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素朴な疑問です、AW11 MR2ってパワステあるんですか?

A 回答 (2件)

ありません。


 元々計画はあったらしいですが、エンジンが操舵装置よりも離れたところにある為(=パワステポンプとステアリングユニットが遠過ぎる為)、既存のパワステでは装着が不可能だった模様です。(トヨタの社内基準は判りませんが・・・一般的には、ハンドル周上での操舵力は20~22kgf程度が人力の限界で、これ以上になるとパワーアシストが必要とされていますが、AWやAE86は結構ギリギリです。)
 SWでは遂に操舵力が限界を超え、『電動油圧パワステ』という非常に凝ったパワーアシスト装置が開発されました。

 ちなみに全くの余談ですが。

※R30=スカイラインRSでは最初期型からオプションでのみパワステの設定があり、逆にパワステなしではロック・ツー・ロック(ハンドルを左右どちらかの一杯まで切り、そこから逆の方向に一杯まで切った時のハンドル回転数)が4回転に達するほどスローなステアリングギヤ比として操舵力を軽減していました。

※ホイールベース2.4~2.6m程度のFR車でロック・ツー・ロック4回転というと、オーバーオールのステアリングギヤ比は10台後半、20:1に近い超スローハンドルとなり、今日の基準だとこれだけでスポーツ走行は不可能だと言えるほどですが、当時の重量級スポーツは大なり小なりこんな感じでした。(同クラスだとセリカもパワステなしは4回転近く回りましたし、重いDOHC1.8リッターFR車のいすゞ・PFジェミニに至っては、ギヤがバリアブルレシオだったこともあり4.5回転もしました。

※逆にランサーEXターボ、通称『ランタボ』には『スポーツキット』が、AE86には競技ベースとして特殊なGTVというグレードがあり、それらを選択するとパワステ無しのままロック・ツー・ロックが3回転になって、それだけで『峠を攻めるならコイツが一番』と言われたほどでした。
 またKP61 (FR最後のスターレット)は全グレードパワステ無しのロック・ツー・ロック3回転で、KPが『コーナリングマシン』と言われた理由の一つとなっていました。

※この(パワステがアメ車以外で一般的でなかった)時代、欧州車も概ねこんなもので、フロントがスカスカに軽いポルシェ930ターボでも4回転、最高速度が280km/hに達し同時代のフェラーリやランボルギーニを押さえて市販車最速だったマセラティ・ギブリSSに至っては、巨大で重いV8エンジンをフロントに搭載している事もあり、ロック・ツー・ロックが6回転もありました。
 まぁロック・ツー・ロックは高速走行時のハンドルの安定感にも関係しているので、回転数が少なければよいとは必ずしも言えませんが、パワステが無いこの時代、ロック・ツー・ロックが軒並み3回転を切っていたのが英車で、『峠では英車に勝てない』と言われる所以でもありました。(コーナリング性能世界一と言われたロータス各車では2.3~2.7回転、単なる大衆車に過ぎないミニでさえ2.5回転しかありません。)

※当時、タイヤが太いスポーティなクルマでもパワステが装着されなかったのは、パワステが『軟弱』と見られていたから、ではありません。
 当時の英車やドイツ車ではステアリングインフォメーション(ハンドルがドライバ-に伝える、前輪のグリップ状況の情報)が極めて優れ、日本車では全く追いつけない技術分野の一つとなっていました。
 こういう『手応え感』はパワステを装着してしまうと到底得られないものであり、スポーツ走行を求めるドライバーにはパワステが異常に嫌われた、っということです。(パワステでロック・ツー・ロックを減らすよりも、ハンドル手応え感の方が優先されていたというわけです。)

※今日あらゆるクルマでパワステが標準なのは、パワステが改良されてステアリングインフォメーションの問題を克服したから、ではなく、単にクルマが重くタイヤが太くなり、バスの様なステアリングギヤ比にしないと人力では操舵出来ない状況になったから、に過ぎません。
 軽量でハンドル操舵力がまだガマン出来るレベルのクルマであれば、やはりパワステはつけない方がスポーティでレーシーであることは今も昔も変わりません。(ロータスでは、現行車エリーゼでさえ長らくパワステの設定がありませんでしたし、現時点で世界一のコーナリング性能とされるロータス7≒ケータハム7は、パワステなど全く関係ありません。)
 
・・・単純な速さであれば、馬力がありタイヤが太ければそれなりに速く走れます。巨大なエンジンと太いハイグリップタイヤとそれらに見合った高剛性の車体は車重の増加を生み、当然パワステ無しでは成立しなくなってくるでしょう。
 しかし運転していてキモチがよいとか楽しいというような情緒面での性能(クルマを作る側では、これを『感性』といいます)は、純粋な性能追及とは全く別のアプローチを必要とします。
 SWでもS13~15でもFDでもなく、AWでなければならない魅力の一つに『パワステ無し』が入るでしょう。
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この回答へのお礼

Thank you

大変長い文章ありがとうございます!とても面白い内容でした

お礼日時:2018/08/03 05:51

パワステは、ありませんでした。

そもそもミッドシップで、フロントが軽かったからね。スカイラインRSですら、ありませんでした。当時の認識としては、パワステ=軟弱という、時代でした。
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