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獣医師ですので、薬についての知識は人並みぐらいにはあると思います。
抗生物質に関しての質問です。
獣医業界では抗菌剤使用の選択として、基本は感受性検査の結果や病変への移行です。しかし、盲目的に使用する時は移行や感染菌を類推して選択します。その中で比較的旧世代のもの(第一世代セフェムやアンピシリンなど)を選び、投薬期間はきちんと用いて、耐性菌の発生を懸念しています(重度の疾患では異なりますが)。
ところが私のいく耳鼻科や眼科、歯科で処方されるのは、キノロン製剤や第3世代セフェムや他の新しいものなど。そちらの方がよく効くとは思いますが、どうなんやろうとおもうこのごろです。私が行く病院がおかしいのか、それは医療現場で主流なのか疑問に思っております。

薬剤師、医者の立場からご意見聞かせて頂けると助かります。

A 回答 (2件)

こんにちは。

製薬会社で働いている者です(薬剤師でもあります)。

残念ながらというべきか、感受性に対しては獣医業界の方が臨床よりも真面目に対応しているとお考えになった方が宜しいです。
既にお気づきかとは思いますが、医療機関における抗菌剤の処方は殆どが医師の経験に基づいてなされているのが現状でしょう。きちんと感受性を検討した上で処方されているのは結核等の限られた疾患についてのみだと思います。抜歯後の感染予防や簡単な尿路感染症などでしたら、大概が「まぁこんなもので」的に抗生物質を処方されてしまう場合が大半ですし、検査によって大凡の原因菌等の当たりはつけても感受性までは検討していないと思います。変な話ですが「結果として効果があればそれでよし」的な考え方が支配的なのかなと感じています。
また比較的新しい世代の抗生物質の処方が多い理由としては薬価が高いことも一因だと思います。

この回答への補足

たしかに、MRの友達の話とかきいていますと、薬の微妙な選択は医療現場ではあんまり重要でなく(たとえばファモチジンとラニチジンとか)、製薬会社とその病院とのコネで選んでいる印象を受けました。

ニューキノロン使いたいけど、将来の耐性菌の発生(その患者だけでなく、長い期間)を考えて、旧世代のものを選んでる者としては悲しい現実です。獣医寮では比較的私のような考えかたはされてる方は多いと思いますが(当然よく効くキノロン優先の人もいますが)、医療がそのような状態だと将来的に耐性菌が発生し製薬会社が新しい抗菌剤を出すという悪循環が繰り返されるだけなのでは(製薬会社の狙いかな?)。

補足日時:2008/04/03 23:07
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この回答へのお礼

製薬会社の方の率直な意見、うれしいです。ご回答ありがとうございました。意見は補足のほうに書かせていただきました。

お礼日時:2008/04/03 23:19

医師です。

ただし、抗生物質に関して専門的知識を持つ者ではありません。
ご指摘のように、医師は皆、原則的には、その菌種に有効な抗生物質を必要最小限の期間で使用するのが基本と考えているはずです。
ただし、やはり、早く治癒せしめたいという気持ちから、どうしても、効きの良い(切れの良い??)抗生物質を使用しがちになるのも、もっともと思います。とくに外来では、ゆっくり菌の培養を待って処方する余裕もありません。見切り発車的に投薬せざるを得ないと思います。確かに経験から抗生物質を選択するのも事実であり、このあたりは、その医師の裁量に任されていると言えます。
入院患者の場合は、必要があれば、まず一般的な抗生物質を投与しますが、その後、検体の培養結果や抗生物質の感受性が判明すれば、すみやかに、有効な抗生物質に変更します。
第3世代セフェムの繁用は存じませんが、ニューキノロン系は確かに、よく処方されているようです。結構色々な病態に有効みたいです。
私もその一人です。(^_^;)
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この回答へのお礼

医師の方から、ご意見いただけましてありがとうございます。

確かに切れ味のよい薬を出さないと、あそこはなかなか治らないといわれてしまいますし。使用せざる得ない状況なんですかね。

お礼日時:2008/04/03 23:28

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