No.4ベストアンサー
- 回答日時:
「JIN-仁-」
http://ja.wikipedia.org/wiki/JIN-%E4%BB%81-
というマンガを読めば質問者さんの疑問は解けるでしょう。
このマンガは「平成日本の若い脳外科医が、幕末の江戸にタイムスリップした」設定で描かれていますが、大学医学部の医学史教授が時代考証を行い、当時の医療状況がビジュアルかつ正確に描かれています。学問的に正確であることが担保された第一級の資料と言えます。
この本を元に質問者さんの疑問に答えますと、
1) 華岡青洲が世界で初めて全身麻酔手術に成功したことはNo2さんが書かれている通りです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%AF%E5%B2%A1% …
なお、この麻酔術は、華岡青洲とその後継者の医学塾で、限られた者に「秘伝」として伝授されましたが、ウィキペディアに
「通仙散の配合は、曼陀羅華八分、草烏頭二分、白芷(びゃくし、“し”は草冠に止)二分、当帰二分、川芎(せんきゅう、“きゅう”は草冠に弓)二分であった。これらを細かく砕き、煎じて滓を除いたものを暖かいうちに飲むと、2~4時間で効果が現れた。しかし、やや毒性は高かったらしく、扱いは難しかった」
と説明されているように、一歩間違えば患者を殺してしまうような危険なものでした。華岡青洲の母と妻が、麻酔術を研究する過程で人体実験を受け、共に失明に至ったことは有名です。
マンガ「JIN-仁-」には「華岡流の医術を修めて麻酔術の秘伝を伝授された医師」も登場しますが、その医師の口から
「華岡先生が麻酔術を秘伝にされたのは、毒物・劇物を使うため、一歩間違えば患者を殺してしまうからだと思います」
と語られています。
「彼は日本人らしくこの技術を世にオープンにしませんでしたから(当時の価値観では重要なものであればあるほど一子相伝で口外しないのが正しいと考えられていました)」
と言う説明は、短絡的に過ぎるように思います。
2) 同じくマンガ「JIN-仁-」の中で
「1850年ごろに、武蔵国・秩父で二人の蘭方医が、日本で初めての帝王切開手術に成功した」
ことが語られています。
この手術は、難産の末に胎児が死んでしまっても母体から引き出すことが出来ない状況で、母親を救うために「麻酔をせずに」行われたものですが、見事に成功して母親は90近くまでの長寿を全うしたとのことです。
なお、この時代には西洋医学でも「細菌」の存在は知られていず、手術は不潔な環境で「手術は清潔な環境で行わねばならない」という意識抜きで行われていました。「抗生物質」などというものはもちろんありません。西洋の外科医は、何度もの手術で血が染み込んで真っ黒・バリバリになったエプロンを「ベテラン外科医の証」として誇りにしていた、と言う話があるくらいです。
手術の後に傷が化膿するかしないか、破傷風や敗血症を起こさないかどうかは「運」と「患者の自然治癒力」に頼るしかありませんでした。その点では
「焼酎による殺菌で傷の化膿が防げる」
「温泉による外傷治療が有効である」
ことが経験的に知られており、
「入浴の習慣があり、一般に西洋より清潔であった」
日本の方がむしろ環境が良かったかもしれません。
No.3
- 回答日時:
江戸時代に「日本で」ということでしょうか?ちなみに、#2さんも書いてあるように「世界で最初に麻酔手術を成功」させたのが日本の華岡青洲です。
彼は日本人らしくこの技術を世にオープンにしませんでしたから(当時の価値観では重要なものであればあるほど一子相伝で口外しないのが正しいと考えられていました)、世界には広まりませんでした。そして、いわゆる外科医術というのはいうまでもなく西洋医学から入ってきたものです。つまり、西洋では麻酔なしで手術が行われていたのです。しかし麻酔なしだと患者が暴れますから、ウィスキーのような強いお酒を飲ませて、つまり酔っ払わせて痛みを感じないようにしてやっていたそうです。ちなみに酒を飲むと血行がよくなりますから出血しやすくなるという諸刃の剣でもありました。
16世紀の大航海時代にはあの海賊でおなじみの腕や足を切断する手術は行われていたそうで、当時の医学書を読むと現代医学からみても非常に合理的で手早い技術だったようです。ただし、手術後に衛生的にするという知識がなかったので、そういった手術を受けたおよそ2人に1人はその後破傷風や敗血症などで命を落としたそうです。
No.1
- 回答日時:
手術の定義は何でしょう?
たとえば、骨折時に添え木を当てて包帯のようなものを巻いたり、
脱臼した関節をはめる程度の手術はしていたでしょうね。
解体新書を翻訳した際は、
死刑囚の死体を解剖したそうですから、
開腹手術はしてなかったと思われます。
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