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美味しんぼの52巻に「なまじ中堀氏が雄山の元弟子であるばかりに、かれのいうことは雄山寄りにかたよっていると、審査員たちに思われても仕方がない。」というせりふがあり、「なまじ」の用法が難しいです。広辞苑では以下の例文があり、定義は(1)できそうもないことを無理にするさま(2)すべきでないことをするさま(3)深く心をもちいないさま。うかつ。かりそめ。中途半端。となっていました。しかしわたしにとって問題は、そのどの定義が美味しんぼの文と以下の例文にあてはまるのかわからないのです。おいしんぼが(2)で以下が(3)なんでしょうか?

「なまじ知っているだけにめったな口はきけない。」

A 回答 (5件)

美味しんぼからの引用例は、強いて選べば(2)の「すべきではないことをする」になります。

雄山の弟子になりさえしなかったら審査員からあらぬ?誤解を受けることはなかったという意味です。
しかし、そうなると「弟子になったのが間違い」ということになって、何やら不自然です。この不自然さの中に答えがある気がします。すなわち、元来ここは「なまじ~ばかりに」を使う場面ではないのです。

「親切にしてもらって、とても嬉しかった」を「なまじ親切にしてもらったばかりに、とても嬉しかった」とは言わないように、この文も「中堀氏は雄山の元弟子なので、彼の言うことは雄山寄りにかたよっていると、審査員たちに思われても仕方がない」と書くべきです。
美味しんぼの作者は、なまじ(中途半端に)その言葉を知っていたために、登場人物に変な日本語を語らせることになったのだと思います ( ^^
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『広辞苑』の「なまじい【憖じい】」の(1)(2)(3)の語釈は、どれも『美味しんぼ』の用法とは微妙に合わないような気もします。



『新明解国語辞典』
なまじ〔「生強い」の変化〕
 せっかくそう した(である)ことが中途半端なために期待される効果に結びつかず、かえって好ましくない結果を招く様子。「―口を出したのが悪かった/―健康には自信があったためかえって癌の発見が遅れた」 [表現] 古来の用字は「憖じ」。

『明鏡国語辞典』
なまじ《副》
(1) あることをすると仮定して、無理にそうしない方がよいさま。…すればかえって。「―会ったら分かれられなくなる」
(2) 《形動》むしろそうでなかった方がよいくらい中途半端な状態であるさま。「―知っている相手だから断りづらい」「―口出しはしないほうがいい」 <以下略>

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新明解の語釈、明鏡の語釈(2)が、『美味しんぼ』の用法に近いと思います。

「中堀氏が雄山の元弟子である」ことが中途半端な状態であるかどうかは、よく分かりません。
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こんにちは。

7/15のご質問以来ですね。

ご質問の「なまじ」の用法についてですが、ご提示の広辞苑の定義には、いまひとつピンと来るものがありません。

しいて言えばどちらも(3)の用法です。

1.ここでの「なまじ」は、両用法とも「かえって」という意味で使われています。
例:
「なまじ顔を知られているばかりに」
=「顔を知られているため、かえって」

この「かえって」の用法では、「~するばかりに」「~するだけに」という、「ばかり」「だけ」という副助詞との併用が目立ちます。

2.ご質問文の「なまじ中堀氏が雄山の元弟子であるばかりに」「なまじ知っているだけに」は、両方ともこの副助詞が使われているため、「かえって」の用法でいいでしょう。

3.他の回答にあるように、ご質問文の例示にある「中途半端に」「うかつに」といった意味に近い、「深く考えずそうするより、むしろ」という用法にあたるような気もしないではありません。
例:
「なまじ口を出さない方がいい」
=「うかつに口をださない方がいい」

ただ、ここでは「~するばかりに」「~するだけに」との併用を考えると、やはり1の「かえって」が最適だと思います。

4.ちなみに、「かえって」とは、
「普通に期待されるところとは反対に」
「むしろ逆に」
といった意味を含みます。

5.ご質問文の2文は

「中堀氏が雄山の元弟子であるので、そのために却ってかれのいうことは雄山寄りにかたよっていると審査員たちに思われる」

「知っているため、かえってめったな口はきけない。」

という意味になります。

6.それにしても、この会話の発端になった料理、中堀氏の作ったスープにダージリンの紅茶を使うのと、アッサムなどの別の茶葉を使うのと、いったいどう違うのか味比べしてみたいものです。

ちなみに、件の会話部から15ページ後にも同じ「なまじ」を山岡は使っています。山岡はこの副詞が好きなのかしら、、、。
例:
山岡「金上も自分の舌でちゃんと味わえば、粉ワサビが入っていることに気がついただろうに、なまじ間違った答えを不正に入手していたばかりに、それに惑わされて間違ってしまった」

この「なまじ」も上記と同じく「却って」になります。
以上ご参考までに。
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どちらも(3)だと思います。

「中途半端」の意味です。

中堀氏は雄山の元弟子らしいですが、「かれのいうことは雄山寄りにかたよっていると、審査員たちに思われても仕方がない」という言い方からして、実際には「雄山寄りにかたよっている」わけではないのだと思います。
ばりばりの「元弟子」なら100%雄山寄りで当り前ですから、中堀氏は「中途半端」な元弟子ということになります。


「なまじ知っているだけにめったな口はきけない。」
本当に知っているなら、しっかり説明してやればよいわけです。
中途半端に知っているだけなので、めったな口をきいて誤解されるのがこわいのです。
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こんにちは



あなたが書かれた用例だと、美味しんぼが3で用例が2になりますね。
美味しんぼでは中途半端、と言うことをいった語になります。
だいたい、現代ではなまじを中途半端以外に当てることが少ないのですが、用例の使い方もたまにあります。
文学作品などの使い方では2と3が豊富で、1は少数ながらあるでしょう。
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