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中型サイズの絵(30号程度)の油絵を描くことになりました。
描いた絵の保管場所が無く、木枠からキャンバスを剥がしてロール状に巻き、保管しようと思っています。
発色は魅力なのですが、ジェッソを使った場合、ロール状保管するとヒビ割れがおこりそうです。また剥がすだけでもひび割れしそうな気がします。何か後処理などで対処できますか?

また他の方法では「絵具による下地、本塗り、タブロー」なら大丈夫でしょうか?

A 回答 (2件)

No1のllamaです。

お返事拝見いたしました。
シルバーホワイトにペーパー当ては強度の面でも
大丈夫です。乾燥期間が3週間では短いかもしれ
ないので様子を見てから判断して行ってください。
薄めに一層塗って次の日にもう一層塗って乾燥の
やり方が良いかと思います。シルバーホワイトは
主原料が酸化鉛なのでペーパー当てるときは
防塵マスク等をして屋外で行って下さい。

お急ぎならジェッソでも構わないと思いますよ。
私がジェッソの厚塗りを嫌うのは張替えのとき
端のほうがどうしてもヒビというか欠けてしまう
のを嫌うからでそれほど厚塗りじゃなければ
大丈夫だと思います。3年ほど丸めたままの
ジェッソの下地2層塗りの静物画は
どうにかヒビ割れず保管できていたようです。

シルバーホワイトをすすめたのは強度もあるのですが
シルバーホワイトは比重が重いため絵の具の顔料が
表面に浮いて発色が悪くなる心配が少ないためです。
ジェッソもそのようなことはないと思いますがより
信頼できる画材となるとシルバーホワイトになって
しまいました。(何十年という時間がたった後のこと
なのであまり気にしなくても結構です。)

質問者さんがもし古典材料学に興味がおありでしたら
ぜひ
 グサヴィエ・ド・ラングレ 「油彩画の技法」
を一度読むことをお勧めします。
参考URLを貼っておきます。
最近の画材はあまり載ってはいませんので最近の画材は
画材屋さんのメーカーパンフレットやほかの書籍で地道に
勉強するしかない様です。
展覧会の作品作りがんばって下さい。

参考URL:http://books.yahoo.co.jp/book_detail/00684125
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この回答へのお礼

再度回答しかも丁寧に解説してくださいまして感謝にたえません。
シルバーホワイトの重ね塗りで行こうと決心が固まりました。
強度プラス発色の良さが決めてになりました。ぜひやってみたいと思います。(ジェッソの端の剥がれの話はやはり恐いです)
参考URLの本は油彩下地が詳しく載っていそうですね。探してみたいと思います。
作品作りに意欲が湧いてきました。本当にありがとうございました。

お礼日時:2007/09/29 07:58

どのぐらいの塗りの厚さかによって変わってきますね。


質問文を読んで判断するに質問者さんの作品は
相当の厚塗りを想定しているのではないかと思います。
私は作品製作のときジェッソは2度塗り以上はしないよう
にしています。キャンバス目が気になる場合は細めの
キャンバスをできるだけ購入するようにしてジェッソ
にあまり頼らないように気をつけたりもします。油絵具
やキャンバス自体ほんとうは厚塗りに適さない画材で、
厚塗りするようになったのは19世紀半ばぐらいかららしく
あまり歴史がないので昔の人は油絵は厚塗りには本当は
適さない画材であることをなんとなく分かっていたよう
です。
ジェッソも本来は木の板などに塗ってテンペラの下地
に使うものを合成樹脂に変えているので本来は丸めたり
するのには適さない画材なのですがある程度の厚さなら
特に差し支えないよう品質を変えているようですね。

下地はもちろん油絵の具でしたほうが強度があります。
本式の下地塗りは、ドーサ引きの麻布にシルバーホワイト
の顔料をリンシードオイルで練ったものをナイフで塗るのが
本来のやり方ですが、手短にやるならチューブのシルバー
ホワイトを紙に置いて油抜きしてからキャンバスに塗っても
差し支えないでしょう。乾燥時間ですが油絵の具の下地は
最低でも3週間置いてください。塗るのは2度から3度まで
が良いと思います。
保管方法ですが、丸める方向も画面を外側にして必ず
丸めることと、(丸め終わったら画面が見えている)
湿気によるカビやキャンバス自体が湿気や気温など
で伸び縮みしますのでできるだけ乾燥したところで保管
するようにしたほうが良いでしょう。
なんにせよ油絵はキャンバスに張った状態で保管する
のが一番良いということだけは知っておいてください。
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この回答へのお礼

大変詳しい回答ありがとうございました。
ある展覧会に出品することになりそうなのですが、今まで自己流でやってきましたので自信がなかったのです。
厚塗りはしません。ただ発色の点で白いジェッソは良いと聞きました。逆に石膏みたいなものとも聞いていたのでひび割れが心配でした。

ジェッソと同じ効果が得られるのであれば、(回答にある)シルバーホワイトの油絵具を塗りこんでから乾燥させ、(ここからはジェッソのように)目の細かいサンドペーパーをかけ、絵を描いてからタブローという手順をとろうかと思っていますが強度的にはどうでしょうか?(折衷案ですが・・・)

保管も詳しい回答してもらえたので参考にします。ありがとうございました。

お礼日時:2007/09/28 20:34

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