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いろんな国の海軍の艦船について調べてまいす。
第二次大戦以降の軍艦の歴史を見ると、どの国の海軍も、なるべく小さな体(艦体)に、できるだけ多くの装備を乗せようと設計を工夫しているようです。
「艦体が小さくて○○を装備できない」とかそういう記事を良く目にします。

そこで質問なのですが、どうして軍艦の大型化はなかなか進まないのでしょうか?

戦闘機とか戦車なら少しでもダウンサイズしたり軽量化することが重要なのはよくわかります。
でも、もともとドデカイ戦闘艦の排水量が数十トン上下したからって、そんなに違いがあるのでしょうか。

小さいことのメリットは「発見されにくい」「速度が速い」「小回りが利く」などです。もちろんこれらも重要ですし、否定はしません。

でも、それよりもむしろ船にとっては、内容積を大きくすることでスペースに余裕が出来たりする恩恵の方が何十倍も大きいと思うのです。
浮力が増えて沈みにくいし、防御力は高くなるし、居住性は高まるし、改修も簡単だし、燃料は増えるし、設計の自由度も高いし。

しかし、現実には、「○○を搭載するために排水量が数十トン増えた」とか「新しい艦は以前より100トン大きい」とか、そんな記事ばっかりです。
一気に1,000トンくらい増やせばいいのに、と思うのですが、歴史を見ると数十トンずつジリジリと大きくなっているようです。

少しずつ大きくなる方向に進歩しているということは、大型化が悪いことではないんだと思います。でも一気に大きくはならないで、渋々ながら排水量を増やしているような感じです。
すなわち、排水量を増やさない合理的な理由があるはず…

なのですが、その理由がわかりません。軍艦の設計に詳しい方、どうぞお願いします。

A 回答 (10件)

 現在世界の海軍で使用されている艦船には、大は空母から小は掃海艇まで様々な種類が存在しますが、質問にある艦船はその内容からすれば駆逐艦もしくはフリゲイト(日本の海自では護衛艦)ではないかと思います。



 あなたの言われる「数十トンから100トンの排水量の増加をじわじわと行う」という意味の内容ですが、これに該当する艦船といえば海自の「はつゆき」クラスと「あさぎり」クラスではないかと思います。たしかに「はつゆき」は12隻建造されたうちの最初の7隻は2950tであったのにたいして、後半の5隻は3050tと増加しており、「あさぎり」クラスにしても、8隻のうちの最初の4隻は3500tなのに、残りの4隻は3550tと僅か50tの排水量の増加をみています。

 ではそのちまちまとした排水量の増加の理由は何かといえば、これにはそれなりの合理的な理由が厳然として存在しているからです。まず「はつゆき」クラスですが、これは海自では初の本格的汎用護衛艦ということもあって、対空対艦対潜能力をバランスよく揃えようと欲張った意欲作ではありましたが、残念ながら結果的には失敗作といえる出来で、あまりにも冗長性のない艦となってしまいました。結果的にその付け焼けば的な処置として、100t程度の排水量の増加によって艦体余裕(厳密には吃水ですが)を作り出さざるを得なかったということです。

 次の「あさぎり」クラスはこの「はつゆき」クラスの発展型ですが、排水量は一気に500tも増加しています。しかし兵装はほとんど「はつゆき」と変わりありません。では何が変わったのかといえば、艦橋構造物の素材です。この時代に勃発した「フォークランド戦争」で英国海軍の駆逐艦「シェフィールド」がミサイル攻撃をうけ、アルミ製の艦橋が発火延焼しついには沈没したことにより、海自はその教訓を受けてそれまでのアルミ製艦橋構造物から、火災に強い鋼板製に変更したことによる重量増加でした。では「あさぎり」クラスの50tの増加の内容は何かといえば、居住スペースを改善するため3段ベッドから2段ベッドに変更したといった程度の手直しによる重量増加なのです。

 つまりこれらの小改造は新しいタイプの建造というより、たんなるマイナーチェンジのようなもので、大きな改造というのなら「はつゆき」から改「はつゆき」クラスといってよい「あさぎり」を指すものではないでしょうか。この場合500t程度の増加ですのでかなりの大型化と言ってよいのではないかと考えます。 
 
 さらに「はつゆき」クラスの代替艦として整備された「むらさめ」クラスでは満載排水量が5100tにもなっており、「はつゆき」からみれば2000t強、「あさぎり」クラスからみても1500tものオーダーで大型化されています。最新型DDG「あたご」にいたっては7700tもあり、戦後初の国産DD「はるはぜ」が1700tであったことを考えれば、現在の護衛艦の著しい大型化が分かるかと思います。

 前述した「汎用」という単語は現代の世界の海軍にとっては常について回る単語で、戦前のように戦艦・重巡洋艦・軽巡洋艦・駆逐艦と単能艦を揃えることはどの海軍にとってもコスト的に不可能ですので、どうしても1艦で何でもこなせる多目的艦を建造せざるを得なくなっています。さらに言えば日進月歩の電子機器や兵装類の進歩、それに運用思想や戦術の変化などによっても艦船の姿は大きく変化しています。(とはいえ、さすがに汎用艦とはいえ限界がありますので、通常はDDGとDDの併用というのが現在最も効率的な運用だといえます)

 戦後の艦船の大型化の大きな要因に艦載ヘリの搭載と、短SAMのようなポイントディフェンスではない、エリアディフェンスSAMの搭載があります。詳細は省きますがこの二つをまともに運用するとすればどうしても艦体の大型化は避けられません。まれにイスラエル海軍のように1000t前後クラスのフリゲイトにへリを搭載することもありますが、しょせん運用には大きな制約があり、結局は使い物にはなっていません。今後も世界の海軍が現在のドクトリンを根底から変えない限り、艦船の大型化はあっても小型化はありえないといえます。

 以上日本の海自にだけ焦点を当ててきましたが、諸外国においても事情はほとんど変わりはないと思っても差し支えはないはずです。
 結論的には海軍艦船は意味もなく大型化しているのではなく、必要であるから大型化しているというのが真実ではないでしょうか。今後の海軍の趨勢がイージスシステムと巡航ミサイルとSAMを混載したVLSシステムが標準的な装備になりつつあることを考えれば、今後艦船の更なる大型化はあっても、コンパクト化はかなり危険な賭けになると言わざるを得ません。艦船が電子システムと兵装のプラットホームという観点から見ても、米海軍の「スプルアース」級を見れば分かるように、大は小を兼ねることは出来ても、その逆は海軍に関してはありえないということです。(因みに米海軍の次期駆逐艦DDXは満載排水量が14000tから18000tになるということです)

 長くなったついでに最後に海自の護衛艦の排水量について一言。
 現在海自は艦船の排水量を「基準排水量」で公表しています。しかし世界の常識は実は「満載排水量」です。つまり通常の任務に差し支えない状態での排水量が艦船の本来の重量を示すということになっています。この方式でいえば先ほどの最新DDG「あたご」級の7700tは実は世界の常識的には10070tにもなります。これくらいになると世界では「巡洋艦」扱いになるのですが、それが嫌なのかそれともどこかの国に遠慮しているのか、非常に首をかしげてしまいたくなります。事実は事実として堂々としていればいいものを、現在のような海自の姿勢はあまり感心できません。
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この回答へのお礼

丁寧なご回答ありがとうございました。
何となく感覚的に、少しずつしか大型化してないような印象を持ってしまったようですが、
実際は、必要な時は必要な分だけ増えてるんですね。

「大は小を兼ねることは出来ても、その逆は海軍に関してはありえない」
そのご指摘の通りのことを私も考えたのですが、
じゃあさらにデカイのを作れば、もっと色々兼ねられるので、素晴らしいのでは、
と妄想を飛躍させたのが素人の浅知恵です…

(敵と味方双方の)攻撃力、防御力、艦の数、経済力、科学力、陸空軍のバックアップ、その他非軍事的な様々な要素まで全部検討し
た上で、その時々の最適な艦を建造しているということが改めてわかりました。

ミサイル巡洋艦こんごう、とかカッコイイ呼び方ですよね。
ヘリ空母までも護衛艦と呼ぶのは大雑把すぎる気がしますが、もう少し国内の理解が深まらないと、自衛隊の方々が堂々と胸を張るこ
とは出来ないんでしょうね。

色々と教えて頂いてありがとうございました。
今回の皆さんのご指摘でよくわかったことは、軍艦というか兵器の設計には必ず根拠があって、なるべくしてなっているんだ、という
事です。
今後自分で調べる時は、とりわけ忘れがちな経済敵観点ってのを考慮に入れるようにします。

お礼日時:2009/08/30 21:06

ども No.8で回答した者です。



> 中韓が世界の流れに反して軍拡してる今、日本はちゃんと考えないといけないと思う
>んですが

ですねぇ~、と相づちを打とうと思った矢先、
恐ろしいくらいのタイミングの良さですが・・。

本日(8/31)発表になった防衛省「平成22年度概算要求の概要」に新しいDDHの計画
が載っていましたね。報道によれば
基準排水量19,500t、全長248m(ひゅうがDDHより50m以上長い)、哨戒ヘリ5機が同時
発着可能。輸送力も増強し、陸自のトラック約50台、人員約4,000人を運ぶことができる。
だそうです。最後の人員数は一桁間違っているように思いますが、それにしても
この大きさと積載量ならば満載で多分30,000t近くまでいくのではないでしょうか?

仮に"おおすみ"のようなウェルドックが付いているとしたら、これはもうほとんど
強襲揚陸艦(LHD/LPD)ですね。いやはや、海自も頑張るなぁ。

概算要求が通れればいいですね、ではでは。

参考URL:http://www.mod.go.jp/j/library/archives/yosan/20 …
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この回答へのお礼

リンク先拝見しました!
凄い艦ですねー。インヴィンシブル級よりも大きいDDHって、ホントかなと思ってしまいました。
いつものパターンだと、ここから予算が1割くらい減らされて…ってのが落としどころですが、民主党になってしまったので、どうなることやら。

でも「ひゅうが」みたいなFCSレーダーも、VSLも描かれてないので、その辺で予算を削ってるというとも考えられます。
直接的な戦闘は僚艦や艦載機に任せて、自分は離れた安全なところで、というのは完全に空母の設計思想ですが、ただ単にラフな絵だから描いてないだけなのかもしれませんし、今後の情報が楽しみです。

海上自衛隊もここまで来たと思うと感慨深いです。
情報ありがとうございました!

お礼日時:2009/09/02 21:48

>歴史を見ると、相手が持ったからウチも同じような船を持つべき、って理由で、世界全体の艦船の傾向が同じような方向に向かう、って現象がよく見られますね。



それが一番素直かつ確実な対応策だからです。
これにあと数的優位が加われば単純に考えれば勝てるという当たり前の話だからです。


>ヘリ空母までも護衛艦と呼ぶのは大雑把すぎる気がしますが、もう少し国内の理解が深まらないと、自衛隊の方々が堂々と胸を張るこ
とは出来ないんでしょうね。

ぶっちゃけ言って、当事者がこれはこうだと呼べばそうなります。
その理由は艦種の明確な定義が存在しないからです。(昔の話をすれば、ワシントンやロンドン条約で定められた定義は特別と思ってください)
例えば、日本にはミサイル巡洋艦という艦種は存在しないし(そもそもこんごうの略称はDDG)、ひゅうがはヘリコプター搭載護衛艦(略称:DDH)という艦種なのです。

ついで言えば、旧日本海軍には「航空戦艦」という艦種は存在していなければ「航空巡洋艦」という艦種も存在していません。
改装後の伊勢の艦種はあくまで戦艦であり、改装後の最上もあくまで重巡洋艦なのです。
他の人がどう言おうとも、旧日本海軍ではそう呼んでいるという話です。
他の国の話をするならば、旧ソ連のキーロフ級は西側諸国では「巡洋戦艦」と呼んでいますが当の旧ソ連は「巡洋戦艦」と呼んでいないのと同じです。
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この回答へのお礼

そうですね、斬新な兵器、って妄想の上ではカッコイイですけど、それに命を預けろ、って言われたら確かにイヤです。

>ぶっちゃけ言って、当事者がこれはこうだと呼べばそうなります。
そう考えると「護衛艦」って表現は案外便利なのかも知れませんね。
どんな船だろうと、日本を守る為の船には違いないから。

どこかの国がアレは人工衛星だと言い張るのもある意味正しい…ワケ無いか(笑)

お礼日時:2009/09/02 22:00

こんにちは、はじめまして



軍艦(艦船)の排水量って、いろいろと難しいんです、実は・・・。
そもそもは前世紀の軍縮条約の時の判断基準のひとつとして使われたのですが、今でもその
なごりがあるのか、お隣の国のイージス艦は我が海自のものより、何トン重い(でかい?)
とか、それぞれの国で(笑 論議の対象になったりしますよね。
基準排水量については他の方もご指摘のとおり、まぁあまり意味の無い数字なのですが
一方満水排水量のほうも、実は 怪しいのです。燃料、弾薬等を"満載"した状態の排水量
というように言われていますが、そもそも満載ってどういう定義なのでしょうかね?
タンクのサイズが固定されているであろう燃料はまだしも、弾薬って種別や搭載方法によって
も異なると思いますし、ましてや平時と戦時ではかなり違うのではないか?と思います。
そもそも艦船の最大弾薬搭載量って我が国も含め各国で「機密」扱いですから、それの
推測につながるような情報って、はたしてバカ正直に公表するかどうか・・・?

さて、艦船の(排水量以外も含めた)サイズについてですが、駆逐艦やフリゲートなどの
現行主力艦艇については、おっしゃるように各国とも急激にサイズが大きくなる傾向には
まだ ないようですが、他の艦種 特に新造艦については、どちらかと言えば大きい艦船を
取得する傾向にあるように思われます。

例えばフランス海軍のミストラル級(艦種で言うと 強襲揚陸艦?)のような、主に回転翼機
を中心とする複数航空機の運用や、比較的大容量の荷物や人員の輸送、医療サービス、
などを提供出来る、いわゆる多用途艦(多目的艦)を各国とも続々と就役させて(ないしは
計画して)います。それらはいずれも概ね20,000~30,000トン程度の大型艦です。

軍隊(海軍)に求められる非軍事ミッションへの対応の割合が各国とも年々増していることが
一因なのでしょうが、多用途・多目的利用、ランニングコストの低減、効率化軍備削減(定数減)
への対応などは各国共通のテーマでしょうから、長期的には隻数の減少→少し大型化
というのが今後のトレンドなのかもしれないですね。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
確かに最近は、どこの国も軍縮傾向ですよね。
歴史を見ると、相手が持ったからウチも同じような船を持つべき、って理由で、世界全体の艦船の傾向が同じような方向に向かう、って現象がよく見られますね。
中韓が世界の流れに反して軍拡してる今、日本はちゃんと考えないといけないと思うんですが、たった今、民主党が圧勝とかのニュースが流れてて、これまで以上に防衛予算が削られそうで…
平和な時代が長く続くことを祈りたいです。

排水量については、一種の乾燥重量である基準排水量を公開している日本の護衛艦は、ある意味正直なんでしょうね。

お礼日時:2009/08/30 21:19

>小さいことのメリットは「発見されにくい」「速度が速い」「小回りが利く」などです。

もちろんこれらも重要ですし、否定はしません。

一番のメリットは金の問題です。
でかくて良いことはありません。
小さく済むなら小さい方がよく、大きくしないといけないという理由が無いなら大きくしません。
それは現代だろうが昔だろうが同じことです。

>防御力は高くなるし、居住性は高まるし、改修も簡単だし、燃料は増えるし、設計の自由度も高いし。

だから海自はミサイル艇のはやぶさ型では主力にはなれず、主力は護衛艦クラスまででかくなるんです。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
やっぱり費用は重要なんですね。
それに「でかくて良いことはありません。」というのを誤解してました。
必要な大きさと、余分な大きさの違いが今回理解できました。

お礼日時:2009/08/30 21:07

唯一大きなままの空母に関しては、航空機を積載する絶対容積が必要だからであり、その限度に関しては他の方がご説明されておりますので、はぶきます。



さて、戦闘艦が第二次大戦以前に巨大化したのはなぜでしょう?
それは、制海権を確保する戦闘が艦対艦の戦闘によって決していたからです。この場合は、マンチェスターの第1法則(武器係数の大きいものが有利)によりでかい大砲(必然的に艦も巨大化します)をもつものがつくられるわけです。これを大艦巨砲主義といいます。

しかし、太平洋戦争で航空機と潜水艦の登場により、制海権を確保する戦闘は艦対艦ではなくなりました。また、戦後のミサイル等の開発により、1発射あたりの破壊力と射程が飛躍的に伸びたことにより、戦闘艦の役割が大きく変化したわけです。

大きさに関係なく、戦闘力が大差なければ(武器係数が同じであれば)、マンチェスターの第2法則(乗数理論)により、数の多いほうが有利です。よって、安くつくれる小さなもの(比較相対的に安いのであって、無茶苦茶高いですが)が、よいとされているのです。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
とても良く理解できました。

しかし、対艦ミサイルって、船にとっては想像以上してた以上に怖いモノなんですね…
次は、はやぶさ型ミサイル艇のことを詳しく調べてみようと思います(笑)

お礼日時:2009/08/28 22:58

第二次大戦以降ですよね?



>そこで質問なのですが、どうして軍艦の大型化はなかなか進まないのでしょうか?

お金が掛かるから。

ミサイル1発で船が沈むよーになっちゃいましたから、それなら的は小さいほーが当らなくて済みます、大きいから残存能力が上がるって事は無いです、逆に目標がデカいとよく当ります。

ところで、○○が乗らない、って例えは第二次大戦以前の話ですよ
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
>大きいから残存能力が上がるって事は無いです、逆に目標がデカいとよく当ります。

ここを誤解してました。
表面積を数%大きくしても、体積はもっと大きくなるから、対抗手段をより多く搭載できる余裕が生まれて、メリットが大きいのでは…と。
やっぱり素人考えでしたね。勉強になりました。

>ところで、○○が乗らない、って例えは第二次大戦以前の話ですよ
そうだったんですか。記憶がごちゃ混ぜになってたようです。ありがとうございます。

お礼日時:2009/08/28 22:50

よくこういう質問あるよね。


なんで日本はF-22のような超音速巡航ステルス戦闘機開発しないの?とか。
軍事おたくだけじゃなく、鉄道おたくにも多い。このサイトでも過去に、東急田園都市線が中央林間で小田急に乗り入れたらはるかに利便性は高まるのに、とかね。
最近では、こういうの参考になるかな。鉄道会社に就職したくても適性試験で落とされるタイプ。http://oshiete1.goo.ne.jp/qa5239870.html

なんで軍艦大きくしないの?って、例えば千代田区に1時間以上かけて通勤してる奴にたいして、なんで都心に住まないの?六本木ヒルズとかに住めば近いのに。
また、軽自動車乗ってる奴に、なんでそんなちっこい、事故ったらつぶれて死にやすい車に乗ってるの?レクサスやらハマーみたいなでかくて快適な車にしたらいいのに。
って言うのと同じレベルの疑問やな。
あと3人乗りの乗用車がほとんど作られない理由にも通じるとこがあるかな。

軍艦をできるだけ小さくしようとするのは、金をかけたくないから。ずうたいでかいと建造コストも運用コストも余計にかかる。同じ金をかけるなら、もう1隻や2隻配備した方がいい。だから最初から少し大きめにフリースペースを、なんて無駄なことはしない。
軍艦の設計は装備ありきで、それから船体サイズが必然的に決まる。就役後に新兵器が開発された場合、「艦体が小さくて○○を装備できない」っていうのは、軍事おたくが言ってるだけで、はなから装備させる気なんてない。させたいなら搭載できるように設計するから。米空母艦載機もエレベーターサイズありきで戦闘攻撃機なら2機同時に乗せられるように設計してる。
ここ何十年かは装備の追加じゃなく、入れ替え(バージョンアップ)にしてるな。古いの持っててもしゃあないし、大きな船体でつくっておく必要もないし。最初っから装備交換を前提にした例がVLS。その代わり搭載ミサイルのサイズは決まってしまうけどな。

船体サイズの例外としては、パナマックスと喫水があるかもしれんな。パナマックスはパナマ運河の閘門通れる上限のサイズ。といっても、戦闘艦艇としてはべらぼうにでかいから、アメリカの空母や輸送艦とかの一部が気にする程度。
喫水は、入港できる港に関係する。船体が大きい=喫水が深い、水深の浅い港には入港できないから沖合いに停泊することになる。といっても、大昔はあったかもしれんけど、先進国では今は関係ない。満載のタンカーやらコンテナ船の方が喫水は深いから、そちらに対応できるように主要港はしゅんせつしてて、ニミッツ級でも水深にはほとんど困らない。日本各地の主要港でも船舶(コンテナ船などの商船)の大型化にあわせて、わざわざしゅんせつして水深を確保してきたところもある。
それをしなかった代表例が大阪の天保山かな。大型化したフェリーが入港できなくなって小型船だけになった。瀬戸内海を行き来する大型フェリーは南港へ。

この回答への補足

ところで、直接質問とは関係有りませんが、ご指摘いただいた例え話で疑問が増えました。

>超音速巡航ステルス戦闘機開発しないの?
研究してませんでしたっけ? F22のパクリみたいな模型を作ってフランスで実験までしてたはずですが、可能なら開発したい、って事なんじゃないんでしょうか?


>東急田園都市線が中央林間で小田急に乗り入れたらはるかに利便性は高まるのに

これは利用者の多くが望んでますよね。案外それに近い構想が持ち上がるんじゃないか?と密かに期待してますが、あり得ないんでしょうか?
ちなみに、地方に住んでる人には、通勤片道2時間の人が存在することは信じられないっていう人も多いですよ。

3人乗りは、乗用車としてはメリットが何もないのは良く解ります。
しかし車の定員5人と4人の違いって、どこから来るんでしょう、あと子供は3分の2人と数えるとか言うルールの根拠も、言われてみれば知らないです。

新幹線は出張でよく使うので夜間走らないのは感覚的にわかる気がします。
需要による収益とメンテナンスなどの手間とコストが見合わないだろうな、と。
とは言え、JRが真面目に検討したらしいということは、検討する価値くらいはあるんですねぇ、意外でした。

補足日時:2009/08/28 23:43
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
丁寧な解説で、とても良く理解できました。

>軽自動車乗ってる奴に、なんでそんなちっこい、事故ったらつぶれて死にやすい車に乗ってるの?

まさしく、そのような疑問なんですよ、今回の質問は。
戦闘する前提の船なんだから、丈夫な方がいいのに…、って思った次第です。
素人考えの典型でしょうが、
軍艦の建造コストって、「装備の費用」が大半で、艦体を作る「鉄板」の費用なんて、数%ではないか、だから、少し艦体を大きくしたところで、増加するコストはほんの僅かじゃないか…? となんとなく考えていたようです。
コスト増は少しで、コスト以上の様々なメリットがあるはず、そんな風に考えてました。

しかし、皆さんのご回答を見ると、
1. 増加するコストは馬鹿にできないレベル
2. 小さいことはかなり重要
3. 大型化にコストをかけるくらいなら、数を増やせ
4. 艦体と装備のバランスは設計段階で十分計算されていて、あれがジャストサイズ

ということがわかりました。

予算のない海上自衛隊がコストをギリギリまで詰めるのは感覚的にわかりますが、予算の制約が日本に比べて少ない米露や中国なんかの主力艦も、ドデカイのが無いから金じゃない理由があるのかな、と思ったのですが、浅はかでした。

長く使えるように、ちょっと余裕があるモノを…なんて庶民感覚な貧乏性的考えで、国家レベルの調達を考えてはいけないって事ですね。
専門家集団が色々な角度から計算し尽くして作ってる兵器なのだから、理由があるだろうとは思いましたが、バランスを考慮して妥協してるのかと考えてました。
そうではなくて、もとから十分な大きさを持っている。ってことですね。

お礼日時:2009/08/28 22:48

 #1さんが適切な回答をなさってますね。

アメリカやイギリスなどの船艦の主砲塔が2連になっているのは、運河を通過させるために船の幅が制限されるため、3連砲塔を搭載できなかったからです。
 旧日本海軍の場合はそのような制限がありませんでした。大和級のような大型戦艦が建造できたのはそういう理由です。
 後、軍艦の大きさについては条約で制限されたこともあります。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%82%B7% …
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%B3% …
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
そう、半世紀以上前に数万トンクラスの戦艦を造ってたんだから、現代でもそれなりにデカイ船があってもいいのに、って思ったのが今回の質問のきっかけでした。
大和みたいに豪快なのは無いにしても、どの国も、排水量を切り詰めようと努力してるように見えて不思議だったのですが、皆さんのご回答で理解できました。

お礼日時:2009/08/28 22:45

現行、もっとも大きな軍用艦は航空母艦です。


最大クラスのキティホークでも全長323.8m/全幅39m/83301トン/吃水10.9m。
この軍用艦の船型制限は、パナマ運河やスエズ運河の航行規制にあります。

スエズ運河を航行できる船型がスエズマックスサイズ。
空母などは、このサイズが制限になっている。
(載貨重量トンは約15万トンで、幅は46m、スエズ運河大橋の高さである68mの制限。)


パナマ運河を航行できる船型はパナマックスサイズ。
空母以外の艦船は、このサイズが制限で建造されています。
(長さ900フィート(約274m)以内、幅106フィート(約32m)以内の船で、ばら積み船の場合は載貨重量トン(D/W)が6万~6万8,000トンクラスの制限。)

馬鹿デカイ船を建造しても、パナマ運河やスエズ運河を航行できなくては機動性を欠くことになるため、軍民とも昔のような超大型船は建造されません。
大西洋からインド洋に出るのに、いちいち、アフリカを南極近くまで南下していたのではマズイのです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
空母のサイズも疑問だったんですが、運河の事を忘れてました。
しかし、実際に大戦争になったときには、パナマやスエズなんか通ったら良い標的になりそうだから、戦争中はやっぱり通らないんでしょうか。
でも、平和な時間の方が長いのだから近道できないことは大きなデメリットですね。納得です。

お礼日時:2009/08/28 22:44

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