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1945年に原爆をナガサキに落として以来戦争で核を使用した実績はないと思います。放射能などのリスクが大きすぎて使えない兵器だと理解しています。
一方で戦術核は地球を何回も焼き尽くす量の核が装備されてるとのことですが、理屈として「ミサイル基地などを叩くための大量破壊兵器」というのは分かるのですが、その使用シーンが想定できません。
戦術核を撃ってしまえば、パイ投げ戦争になりかねず人類の存在をも許さない環境になってしまう恐れがあります。

そこで質問なのですが、抑止力としての戦略核は理解できるのですが、戦術核が何故必要なのかわかりません。戦術核は狭い意味での抑止力になりえるとは思うのですが費用効果が全然期待できないと思うのです。なぜ戦術核は必要なのでしょう、教えてください。

A 回答 (4件)

 戦術核の範疇を決めるのは難しいのですが、取り合えず戦術核兵器たる中・短距離ミサイルや巡航ミサイルに米・露は核弾頭を装備していません。


 (米・露で結ばれた中距離核戦力全廃条約に基づいて双方検証の元で廃棄。)
   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E8%B7%9D% …

 発効はしていませんが、第2次戦略兵器削減条約(START II)にて議論された海軍戦術核兵器の廃棄(潜水艦以外の艦艇に核兵器を搭載しない)も米・露は進めています。

 米・露の戦術核兵器論って技術革新によって超小型で威力をチョット強力な爆弾クラスにまで制御すれば、例え使用しても相手国は目くじら立てて戦略核による報復なんかしないかも…。という願望を含んだ論ですから、その願望が立証(戦術核に対して戦略核で報復しないという言明が得られなかった)されなかった以上、論として成立しませんでした。
 (だから核軍縮であっさりと廃棄。)

 戦術核だと最悪、前線の兵士が勝手に核を使用して、そこから世界を滅ぼす核戦争に発展しかねませんし…。
 故に米露英仏も核戦力として中・短距離ミサイルや巡航ミサイルには配備していません。
 (台湾問題を抱える中国はまた別ですが…。)
   http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2008/ …

 現在では、通常の爆弾よりも広範囲を殺傷できるサーモバリック爆薬(気体爆薬)なども有りますし…。
   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%BC% …
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この回答へのお礼

戦術(小型の)核を使用できるシーン・シナリオが少なからずあるので小型核が必要なのだと理解していましたが、そのシーンがどうにも思い浮かばなくて、コストメリットが無いのではないかという点で質問を立てました。

やはり戦術核を撃てるシーンというのは一般的ではないのですね。
現代では廃棄が進んでいるというのは知りませんでした、ありがとうございます。

お礼日時:2009/07/17 08:41

核抑止力の意義は、武力行使(核戦力の行使も含む)や武力威嚇を相手がすれば自国には核兵器による攻撃もありえますよ…との戦争抑止力。



そして戦争とは相手国が自国に武力行使作戦を遂行する事なのであって、それに対応して自国側も戦力展開を図る。
必然的に自国部隊が前線に行くor自国戦力で敵部隊に照準をつける。

なので戦術核は相手国に具体的に核の脅威を見せ付ける。遠方に存在する戦略核は観念的な脅威であって現実性に乏しい。
また、核戦力を所有しない国家にとって、戦術核搭載の部隊が近隣に展開すること自体が、核兵器の実際使用を印象付ける強烈な威嚇。
遠い本土でどこを向いているか分からない戦略核では、果たして攻撃されるかどうかさえ定かではない。

核兵器を敵の眼前に持っていって、撃つぞ・使うぞと見せびらかしてビビらせる。← 戦術核の戦争抑止力、威嚇・恫喝。

また、相手国が自国に侵攻してくるのであれば、自国の持つ戦術核は圧倒的な防衛手段。
使用されれば侵攻軍側が壊滅。その上戦略核など用いた全面核戦争。
つまりその国に侵攻する事は、全面核戦争を意味する。


核使用による汚染のことなど、そういう時には考えない。考えたら防衛など成り立たない。
また、対中国戦においては主戦場は日本南方海域となるため、放射能のごみは日本には来難い。
なので幾らでも中国軍を核兵器で壊滅できる。


また戦術核の使用は、敵側の戦術核・戦略核の使用を促す。
日本・中国の場合は、米軍の核戦力頼み。当然米中の全面核戦争になる。
なでこれが抑止力となり、日本が核を持てば中国は普通の覚悟では攻め来られず。
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この回答へのお礼

やはり戦術核を撃てるシーンというのは難しいですね、というよりwwcbさんの主張は「戦術核を撃てない理由」ですよね。

お礼日時:2009/07/17 08:43

?一部戦略核とのタイポがあるように思えるが・・・?



 戦術核なら「戦場に限定した核戦争」の枠内になんとか収められるかもしれないし、一方的に使用することも(相手が持ってなければ)可能。あと、戦略核はそれほど運用に柔軟性があるわけではない(流動する前線の座標なんかいちいち入れてられない)。

 例えばNATO。基本的には「悪のソ連の大戦車梯団が突っ込んでくる。なので、これをどこかで殲滅する必要がある」という悪夢が前提にある(冷戦後ようやく彼らは東欧という緩衝地帯を得ることができた)。
 たとえ露助の首都や工場やサイロを焼き払ったとしても、すぐそこに迫っている戦車は存在する。それを押しとどめるのに通常戦力では到底できない(と思われていた)。だったら、いっぺんに焼き払っちゃえ、という要請に基づいたのが種々の戦術核。

 例えばイスラエル。戦略縦深を徹底的に欠き、さらに国土防衛は普通の国より遙かに強い意義がある。勿論、戦略抑止としても期待できるが、周辺はあまり民主的でもないんで都市を焼き払っても継戦する可能性があるし、突っ込んでくる部隊は止められない状態にある。だったら、禁じ手使ってでも焼き払っちゃえ、ということで持っている(とされているが認めたことはない)。

 ただし、勿論拡大の恐怖は常につきまとうし、相手がどこからか報復手段をもってこないとも限らないので、結局無制限に使えるモノでもなかったが。というわけで、戦術核はどちらかというと衰退の一途。

この回答への補足

>だったら、いっぺんに焼き払っちゃえ、という要請に基づいたのが種々の戦術核。

この戦術はk99さんが最後の段落に仰っているように相手に核がないこと、または局所的な戦闘で済むという保証がないと成り立ちませんよね。

>というわけで、戦術核はどちらかというと衰退の一途。

使いずらいは、コスト面で問題があるはで戦術核が衰退するなら、米・ロの合意が必要だと言うのが理解できません。必要に応じて削減すればいいはずです。「相手が戦術を持っていることを怖いと思う」理由は何なんでしょう。「戦術核を撃ってきたら軍都に戦略核を落すからね」で十分抑止力になり得ると思うのですが。それは国際法上問題があるのでしょうか?

補足日時:2009/07/16 13:57
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「戦略核」と「戦術核」には、基本的に相違はありません。


殊更相違点を挙げれば、「戦術核」は核兵器の飛距離が短くて(500Km程度)、「戦略核」は比較的核兵器の破壊力が高め。

なので、その国によって核を使用する条件・目的が異なるし、両者ひっくるめて「核兵器」と総称してもOK。
ま、核兵器は本土や戦略原潜からだけでなく、普通のイージス艦や普通の潜水艦、普通のジェット機からも飛んで行きますよ、怖いでしょ。あきらめなよー・・・という戦術。


昔、安部元総理が「日本も戦術核の保有を検討しても良いのではないか」と言った事があるが、その意味がすぐには良く分からなかった。
日本近海に来襲した中国海軍を戦術核兵器で撃破したら、当然中国からの核攻撃も受ける。これには中国本土から飛来する核ミサイルも含まれるから、それに対する報復をしなければならない。
とま、こうなると日本の戦術核では対応不能なため、米軍の戦略核に頼る事となるが、ということは…

安部元総理は日本単独の核武装を唱えたのではなく、米国と共同戦略としての、米軍の核の傘に入ったままでの日本核武装を唱えたのだと判断できる。
従って、日本核武装による米国との外交破談を阻止しつつ、米国協調路線の延長としての日本核武装の理念。

日本は海岸線が長く、同時に領土に比して空前絶後の広さの排他的経済水域を持つ。中国は空母建造を計画中。
中国空母艦隊が日本周辺海域に来襲し武力行使をした場合、その撃破には我が軍の通常対艦ミサイルや潜水艦では不足かもしれない。
その場合の核兵器(戦術核)。
つまり確実に中国軍を日本近海で撃破出来ますよ、と。お後は米軍が始末してくれますがな・・・と、日本の戦術核の戦術的使用法ですかね。

だがそこまでやるなら、直接中国本土を狙える中距離核ミサイルも持っておくべきだが。

この回答への補足

>普通のイージス艦や普通の潜水艦、普通のジェット機からも飛んで行きますよ、怖いでしょ。あきらめなよー・・・という戦術。

これは私の言う「狭い意味での抑止力」ですね。
私の核に対する認識が誤っていたら指摘していただきたいのですが、戦術核をお互いに撃ち始めたら、そのエリアはおろか広い範囲で核汚染するのではないでしょうか。

>つまり確実に中国軍を日本近海で撃破出来ますよ、と。お後は米軍が始末してくれますがな・・・と、日本の戦術核の戦術的使用法ですかね。

この汚染が偏西風に乗って飛んで来るから日本は事実上核を撃てないのではないかと言う疑問です。(ヒロシマ・ナガサキクラスであればその心配が杞憂なのは分かりますが)

また局所的な攻撃で済むというシナリオが正しいという前提がないと戦術核は撃てないですよね?だからこそ今まで使用実績はないと考えます。すると戦略核があれば、戦術核の費用効果は著しく低いように思えるのですが。

補足日時:2009/07/16 13:48
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