牛の胃を内視鏡で

獣医さんが牛の胃を検診する際は、内視鏡を使って直接胃の中を観察する事はあるのでしょうか？
だとすると人間用の内視鏡では長さが足りないでしょうし、牛は胃が４つもある複雑な構造をしているので、牛用の特殊な内視鏡が必要になると思いますが、そのような物はあるのでしょうか？
また、どのような方法で（口から、鼻から等）行うのでしょうか？

焼き肉屋等で見かける牛の胃がどのような働きをするのか、本やネットで調べただけではいまいちピンと来ませんし、実際に生きている牛の体内でどのような動きをしているのかとても興味があります。
もし、その様子が見られるサイトなどご存知の方おりましたら、質問と重ねてよろしくお願いします。

No.2 回答者： taronbe 回答日時： 2007/10/09 14:56

技術的には難しいですが、不可能ではないかもしれません。

ただ、牛の第一胃中には食べた草を栄養とする微生物が多く棲み、これが繊維を分解し、また自らが栄養源となって牛に摂取されます。ここを完全にカラにしてしまうと、人などと違って栄養摂取に支障をきたします。例えが悪いかもしれませんが薪を少しずつくべながら火を常に燃やしているようなもので、少しずつ薪を入れていけばいいのですが、いったん火と薪を全部なくしてからまた新しい薪を入れて火をつけようとしてもなかなかうまくいかないのです。
というわけで第一胃を全く完全にカラにはできませんが、少なくする事はできますので、それ以降の胃の内容物も減らして見やすくする事はできるでしょう。あるいは、胃壁ではなく食渣を見るために内視鏡を使う事もあるかもしれませんし、もし牛を実験後生かしておく必要がないのであれば、何かの方法で完全に胃内をカラにして観察できるでしょう。

No.1 回答者： taronbe 回答日時： 2007/09/27 10:01

普通の場合であればやりません。

理由の一つは難しいことです。人の胃にあたるのは牛では第四胃であり、口から内視鏡を入れて観察するのはまず不可能です。見る事が出来るとすれば第一胃ですが、これは発酵タンクのようなもので、常に大量の食渣があり、胃壁はわずかしか見る事ができないでしょう。
二つ目は意義が薄いことです。万が一にでも第一胃に穴が開こうものならほぼ確実に死ぬので、生体的にかなり厳重な防御があるらしく、第一胃壁を観察しなければならないような重要な疾患はあまりありません。
三つ目は値段が高いことです。大概において内視鏡検査料を支払えるくらい稼ぐ牛はあまりいません。馬であれば子宮や喉頭に使いますし、牛でも研究所など実験研究としてこの部位に使う事はありますが。牛の喉頭に入れる場合は鼻から入れますね。

この回答への補足

仕事が立て込んでいて返信が遅くなってしまいました。申し訳ありません。

では研究目的で鼻から胃の中に内視鏡を入れることはあるのでしょうか？
人間のように絶食をさせてある程度内容物を少なくすれば、観察もできるのではないでしょうか？

昔、何かの番組で牛の第一胃～第四胃までの内部の様子が放送されたのを見た記憶があるのですが…

補足日時：2007/10/07 14:57