プロが教えるわが家の防犯対策術!

刑法の問題ですがこの発言からの答えを導く問題が苦手です。
答えを出しますが間違ってたら教えてほしいことと理由があると嬉しいです。

次に掲げるのは、わいせつ物頒布等罪(175条)について議論している学生AないしEの発言である。これらの各発言の中に、判例の内容を正しく理解してなされたといえるものがふたつある。それらの組合せとして正しいものを、後記の選択肢の中からひとつ選びなさい。

【学生の発言】
A 175条の「わいせつな文書」に関して、かつては文芸作品がこれにあたるかが争点になりました。相対的わいせつ文書の概念なども主張されました。それで、チャタレー事件大法廷判決(最大判昭和32年3月13日)も、相対的わいせつ文書の理論を採用して、わいせつ性の判断をするについては、文書自体のほか作者・出版者の意図、印刷・製本の体裁、広告・販売・宣伝の方法や現実の読者層を考慮しなければならない、としたのです。ただ、当該事案においてはわいせつ性が認められました。
B もっとも、四畳半襖の下張事件の判決(最判昭和55年11月28日)は、文書のわいせつ性の判断にあたっては、文書自体が第一に重視されるべきだとしているので、実質的にはチャタレー事件大法廷判決の考えに反して、相対的わいせつ文書の理論を否定しているね。そのくせ、当該事案においてはわいせつ性は認められないとしているのだから、よくわからなくなってくるよ。
C そもそも「わいせつな文書」とは、徒に性欲を興奮または刺激せしめ、かつ、普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものをいう、ということは、サンデー娯楽事件の判決(最判昭和26年5月10日)に示されているのだけれど、これはチャタレー事件大法廷判決でも是認されていて、しかも、この大法廷判決は、判断の基準は社会通念で、社会通念がいかなるものであるかの判断は現制度の下においては裁判所に委ねられている、としているから、結局は当該裁判官の判断によるということになるね。
D そうだとしても、さすがにホストコンピュータのハードディスクがわいせつな物にあたるというのは無理だろう。現行法では「電磁的記録に係る記録媒体」が175条1項に掲げられているからよいけれど、以前、「わいせつな文書、図画その他の物を頒布し、販売し、又は公然と陳列した者は…」という条文になっていた時に、ハードディスク陳列事件の最高裁決定(最決平成13年7月16日)は、わいせつな画像データを蔵置、記憶させたホストコンピュータのハードディスクは、わいせつな物にあたるとしているね。これは罪刑法定主義の観点からするとやや問題があるような気がするな。
E いや、ハードディスク陳列事件の最高裁決定は、画像データを再生して閲覧するためには、会員において画像データをダウンロードした上で画像表示ソフトを使用して画像を再生するといった操作が必要なので、わいせつな画像データをハードディスクに記憶、蔵置させただけでは「公然と陳列した」とはいえないとして無罪にしたんだよ。ハードディスクがわいせつ物にあたるかは判断していないよ。   
答え 学生BとC

次に掲げるのは、賭博及び富くじに関する罪について、甲教授の指導のもとにゼミをした際の学生AないしEの発言である。これらの学生の各発言のうちに明らかに誤っているものがふたつある。それらの組合せとして正しいものを、後記の選択肢の中からひとつ選びなさい。

甲教授 賭博及び富くじに関する罪の保護法益は何だろう。
学生A 国民一般の健全な経済観念・勤労観念であるといわれています。もっとも、学説の中には、賭博に関する公正な社会秩序が保護法益だとするものもあります。
甲教授 現実には賭博や富くじにあたるようなものがけっこうあるね。例えば、宝くじのコマーシャルはテレビでもみることができるけれど、宝くじを売ったりしても処罰されないのはなぜだろう。
学生B 富くじとは当事者の一方が番号札を発売して金銭その他の財物を集め、その後、抽選その他の偶然的方法によって購買者の間に不平等な利益分配をすることをいいますから、「富くじ」の「発売」や「授受」にはあたりますが、刑法35条により違法性が阻却されるのだと思います。
甲教授 それでは、これもよくテレビに出てくるけれど、競馬はどうかな。
学生C 賭博とは偶然の事情によって勝敗を決し、これに関し財物を賭けて得喪を争うことですが、競馬の場合は、騎手の実力で勝負しているので、偶然の事情で勝敗を決しているとはいえませんし、当たらなかったとしても自分の馬券を失うわけではないので、そもそも賭博罪の「賭博」にあたりません。また、番号を当てるわけではないので、富くじ罪の「富くじ」にもあたりません。
甲教授 パーティでビンゴゲームをやって勝った人に商品を出すというのはどうかな。
学生D あれはゲームに参加するのにお金をとっているわけではなく、負けた人がお金を出さなければならないわけでもありませんので、偶然の事情による勝敗に関し財物を賭けて得喪を争っているとはいえませんし、当事者の一方が番号札を発売して財物を集めたともいえないので、「賭博」や「富くじ」にはあたらないのだと思います。また、「一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまる」という185条ただし書に該当するとみることもできると思います。ただ、参加費用を徴収したり、負けた者に“罰金”を払わせたりすると賭博にあたることになりかねません。
甲教授 先ほどから「財物」を賭けて得喪を争うというようなことをいっているけれど、「財物」を賭けなければ賭博にはならないのかな。
学生E これは、条文に「財物を賭けて」と明記されていますし、最高裁判例もこれに財産上の利益は入らないとしていますから、財物を賭けなければ賭博にはなりません。もちろん、債務を負担させる場合でも実質的に財物である金銭を賭けたのと同視できるときには賭博と判断されるおそれがあります。注意が必要だと思います。   

答え  学生AとC

A 回答 (3件)

>間違ってたら教えてほしい


ということなので、
>学生AないしEの発言である
と言っておきながら E以外の学生が回答にあげられている。
というのが間違いです。

解説
「ないし」は「または」と同義であるので 「AまたはE」となり、B,C,Dは対象外となる なのに BやCが正解としてあげられるのはおかしい。

「学生AからEの発言である」もしくは「学生A、B、C、D、Eの発言である」とするのが正しい。
    • good
    • 0

わいせつの方は勉強不足なんでわからないですね

    • good
    • 0

賭博については


A○
B☓
C☓
D○
E☓
ですね
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございます。わいせつはあっていますか?

お礼日時:2021/11/03 22:18

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!