした。
いかがでしょうか?私はそれなりに納得ができました。恐らく作者の方も自然に筆が運んだことなのでしょう。もう少し後に書かれた作品であったら、このような表現は恐らくなかったのかも知れません。ましてや、主人公の女の子は裕福な家庭の方ではないですよね・・ですから女の子もその表現方法しか知らなかったのかもしれませんね。
こんなに突きつめて読んでくださるリーダーさんがいらっしゃって、若くしてなくなった作者の方もさぞかし本望だと思います。私も勉強になりました。それでは失礼します。
こんにちは!再度のご回答ありがとうございます。わざわざご知人の方に聞いていただけるなんて嬉しいやら申し訳ないやらです。やっぱりここで質問してよかったです。単語自体だけでなく歴史まで勉強になりました。そうですね、きっと侮辱するような意図はなかったんだろうと思います。。私は、中国人でもないのになぜ自分がこんなにカチンときたのかずっと考えていましたが、やっぱり同じアジア人を侮辱されてプライドを傷つけられたのかな?と考えました。よくわかりません。笑 でもとっても参考になりました。わかりやすいご回答ありがとうございました。機会がありましたら是非、またお力を貸してください!
No.3
- 回答日時:
こんにちは
私も「足ながおじさん」に夢中になりましたっけ。(*^-^)
スラング辞典には
Chinaman's chance が
No chance at all. の意味として載っています。
第一次世界大戦の頃ですので、そういった世界情勢とも
関連があるのかもしれませんね。
参考までね
ご回答ありがとうございます。そうそう、あしながおじさんです!私はアニメが大好きでした。その「Chinaman's chance」、私も辞書で発見しました!それもやはり、ちょっとショックな言葉でした。昔は人々の考え方も違うので仕方ないですね。言葉は生きているものなんだなぁと再確認しました。
No.2
- 回答日時:
わたしが使っている"COLLINS"という英英辞典(180,000語)にも載っていまして、「古風で軽蔑的な呼び方の中国人のネイティブおよび住民」とありました。
ということは、当時としては中国人を"chinaman"という軽蔑的な意味合いを含んだ言葉で呼ぶことが普通だったのですね。Judyという個人がそういう言い方をする子ではなかったとしても、一般的に使われていた言葉を使っていたのは自然に充分に考えられることです。
余程軽蔑的な意味を含めて言う以外、今ではまず使われない言葉でしょう。。
ご回答ありがとうございます。やっぱり語彙数の多い辞書にしかない言葉のようですね。今では使われないという事の現われでもあると思います。参考になりました。ありがとうございます!
No.1
- 回答日時:
こんにちは。
Chinamanという単語ですが、
私の使用している45,000位の単語が掲載されている
(英→英辞書です)物では2~3冊見ましたが発見できませんでした。逆に広辞苑のような分厚い55,000以上出ているものでやっと発見できました。
そこに記載されているものを読みますと、かなり古い言葉で現在はほとんど使用されていないように書かれています。もしくは、多少侮辱的な意味合いで中国の方を呼ぶときに使うと書かれています。おわかりになるように、簡単にこちらの辞書で見つけられる言葉ではないぐらいですので、相当古い言葉なのでしょうね。
orsayaさんがおっしゃるように、100年近くも前に書かれた本ですから、その当時中国人を呼ぶ方法が"Chinaman"という言葉しかなかったのかも知れませんね。
どうしても気になるようであれば、中国関係のことを大学で専攻されていてかなり詳しい方が近くにおりますので聞いてみてみましょうか?(ちなみに私は英語圏に住んでいます)せっかく好きで読んでいる本ですから、幻滅したくはないですものね。
こんにちは!早速のご回答ありがとうございます。私はジーニアスの英和とロングマンの英英を使ってまして、ジーニアスで調べたら出てきました。そんなに載ってない単語だとは知らなかったです。お手数かけますが、是非その方のお話を伺ってみたいです。楽しくペースよく読んでいて、今日中に終わるかなーなんて思っていたらこの単語をサラッと使っている主人公に出くわしたので結構「えっ・・」とショックだったんです。ご面倒でなかったら是非宜しくおねがいします。急ぎませんので、気長に待ちます!
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