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 平成2年度の千葉大の入試問題(古文)についてです。出典は「今鏡」です。
 白河院が小野の后の屋敷の方角に雪見に行くという話です。后は白河院がいつ来てもいいように屋敷の準備をする、そこで「法華堂に三昧僧しづやかに読ませさせ給ひて」という場面なんですが、そこの「読ませ」の「せ」の文法的な意味を問う問題なのですが、問題の方向としては「使役」を答えさせたいようです。文意からいってもそうなると思います。ところが、これを「使役」の助動詞としてとらえると、その下の「させ」がよくわからないんです。「さす」は動詞にしか接続しないはずですよね。
 すると、考えられるのは「読ませ」を動詞としてとらえるということになりますが、これだと、なんかなぁという感じで、しかもそうすると正解も当然変わってしまうものですから困っています。
 「さす」の特別な接続の仕方でもがあるのでしょうか。どなたかお教えください。

A 回答 (1件)

「動詞未然形+せ+させ+給ふ」の形は、多くはありませんが以下のような例があります。



1、使に禄とらせさせ給ふ。(源氏物語・早蕨)

2、御鏡を持たせさせ給ひて御覧ずれば、(枕草子・9段)

3、下などにあるをわざと召して、御硯とりおろして書かせさせ給ふも、うらやまし。(枕草子・158段)

いづれも「せ」が使役、「させ」が尊敬(「させ給ふ」で最高敬語)になります。

ただし、「動詞未然形+せ」の部分は、一語化したものとみて、下二段動詞の未然形と処理することも可能でしょう。

千葉大の問題は「せ」を助動詞として扱っているのですから、「使役」と答えるしかないと思います。
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この回答へのお礼

早速の回答ありがとうございました。
おかげさまですっきりしました。

お礼日時:2002/11/15 10:01

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