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「~と出会う」と「~に出会う」の違いを教えてください。
ほぼ同じ意味だと思いますが、より正確な文章を書くために、どういう場合にどちらを使うべきか知りたいです。
感覚的な意見・回答ではなく、文法にのっとって理詰めで教えてください。
よろしくお願いします。

A 回答 (6件)

はじめまして。



ご質問1:
<「~と出会う」と「~に出会う」の違いを教えてください。>

1.格助詞「と」と「に」の違いです。

2.「と」:

(1)ご質問文の「と」は、動作の対象について使われます。

(2)つまり、「出会う」という動作の対象として「~」が描写されています。

(3)対象のみの用法ですから、相手との距離感、相手に対する移動感は感じられません。

3.「に」:

(1)ご質問文の「に」は、動作の帰着点について使われます。

(2)つまり、「出会う」という動作が行き着いた場所として「~」に焦点が置かれています。

(3)この「に」には、方向を表す用法が含まれますから、「こちらが向う」という移動感が感じられます。


ご質問2:
<どういう場合にどちらを使うべきか知りたいです。>

上記のルールに則って、以下のように使い分けます。

1.「A子と出会う」:

(1)出会った「対象」に焦点が置かれています。従って、対象を強調した構文では、「A子と」は自然ですが、「A子に」は不自然になります。
例:
「僕がそこで出会ったのは、A子とだった」(O)
「僕がそこで出会ったのは、A子にだった」(X)

2.物語などで、登場人物が次々と登場する場合は、登場するたび、それぞれの登場人物に焦点を充てる意味では、効果的な語法となります。
例:
「桃太郎は、そこで犬と出会った。また・・・では、きじと出会った。」

こうすることで、桃太郎が出会ったそれぞれの対象に、同等の強調が置かれることになります。

2.「A子に出会う」:

(1)「に」が帰着点を表すことから、「出会う」という動作に至るまでの、時間的・空間的距離感が感じられます。

(2)つまり、いろいろな経験という時間的流れを経て、「最終的にA子に巡り会った」という到達感を出す場合に効果的です。

(3)また、「に」に含まれる方向を表すニュアンスから、「こちらからA子に向っていって、出会う」という移動感が感じられます。

3.他例を使って:

(1)「君と会って話したいことがある」:

ここでの焦点は「話したい」という点ですが、「と」を使うことで、話す対象が他の人ではなく「君」でなければならないことが強調されています。

対象が君であることが条件ですから、どちらが相手に向って移動するかは、ここでは描写されていません。

(2)「君に会って話したいことがある」:

ここでの焦点は「話したい」という点ですが、「に」を使うことで、こちらが「君」に向って移動するニュアンスが感じられます。

それは、君の家か喫茶店か、いずれにせよ話し手が「君に会うために」移動するニュアンスが出るのです。


以上のような観点から使い分けられるといいでしょう。ご参考までに。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
ご説明を読むと、なるほど~と思うのですが、いざ自分で使ってみようとすると「あれ?どっちだろう?」となります。日本語ってむずかしいですね。

お礼日時:2008/07/02 20:54

ANo.2&3のjo-zenです。

補足します。

>たとえば、結婚式のスピーチで「A男さんとB子さんは同じ趣味を持っています。A男さんはサークルの会合でB子さんと出会ったのです」という場合、たしかに主語はA男さんですが、話の内容として「一方的行動」とはいいにくいように思います。この場合でもやはり文法的に「~と出会う」はNGと考えていいのでしょうか。

⇒別にNGということはないと思います。

「に」の方が、例えば、出会って一目惚れしたというようなニュアンスがあるように思います。まあ、いきなり惚れるのではなく、最初は顔を合わせただけで、後で恋心が芽生えたりすることが多いでしょうが。赤い糸で結ばれていたなどという場合もありますので、出会うべくして出会ったという解釈もできますので、その場合は、「と」の方がふさわしいということになるかと思います。そういった細かい事情を知った上で使い分けることも可能ですが、実際の会話の中では、そこまで気にする必要はないように思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
前のご回答では「文法上からいえば適切な使い方とはいえない」とおっしゃっていたので、意見が変わったということでしょうか。本当にちょっとした違いなので難しいですね。

お礼日時:2008/07/02 20:52

 ANo.2(ANo.3)さんの説明は大変解りやすくて納得できるものだったのですが、


その説明の中で「自分が一方的に相手と出会い」という使い方をほとんど違和感なく使われているので、
質問者さんの「ほぼ同じ意味だ」という感覚も最終的には「理」として加味してもよいのかも知れません。
 しつれいしました。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
たしかに違和感なく使われていますね~。

お礼日時:2008/07/01 20:33

ANo.2のjo-zenです。

補足します。

ANo.2に書いたように、「と」と「に」には違いがありますが、

(1)「~と会う」と「~に会う」であれば、次のような使い分けになります。

  「~と会う」・・・「前もって約束していて会う」ことを示す
  「~に会う」・・・「たまたま、または一方的行動として会う」ことを示す

(2)「出会う」の場合は、この言葉自体が「偶然」のニュアンスを含みますので、「~に出会う」は文法上問題はありません。しかし、「~と会う」は矛盾が生じてしまいますので、文法上からいえば適切な使い方とはいえないということになります。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
たとえば、結婚式のスピーチで「A男さんとB子さんは同じ趣味を持っています。A男さんはサークルの会合でB子さんと出会ったのです」という場合、たしかに主語はA男さんですが、話の内容として「一方的行動」とはいいにくいように思います。この場合でもやはり文法的に「~と出会う」はNGと考えていいのでしょうか。

お礼日時:2008/07/01 20:32

以下のURLを参考にしてみてください。



  http://www.lang.nagoya-u.ac.jp/~sugimura/achivem …
     ※『4.「に」と「と」』の項  54 (6 / 14)ページ

「と」は共同行為の相手を表し、「に」は一方向的行為であることを表します。「~と出会う」と「~に出会う」で言えば、前者は出会うという行為が、相手との共同行為である、その対象を示しています。それに対して後者は、自分が一方的に相手と出会い、その対象を示しているのです。

実際には、あまり深く考えて使うケースは少なく、混同されることが多いと思われますが、文法的にいえば以上のようなことになります。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
なんとなくそんな感じがしていましたが、はっきり裏付けをいただけたので、これからは自信を持って使えます。

お礼日時:2008/07/01 20:22

いわれて見れば、なんだかモヤッと気になります


参考になりそうなところが有りましたが、お役に立つかしら。。。

参考URL:http://home.alc.co.jp/db/owa/jpn_npa?stage=2&sn= …
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この回答へのお礼

いっしょにモヤッとしてくださって、ありがとうございます。
参考になりました。

お礼日時:2008/07/01 20:34

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