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賽の河原で地蔵菩薩に救済されるか否かは太古の昔から決まっていて・・・

救済されるか否か、地蔵菩薩が来るかこないかわからないので餓鬼(?)達は自分は地蔵菩薩に救済されるという確証をえるために賽の河原で石を積み続ける・・・

仏教を予定説チックに解釈するとこうなりますね。
もともと親鸞聖人の悪人正機の考え方にはプロテスタントの影響が見られるようですが・・・。

上記の解釈でなにか不都合なことが生じるでしょうか。

御回答よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

 お地蔵さんの信仰は日本において大きく発達したものと考えてよいと思いますよ。


>>賽の河原で地蔵菩薩に救済されるか否かは太古の昔から決まっていて・・・
 賽の河原の物語は「地蔵和讃」「賽の河原地蔵和讃」と呼ばれるものに描かれています。この和讃の中心となる人物は親に先立って死んだという罪であの世とこの世の狭間で石積みをさせられている子供達です。彼らは鬼の責め苦にあえぎながらも、最後には地蔵に救われていく。
 ここでは、明らかにお地蔵様は子供の守護者として描かれていますが、中国仏教の中の地蔵菩薩は特別子供を大切にするという信仰はありません。日本に伝わっている経典を見ても描かれていない。つまり、教典的な論拠以外のものが働いているわけです。
 その一つが、塞の神の信仰です。この塞の神は、ムラのはずれに置かれていた石の像で、ミラノ外部から災いを塞き止めるものとして置かれていました。それが道祖神と呼ばれるようになり、また仏教伝来と共にお地蔵様という形になっていきました。この、「塞の神」の性格としては「道祖神」と呼ばれたりもしますが「道祖」とは先祖と同じく「同祖」という意味も内在しており、先祖神の一面を持っています。そうなりますと、日本において自然発生的に生まれた宗教ここでは「自然宗教(自然を崇拝するという意味ではありません)」と呼ばせていただきますが、この自然宗教では先祖神は子孫を繁栄させる守護神の性格を持っています。その「塞の神」「道祖神」の後身という形で日本に定着した地蔵菩薩は、先祖神の性格を強く受け継ぎ子供を特別大切にするという性格を引き継いだものと思われます。
 また、七歳以下の幼児の埋葬法も、大人と同じ墓地に埋葬せずに、「塞の神」のそばに葬られるということがなされていたようです。なぜ、大人と同じ墓地に埋葬しないかといえば、七歳までの子供はまだ人間とも神ともつかない未分化な存在であり、その死にあっても早くこの世への再生が願われました。
 現代日本でも地方に言うとよく分かりますが、お墓は生活の空間から少しはなれたところにおかれています。なぜかといえば、ムラという日常の空間をこの世と呼び、ムラの外という非日常の空間をあの世と呼び、日本の自然宗教において死者は定期的に供養され(この期間は三十三年~五十年の開きがある)「先祖」と呼ばれるようになるまでは生きる者に災いをもたらすと考えられていたので、ムラというこの世の外であるあの世に墓というものを置いたと考えられています。
 それに対して、子供の埋葬の場合は塞の神の近くに葬ることで、この世への早い再生が願われていたようです。
 いずれにしてもこのような要因が絡み合って、日本の地蔵信仰が作られていきます。


>>救済されるか否か、地蔵菩薩が来るかこないかわからないので餓鬼(?)達は自分は地蔵菩薩に救済されるという確証をえるために賽の河原で石を積み続ける・・・
 この地蔵和讃に関しては、賽の河原の子供達の救いと共に、子供たちに先立たれた両親の救いという面も存在します。
 この和讃で注目すべきは「鬼」です。とこれは日本のフランス文学者・評論家の京都大学名誉教授多田道太郎氏は指摘しています。冥土の幼児たちが積み上げた石を「鬼」が破壊する。この一見むごい仕打ちによって、「地蔵和讃」というものをつむいできたものたちは亡き子を思う親の気持ちが、逆に子供達の救済を妨げていることを知らせます。地蔵和讃にはいくつかのバージョンがありますが、
「父の涙は火の雨となりて その身に降りかかり 母の涙は氷となりて その身を閉ずる嘆きこそ 子故の闇の呵責なり かかる罪科がある故に 賽の河原に迷い来て 長き苦患を受くるなり」
これとはまた別バージョンを見ましても、
「酷やかわいや不憫やと 親の嘆きは汝らの 責め苦を受くる種となる」
とあらわされています。
 このように子供を思うばっかりに子供を苦しめる結果になっているという指摘は人情味がないと思われるかもしれませんが、これが仏教のスタンスをよくあらわしています。仏教は「苦」からの解放を教える宗教といってもよいと思いますが、そのためには自分自身の苦しみの原因から目をそむせてはいけません。多くの場合苦しみの原因は自分の外にあると考えがちですが、仏教では苦しみの原因は自分と内にあると考えます。まずは自分を振り返ることから始める、つまり「内省」といえば分かりやすいでしょうかね。わが身を棚上げした議論は苦しみの解決にはならず、苦しみの原因をあいまいにし余計な争いを生み苦しむ結果をもたらします。そこで、地蔵和讃に描かれる鬼をもって親達にこの「内省」をすすめるのです。
 このように「地蔵和讃」は悲しみにくれている親達に悲しみ苦しみの原因を鬼という姿を現すことで内省をすすめます。そして、次に真打の地蔵菩薩の登場となり、鬼の責め苦に疲れ果てた子供のもとに現われて、父母恋しさに涙する幼児たちを抱き上げて、これからは「娑婆の父母を忘れることはできぬだろうが、私を冥土の親と思いなさい(いつまで親をしたうとも 娑婆の親には会えぬぞよ 今日より後は我こそ 冥土の親と思うべし)」と諭し、慈悲の涙を彼らに注ぐのです。
 ここで注目すべきは「私を冥土の親と思いなさい」これは、子供達の娑婆で悲しむ親との執着を切り離すことで、娑婆にいる悲しみにくれる親達に子供への執着を切り離し、内省とともに幼児を亡くすという悲しみを超えていく道を知ることができるようになっているわけです。


>>仏教を予定説チックに解釈するとこうなりますね。 
 確かに「予定説」としてみようと思えば見れるのかもしれませんが、上記のような解釈に基づきますとちょっと違うように思います。


>>もともと親鸞聖人の悪人正機の考え方にはプロテスタントの影響が見られるようですが・・・。
 これに関しても、まず悪人正機説の「善人なおもて往生を遂ぐ、況や悪人をや」という言葉は、現在親鸞聖人のオリジナルではなく法然上人の言葉を伝えたものといわれています。私はこの言葉にキリスト教系の救済思想よりも、「まず自分自身を見直しなさい」という仏教の思想、先ほどの「地蔵和讃」の説明で言えば「内省」のほうを強く感じます。
 なぜならば、この悪人正機説の説く悪人とは誰のことかといえば、親鸞聖人は、「正機」ということについて、このようにも述べています。「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、ひとへに親鸞一人がためなりけり。(阿弥陀仏が五劫考え通した本願は親鸞一人のためであった)」と、自身こそが阿弥陀仏の目的であることを宣言しています。阿弥陀仏が親鸞聖人を救わんがために本願を立てたのだとするならば、親鸞聖人はまさに「正機」に当たります。ということは、正機である悪人とは親鸞聖人のことであり、親鸞=悪人ということ成り立ちます。親鸞聖人にとっても阿弥陀仏の救いの目的(正機)である悪人というは自分の事にほかならないことがいえます。この「悪人」とはどのような意味を持つかというと、親鸞聖人自身が悪人であるという自覚を述べていることからも、ただ単に現代において使用される悪人と言う意味ではなく、自分自身が悪人である事を自覚するからこそ、阿弥陀仏の正機たりえる悪人となるのです。ですから、悪人とは他者を判断する材料ではなく、深い自己反省に基づく自覚ものといえるでしょう。
 また、親鸞聖人は「念仏は、まことに浄土に生るるたねにてやはんべらん、また地獄におつべき業にてやはんべるらん。総じてもつて存知せざるなり。」と、「念仏によって救われるかなんて自分は知らない」と述べています。予定説のような「全能の神が人間を救わない訳が無い。」という確信を背景にもつものとは一線を画するのではないでしょうかね?
 念仏によって救われるかなんて自分は知らないけれども、それによらざるを得ない愚かな自分という自覚を説く「悪人正機説」が、プロテスタントの影響を受けているというのもどうなんでしょう?悪人正機説は非常に仏教的だと思いますよ。


>>上記の解釈でなにか不都合なことが生じるでしょうか。
 結局の所、私は今キリスト教系の思想はまだまだ勉強中なので不都合が生じるかは結局の所分かりません。けれども、仏教を勉強しているものとして参考程度に意見を述べさせていただきました、参考にしていただければ幸いです。
 急ごしらえな文章ですので、誤字脱字や乱文どうぞご容赦ください。
合掌 南無阿弥陀佛
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 歴史カテよりも哲学カテのほうが適しているように思いますが……。


 賽の河原で石を積み続けているのは餓鬼ではなく、幼くして死んだ子供じゃなかったでしたっけ。今では子供のことを「ガキ」と言いますが、元々の餓鬼は「貪欲で満足することを知らない人間の成れの果て」であって、子供を指すものではなかったように思います。
 それと、親鸞の思想にキリスト教プロテスタントの影響があるというのは初耳です。よろしければ出典などお教えいただけませんか。
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何も不都合は無いと思いますよ。



ファンタジーですから、どう解釈しても自由です。
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