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全解説 頻出英文法・語法問題1000という問題集に、
The chimpanzee is an intelligent creature, capable of solving simple problems.
という問題があったのですが、capable 以下は分詞構文だと解説がありました。しかし、訳は「チンパンジーは簡単な問題なら解くことができる知的な動物である」と形容詞句のように訳してあります。

このcapable 以下は本当に分詞構文という解釈でいいのでしょうか? また、形容詞句ではないという理由は何でしょうか?

A 回答 (9件)

#6の者です。


補足です。この2日ほどちょっと考えたり、調べてみたりしました。

最初に確認しておきますが、私の立場は、

「この場合、”capable…” が 名詞句”an intelligent creature”の直後に位置していることから、 exordiaさんのことばを用いれば「形容詞句」だと見るのが自然である」

です。

〔I〕
そもそも、分詞構文という分類は日本的なもののようで、われわれは分詞節(participle clause)の副詞的な用法を特に分詞構文と呼びます(安藤貞雄『現代英文法講義』(開拓社、p.241)が、海外の文法家はどう分析しているかが参考になるように思います。

以下に、著名でよく引用されるMichael Swanの”Practical English Usage”(OUP, 第3版、pp.382-383)で見てみます。

同書は分詞節のタイプを、まず基本的な2つのパターンから説き始めます。
(以下日本語は私訳で、[ ]内は私のコメントです。)

(1)名詞の後で:the people invited to the party
分詞節は名詞や代名詞の後に用いることができる。
(例文)
1.We can offer you a job cleaning cars.
2.There’s Neville, eating as usual.
3.In came the first runner, closely followed by the second.
4.I found him sitting at a table covered with papers.
分詞節は、完全な動詞ではなく分詞を有しているという点を除き、極めて関係詞節によく似ていることが多い。(…are often very like relative clauses…)

(2)副詞節:Putting down my paper, I . . .
分詞節は同じように完全な副詞節にも用いられ、条件・理由・時間関係・結果などを表すことができる。(当然のことではあるが、これは条件・理由などの観念が極めて明白なためそれを伝える接続詞が必要とされない場合にのみ成り立つ。)
(例文)
5.Used economically, one tin will last for six weeks. (=If it is used …)
6.Having failed my medical exams, I took up teaching. (=As I had failed…)
7.Putting down my newspaper, I walked over to the window.
(= After I had put down my newspaper, …)
8.It rained for two weeks on end, completely ruining our holiday.
(= …so that it completely ruined our holiday)

(この後、いわゆる懸垂分詞の説明に入りますが、省略します)

(1)がexordiaさんの言う「形容詞句」で、(2)が「分詞構文」と言えると思います。

ここで注目をしていただきたいのは、例文2と3で、名詞の後にカンマをふって、その後に分詞が来ているタイプのものを(2)のわれわれが言う「分詞構文」ではなく、(1)の「形容詞句」として分類していることです。


[II]
今、改めて感じるのは、「名詞の後をカンマで区切ってその後に形容詞句続くパターン」を非制限用法の形容詞句と見るという認識が広く認知されるにはいたっていないようだということです。

例えば、
「先週1週間ほど私が滞在した彼の別荘」 ⇒ “his villa, where I stayed last week”
というように、「名詞, 関係詞節」は非制限用法の関係詞節として広く認知されています。

ところが、
9. 「音に満ちたいつもの生活に戻りたくなった」というときの「音に満ちたいつもの生活」は、「いつもの生活」イコール「音に満ちている」わけだから、もし形容詞fullを用いるならば    ⇒   my normal life, full of noise(,)
とカンマを付して非制限的な使い方をしなければなりません。

また、分詞でも同じで、
10. 「本州の真ん中にある東京」 ⇒ Tokyo, situated in the middle of the mainland(,)
11.「酸素と水素でできている水」 ⇒ water, consisting of oxygen and hydrogen(,)
です。
(以上の例は、前回にタイトルをご紹介した大矢 復著『大学入試最難関大への英作文―書き方のストラテジー』(桐原書店)の問題33(p.78~)からお借りしました)

こういう例を考えると、前回の回答#6の(3)で引用した次の一節:
In America, new is good. Americans are the world's greatest believers in progress. They believe that life gets better all the time ― or that it should. They expect it to be a seventy-year climb to the top, starting at not-so-good, and rising to terrific.
(数研出版『Make Progress in English Reading(上級長文読解演習)』(五訂版)の第5課第1段落最後より)

の最後の英文の ”starting at not-so-good, and rising to terrific” 部分の解釈について、
(1)「it(=life)を意味上の主語にする分詞構文」である
(2)「名詞, -ing~」の形で、-ingは直前の名詞を叙述的に修飾する非制限用法の分詞である
の2つの見方があるようですが、(1)を支持する向きもあるようですが、私は(2)と見る方がずっと素直な解釈だとみているわけです。

関係詞だけでなく、分詞句にも存在する制限・非制限用法の違いをわが国の学校英文法では分詞構文に一本化して説明しようとしているところに私は無理を感じます。

さらには、今回の、
The chimpanzee is an intelligent creature, capable of solving simple problems.
の ”capable of…”部分のように、名詞の後にカンマが付いたパターンまで、形容詞の前にbeingが補うという操作までして分詞構文であるという説明・解釈(?)に私は不自然さを感じるのです。

このように、関係詞に限らず、名詞の後ろに置かれるすべての修飾句には制限的なものと非制限的なものがある。逆に言えば、制限用法・非制限用法の区別は、いろいろな修飾法に存在する、という認識が今こそ必要であるように思います。
(大津由紀夫氏の講演の一部に関連することが述べられています。次の「2 英語教育の目的」の上から1/4ぐらいのところです。http://www.otsu.icl.keio.ac.jp/essays/kansai.html
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#8です。



fwkk8769様がおっしゃること、よく理解できます。文法理論はいくつもあり、我々が習得してきた文法は一つの型にはまっており、かつ重箱の隅をつつくようなものです。実際には、ある程度英語を習得した者には、関係代名詞が非制限用法・制限用法のいずれであろうが、そんなことは考えずに読みますし、分詞構文などは、単なる ingであり、意識することなく読んでいくのが普通です。基本的に英語は目を左から右に流すものであり、目を前後にくるくる行ったり来たりして、後ろから修飾しているなどという覚え方は、言語体系が異なる日本人特有のものであると言ってもいいでしょう。私は英語専門ではないのですが、文献も読めますし、論文も自分の専攻であれば比較的楽に書くことができます。会話もブロークンですが、不自由しません。センスで読んだり書いたりします。しかし、非常に難解な英文を読むときには、矢張り先祖返りして、「これがここを修飾しているから、ああ、こうだな。ここから、ここに繋がっているんだ」などと考えて読むこともあります。

しかし、実際に英語を教えられる方にとっては、色々なご苦労があるでしょうし、セオリー通りに教えて置かなければならない場合が多々あると思います。そういった文法用語を用いた教え方を批判する人もおられますが、それは現場に立ち会っていないためであると私は考えます。実際、私は、文法をしっかりと教えられ、難解な英文を謎解きするように読解し、入試問題を解きました。英語教育に多々批判があることは承知していますが、私は日本の英語教育が間違っているとは思いません。

ここは英語を学習している学生さんがたくさんおられるようです。今は夏休みということもあり、多くの質問がありますね。このスレッドは、分詞構文かどうかというご質問であり、私は旧来の分詞構文ということでよろしいかと思います。こういった議論は、学生さんの質問スレッドで行うべきことではなく、他の場所で行うべきでしょうね。そう思って躊躇ったのですが、この辺りで回答者同士の議論はやめておきましょう。質問者さんにも、教える側も大変なのだなと認識していただいたとプラスに捉え、筆を置きます。質問された方、色々な考え方があるため、戸惑っているかと思います。全解説 頻出英文法・語法問題1000という問題集の説明通り、分詞構文だと認識してください。文法は色々な考え方があり、絶対のものではないのですが、入試に差し支えるといけないので、解説通りで理解してください。
長々とすみませんでした。
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この回答へのお礼

回答をいただいた皆さんへ、
せっかく回答をいただいたのに、お礼が遅くなって、そして、お一人お一人にお礼を言うことができずに申し訳ありません。急に多忙になったため失礼をいたしました。
私は頭がよくないので、ここでみなさんに回答をいただいても、すぐにその内容が理解できず、何度も何度も読み返して、そして、そのまま置いておいて、また、ある時にふと読み返して、なるほどそういうことなのか、とわかります。だから、どの回答が一番ためになったかというのは、だいぶ後になってからしかわかりません。
今回の分詞構文か形容詞句かというのも、ただ、カンマがあるからといって、直ちに形容詞句ではなく、分詞構文だとは決め付けられない、というのをどこかで読んだことがあります。

ということで、申し訳ありませんが、このへんで失礼いたします。

お礼日時:2008/07/29 11:51

訳のほうは確かに分詞構文らしくない訳し方ですね。

しかし、これは矢張り分詞構文と捉えるべきでしょう。元の英文は、

The chimpanzee is an intelligent creature, which is capable of solving simple problems.

でしょう。つまり which の非限定用法です。関係代名詞の限定用法と非限定用法の違いはお分かりかと思います。この場合、which の前に ”,”がないと、「単純な問題を解くことができる」だけの「知的動物」になってしまい、他の知的要素が排除されるために、コンマをつけてあるわけです。これは、

I have three sisters, who are docotors.
I have three sisters who are doctors.

の意味の違いと同じことです。つまり、コンマがあることによって、姉妹は3人に限定されます。一方、コンマがない限定用法の場合、「3人以外の姉妹」の存在の可能性が出てきます。言うまでもなく、関係代名詞は、名詞を修飾する「形容詞節」です。従って、

I have three sisters who are doctors.

の who 以下は sisters を修飾する形容詞節ということになります。一方、 カンマがある方は、単なる等位節で、sisters を修飾しているのではないため、形容詞節とは言えません。

さて本題に戻ると、

The chimpanzee is an intelligent creature, capable of solving simple problems. は、

The chimpanzee is an intelligent creature, which is capable of solving simple problems.

と書き換えることができ、同時に次にようにも書き換えられます。

The chimpanzee is an intelligent creature, and it is capable of solving simple problems.

この接続詞 and が省略され、The chimpanzee と it は等しいため、itも省略されて、beingが残り、このbeing が省略されたと考えるわけです。元々、コンマによって creature を修飾していなかったため、形容詞節ではない非限定用法の which節が分詞構文になったため、この分詞構文は同様に creature を修飾していないため、「形容詞句」ではないという結論に至ります。

おわかりいただけたでしょうか。ざっと説明させていただきましたので、乱筆ならびに説明不足があると思います。お許しください。
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Gです。

 こんにちは!! また私なりに書いてみますね。

個人主張となりますが、自分をどのようにこれから英語と言うものを見ていくかを決める良い機会ではないかとおもいますので一応読んでみてください。

突っ込みは本当に良いことだと思います。 かかれたことが本当に正しいのか、矛盾がないのか、などについて考えると言う事は英語そのものを身につけていくためにこのように氾濫きまわる英語教材の中でかなり勝手な事をしている物が多い事がお分かりだと思います。

まず、私の見解。

カンマは読みますか? カンマ、とは言いませんね。 しかし、この文章を口で言った時には必ず「読みます」。 半分一息する、と言う読み方ですね。

じゃなぜ半分一息入れるのか、と言うことになりますが、訳のように形容詞にいっているんではないということを相手に伝えたいと言うフィーリングがあるからですね。

それが、今回のカンマでその半分一息入れている事を示している「単語」なのです。 

文法学者さんに(たまに)よくあることですが(矛盾した日本語表現<g>)、分詞構文だ!!!と言いながら訳は形容詞用法。 身勝手としかいえません。

分詞構文と言うのであれば、分詞構文としての訳をするべきなのです。 解くことが出来るほど、解くことが出来るから、できるので、と言う風にするべきなのです。

それをしないで形容詞用法と思わせるような訳をしたら「教える」事をしていない、と言うことになります。 

また、分詞構文??? beingが省略されていると考えるから??? ちょっと待ってください。 省略されていると考えるのは大変良い解釈方法でありそれに対しては問題ないと思います。 (私は表略されていると言う表現は嫌いですが、そう考えれば判りやすいと言うのであれば、ヒントとして使うには良いことです)

しかし、これを、The chimpanzee is an intelligent creature, that is capable of solving simple problems.と言う文章が元になってこのthat isが作り出す形容詞用法がここにはあり、that isが省略されたものであると言う解釈を捨てる事は出来ないはずです。 [, that is]の持つ、例えば、言い換えると、例として、と言う意味合いを無視する事は出来ないでしょう。

どちらも「省略された」と言う考え方ですね。

私のハンドルネームである「がんばってるよ」は「がんばっているよ」の「い」が省略されたと言えるでしょうね、考えれば。 じゃ、考えなければ? 一つの表現として受け取っているはずです。 

文法にこだわらなくても良い、と言うのがここなのですね。

どちらの解釈も悪くないと言う事が時にして文法用語についておきてくるのです。 このようなときにいくら一晩中論議しても絶対に解答は出てきません。 どちらも正しいし、片方が絶対に間違っているとはいえないからです。

つまり、今回も、形容詞句ではない、とはいえないはずです。 あえて言えば、カンマ付き形容詞句ですね。 (さぁ、誰かさんみたいに新しい文法用語を作りましょうか<g>) これで、省略された、と考える必要のない、文章そのままを文法的に見た説明となると思います。

つまり、「分詞なし分詞構文である、と言う、分詞構文の一つである」、と言うのが通用するのであれば、それと同じレベルで、「形容詞句の一つであるカンマ付き形容詞句である」、として悪いことは決してないはずですね。 こうすれば、形容詞句ではないと言う理由は誰にも断言できなくなります。

参考になりましたでしょうか。 分かりにくいところがありましたらどんどん突っ込んでまた書いてくださいね。 
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当然の疑問だと思います。



私はこの場合、”capable…” が 名詞句”an intelligent creature”の直後に位置していることから、直感的に exordiaさんのことばを用いれば「形容詞句」だと思います。

(1)
まず、ご存知のとおり約束事として、名詞句が先行して、その名詞句を叙述的に修飾する非制限用法の形容詞句が直後に続く場合はカンマで区切ります。

例えば、よく似た例として、次の文中の形容詞句 ”unconnected with each other or with the present” の部分をご覧ください。

The past can be represented as a catalogue of random, arbitrary events, unconnected with each other or with the present, but this is rarely the case.
(過去は、お互いに、あるいは現在と無関係でバラバラの、恣意的な出来事の連続体として表現することはできるが、こんなことはめったにない。)
(数研出版『Make Progress in English Reading(上級長文読解演習)』(五訂版)の第11課の最終段落の第1文)

非制限用法の形容詞句は直前の名詞の間(及び直後)をカンマで区切る、という点は、確か、大矢 復著『大学入試最難関大への英作文―書き方のストラテジー』(桐原書店)
http://www.amazon.co.jp/%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E5%85 …
の問題33(p.78~)の 「制限用法、非制限用法の区別は、いろいろな修飾法に存在する」というところで例をいくつも挙げて、わかりやすく書いてくれていたと思います。本屋さんで立ち読みをしてみてはいかがでしょうか。
http://www.amazon.co.jp/gp/reader/4342742802/ref …

ひとことで言うならば、(私が挙げた例も同じですが)分詞構文と見るには ”capable…” からの距離が、述語動詞 ”is”からやや遠いのに対して、名詞句 ”an intelligent creature” は直前に位置しているためにより関係が近くそのため形容詞句と見るのがより自然、ということだと思います。

(2)
わが国の文法書では、このように名詞句の直後に分詞や形容詞句が位置する場合に、すべて分詞構文の一点張りで押し通そうとする傾向が強いように私には思えます。しかし、今回の場合のように名詞〔句〕の直後にカンマで区切られて形容詞句などがある場合は、名詞に対してその名詞句を叙述的に修飾する非制限用法の形容詞句と見た方がすっきりする場合が多いように思えます。

(3)
今回のご質問の件では形容詞句ですが、よりポイントがすっきりしていてより議論を呼び起こすであろう分詞句の場合を次に取り上げて説明を試みます。

例えば、次の一節の最終文はいかがでしょうか。
In America, new is good. Americans are the world's greatest believers in progress. They believe that life gets better all the time ― or that it should. They expect it to be a seventy-year climb to the top, starting at not-so-good, and rising to terrific. (数研出版『Make Progress in English Reading(上級長文読解演習)』(五訂版)の第5課第1段落最後より)

わかりやすいように最終文を書き出してみます。
1. They expect it to be a seventy-year climb to the top, starting at not-so-good, and rising to terrific. この ”starting at not-so-good, and rising to terrific” 部分の解釈について、
(1)「it(=life)を意味上の主語にする分詞構文」である
(2)「名詞, -ing~」の形で、-ingは直前の名詞を叙述的に修飾する非制限用法の分詞である
の2つの見方があり、(1)を支持する向きもあるようですが、私は(2)と見る方がずっと素直な解釈だと思います。

つまり、分詞句 ”starting …, and rising…” は、分詞の前にカンマがあることが示しているように、先行する名詞に対してその名詞句を叙述的に修飾する非制限用法の分詞で、あえて関係詞whichを使って書き換えると、
They expect it to be a seventy-year climb to the top, which starts at not-so-good, and rises to terrific.
となると私は見るわけです。
http://xbbs.knacks.biz/english4a/a3512

(4)
以下に、この先行する名詞に対してその名詞句を叙述的に修飾する非制限用法の分詞の説明と用例を文法書から引用します。

(あ)
例えば D. Biber他による”Longman Student Grammar of Spoken and Written English”は第9章で名詞に対する修飾関係を考察していますが、9.7.1(pp.280-281)ではその制限・非制限の用法を関係代名詞にだけ適応するのではなく、-ingと-edの分詞句、さらに前置詞句にも適用します。

● 制限用法の例
(分詞句)
2. The Ethiopian army is failing to halt northern rebels advancing rapidly southwards to the capitol.
3. He is a fury fanned by insensitive press coverage of homosexuality and the AIDS epidemic.
(前置詞句)
4. Doctors at the Johns Hopkins Medical School in Baltimore say that ….

● 非制限用法の例
(分詞句)
5. A converted farm building, donated by Mr. and Mrs. Tabor, has been turned into a study room filled with photographs and displays.
6. The distinction between public and private law, espoused in many pluralistic accounts, is largely bogus.
(前置詞句)
7. The great tall library, with the Book of Kells and of Robert Emmet, charmed him
8. The sale, for a sum not thought to be material, marks the final dismemberment of Metro-Cammel Weymann.

ひとこと付け加えておきますが、この本は、海外の文法書の多くがそうであるように、分詞構文というくくり[用語]は用いてはいませんが、別のところで ”participle clause as adverbial” という用語を用いて説明をしています。

つまり、この文法書もちゃんと分詞の副詞用法というくくりで、いわゆる「分詞構文」に当たるものは認めつつ、その用法とは区別して名詞句を後置修飾する非制限用法として上の例文5及び6を見ているという点がポイントです。

関係詞節以外でも前置詞句に制限用法(上の例文4)と共に非制限用法がある(上の例文7と8)という点は比較的理解しやすいと思いますので、この考え方を分詞にも並行移動させると考えればわかりやすいのではないでしょうか。

(い)
三省堂の『現代英文法辞典』は、 “participial construction” で、その項目(3)「機能と分布」の中の小項目の(d)「分詞構文の位置」の次の小項目(e)「名詞句修飾」に、次のように書いています。
「分詞構文が表現する多様な意味関係は…節が等位接続された場合や、さらに非制限的関係詞節(NON-RESTRICTIVE CLAUSE)とも平行的であるが、分詞構文が時間的・論理的関係を明瞭には引き出すことができず、ただ主節の名詞句を叙述的に修飾するだけであると見なすのがよい場合がある。修飾する名詞句の直後に置かれるのが普通で、特に主節主語の後ろに来ることが多い。この場合、非制限的関係詞節の縮約形との区別は困難である。」

そして、その後に次の例文が挙げられています。
9. Tom, horrified at what he had done, could at first say nothing.
(自分のしたことに恐ろしくなってトムは初め口がきけなかった。)

(分詞句は)「修飾する名詞句の直後に置かれるのが普通」という部分にご留意ください。「非制限的関係詞節の縮約形との区別は困難」とありますが、最終的には文意などで決まると思います。

(5)
以上、やや長くなりましたが、(3)と(4)で「名詞とカンマ付きの分詞句」を
(1) 分詞構文(つまり、主節の述語動詞との修飾関係を副詞句と見る)
(2)直前の名詞を叙述的に修飾する非制限用法の分詞(つまり、名詞との関係を形容詞句と見る)
のどちらと見るのがより素直ですっきりした解釈か、という点から考えてみました。

遠回りに見えるかもしれませんが、「名詞とカンマ付きの形容詞句」の解釈も同様に考えてみてはいかがでしょうか。
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>このcapable 以下は本当に分詞構文という解釈でいいのでしょうか?また、形容詞句ではないという理由は何でしょうか?



○ 英語の「カンマ(,)」の重要性を理解することが必要です。「カンマ(,)」や文法的な知識は適当で良いのだなどと考えてしまうと、このような問題を考えるときに迷路に入ってしまうものです。

○ 「新グローバル英和辞典」には次のような例があります。
   a person ~ of fraud
   「平気で詐欺をはたらける人」

○ これを利用して二つの英文を作ってみます。

 (1) He is an ill-natured man capable of fraud.
   「彼は平気で詐欺をはたらける性悪な男だ。」

 (2) He is an ill-natured man, capable of fraud.
   = He is an ill-natured man because he is capable of fraud.
   「彼は性悪な男である、なぜなら詐欺をはたらけるからだ。」
   = He is an ill-natured man and (he is) capable of fraud.
   「彼は性悪な男で、詐欺をはたらくことができる。」

○ 「カンマ(,)」のない(1)の「capable of ...」は名詞にかかる形容詞句です。

○ 「カンマ(,)」のある(2)の「, capable of ...」は「being」が省略された分詞構文です。元の英文は「理由を表す複文」と「前後の関係を順序正しく表す重文」の二通りの解釈ができます。

○ 「カンマ(,)」をつける条件は下記のようにたくさんあります。

 ※ 重文において接続詞の前
 ※ 従位接続詞が前の出たとき、その節の区切り
 ※ 非制限用法の関係詞の前(ただし「that」は除く)
 ※ 3つ以上の語句が並ぶとき
 ※ 同格語句や挿入語句の前後
 ※ 分詞構文の区切り
 ※ その他

○ 上記のような条件を満たしていない場合に「カンマ(,)」をむやみにつけることはありません。

○ 特に名詞を修飾する「形容詞句」の前に「カンマ(,)」を置くことはまずあり得ません。ひょっとしたら自分はこのような場合には「カンマ(,)」をつけるという人が一部にいるかもしれませんが、世の中のほとんどの人が「カンマ(,)」をつけることはないでしょう。このような使われ方をまとめたものがいわゆる「文法」です。

○ 「文法」が何事にも優先されるわけではありませんが、言語の正しさを考える場合には、通常は「文法」を基本としなければなりません。そうでなければ「何でもあり」の状態になってしまいます。

○ ただし、もし「実態」と「文法」がかい離する状況が生まれたならば、その時点で「それまでの文法」は変更(訂正)されなければなりません。しかし、それは時代によって変化する言語にとっては避けることにできない仕方がないことです。だからといって「文法」の重要性や有益性が失われるものではありません。

○ ただ、お尋ねのような英文の内容を理解する場合には、それほど厳密に考えなくてもそれほど困った事態になることがあるとは考えられません。

○ しかし、もしあなたが論文を解釈したり厳密な理解を要求されるような高いレベルの英語力を必要とされる環境に置かれた場合には、誤解をしたりまたは誤解をされたりすることを避けるために正確な知識を身につけることが望まれます。

○ ご参考になれば・・・。
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No.1さんが書かれているように"being"が省略されていると


考えるのが適切です。
以下のように「単純接続」で読むのが自然だと思います。

The chimpanzee is an intelligent creature,
《and it is》capable of solving simple problems.
チンパンジーは知的な動物で、簡単な問題を解くことができる。

問題集では「付帯状況」として訳されています。
チンパンジーは「簡単な問題を解くことができる」知的な動物である。
チンパンジーの特性ですね。

どちらにも解釈できるところが分詞構文の曖昧なところです。

なお、「形容詞句」は不定詞や前置詞句に代表されるように、
形容詞(を伴ったセンテンス)がいきなり前の名詞を
修飾するケースはあまりありません。

ご参考までに…
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
分詞構文だということは理解できるのですが、形容詞句ではないという根拠がまだ納得できません。そのへんの文法的な規則はないのでしょうか?

お礼日時:2008/07/23 12:06

このcontextで分詞構文か形容詞句かを区別するのはあまり意味がないと思います。

敢えて言うなら、commaがあるので、
The chimpanzee is an intelligent creature since he/she is capable of solving....
のsince以下を(being) capable of solving...と置き換えたと考えれば分詞構文に分類されます。
しかし、これは文書に書かれた英文という前提です。もし口語でこのように言われたら、commaは見えないので絶対、両者の区別はつきません。まして両者の違いは和訳中で表現する必要はありません。。
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こんにちは。


英文法用語が嫌いな sanori です。 ^^

The chimpanzee is an intelligent creature, beeing capable of solving simple problems.
の beeing が省略されているとして、分詞構文と解釈するのが自然ではないでしょうか。

The chimpanzee is an intelligent creature, that is capable of solving simple problems.
の形容詞句の頭の that is (which is) が省略されているという解釈もできそうですが、
カンマの次が形容詞で始まる形容詞句は、ちょっと無理がありそうです。
http://kumanomori.net/morikuma/C8/C8_12/C8_12.html
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