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竹取物語の終盤、かぐや姫は不死の薬を遺して月へ帰ってしまいます。
しかし、なぜ不死の薬を地上に遺したのでしょうか。そもそも、なぜ天人は不死の薬を持ってきたのでしょうか。

月はいつまでも輝き続けるものではなく、満ちては欠けを繰り返す天体です。
かぐや姫は、月にいたころとはあまりに違う(と思われる)三寸ばかりの姿で発見されました。これは、月の変化の象徴ではないでしょうか。
そして迎えの夜、月から来た心無い天人は、成長したかぐや姫(=満月?)に不死の薬を飲ませようとします。
ここが疑問点です。満ち欠けを繰り返すのが月だとするならば、なぜ天人はかぐや姫の変化を止めようとするのでしょうか。
月の薬ならば、永遠に変わらない「不死」ではなく、転生を確実に行う物になると思うのですが。
・・・書いている内に、天人が非常に怪しく思えてきました。
また、天人はかぐや姫が薬を遺すのを阻止しようとします。これも深読みすると、地上人には知られたくない何かがあったのでは・・・?

ご回答よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

>竹取物語において、なぜ天人は不死の薬を持ってきたのか



こんにちは。ご質問を見させていただきました。私なりに考えてみました。
原文を見ると、『ひとりの天人いはく、「壺なる御薬たてまつれ。汚きところの物召したれは、御心ちあしからむ物ぞ」といひて、いささかなめ見給〈ひ〉て』とありますので、地上で飲食したかぐや姫の穢れをとるための薬として描かれているようです。最初から「不死の薬」と書いてあるので、かぐや姫にも「不死の薬」のように思いますが、「天の羽衣」を着ると「物思ひなくなりにけれ」なので、二つの箱に入っていた、「不死の薬」と「天の羽衣」は同じ役割-かぐや姫の地上での心身の穢れを取り去り、天上(月)世界に帰るための物との設定だったと思います。その薬が、地上の人間にとっては、「不死の薬」になると言うことなのではないでしょうか。
さて、「不死の薬」が登場するのは、「富士山」の地名由来譚だとされています。「竹取物語」の成立に関連を持つと言われる、万葉集、今昔物語集、そしてチベットの説話(私は雲南起源の話は知っていたのですが、今回ウィキペディアでチベット起源を知り、勉強になりました。)などでは、「不死の薬」の話は出てきません。この部分は、「竹取物語」の作者の創作であったか、別にあった「富士山」の地名由来譚を取り入れたかではないでしょうか。

勝手なことを書きましたが、参考まで。
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最近では竹取物語の原話は、古事記にまで遡るとの説(「垂仁記」のなかに「大筒木垂根王之女、迦具夜比売命」の一節がある)まで登場し、ますます出所の謎は深まるばかりです。

最古の写本とされるものがそれから八百年以上も下った安土桃山時代のものですから、その間にどんな思想が加わり、どんな脚色がなされてきたかは想像すること自体がナンセンスです。

今のようにネットで瞬時に情報が伝わる時代でもなく、そもそも字が読める人の方が少なかった時代が千二百年間、そして古事記以前となればこれ以前の書物は現存しませんから、もう解明は無理でしょうね。

せめて不死の薬の話が何時、どこで脚色されたか解明されない限り、答えは出ないのではないでしょうか。
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