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ちょっと前までは、幻のベストセラーといわれた時刻表。
時刻表の使い方に慣れている人にとっては、旅行する時にはバイブルのような本です。

先日大手旅行会社にJRの切符を予約しにいったところ、受付の若い女性が私の質問に
時刻表を丁寧に調べながら答えてくれました。

一方、世の中はコンピューター化がどんどん進んでいます。
そこでふと思ったのですが、現在(2009年時点)において旅行会社や鉄道会社、旅行会社におきましては、
この時刻表をどのようなものとして考えられているのですか?
(例)・お客様の細かいニーズに対応するためには必要な本であるから新人にも時刻表の読み方をおぼえさせる。
もしくはコンピューターが進歩してきているから本は時代遅れだから、新人には時刻表の読み方は教えない。
よって時刻表の引き方を知らない新人が増えているなどです。
 
また今後はどのような使われ方をしていくのでしょうか。
・細かいところを調べるのに時刻表は便利だからコンピューターと並行して使用することにする。
・本という形態自体が時代遅れだから、まもなく売れなくなるだろう。
よって当社では新人にはもう教えていない。やがて絶版されるだろう。
など、時刻表に対するいろんな意見や考え方を教えていただきたいと思います。

時刻表の調べ方を慣れている人にとっては、コンピューターのスイッチを立ち上げて、
マウスを操作して検索するまでの時間(この時間もわずかなのですが)を考えたら、
時刻表で調べたほうがずっと早いと答える方も多いと思います。

私も、例えば
1.特急列車から各駅に乗り換えるときに、その各駅がどこの始発の列車かでその各停の混み具合等が推測されます。
また大きな駅なら何分停車するとか、○○駅では特急の通過待ちだというのが、ひと目でわかります。
2.以前、緑の窓口でコンピューターでしか検索しないJRの女子社員に嘘を教えられた苦い経験があります。
時刻表をみればすぐにわかるのに、そんな臨時列車は走っていないと一点張りであった。

などのこともあり、やはり時刻表は必要な本だと思うのですが、皆様の考え方はいかがでしょうか?
あくまで「時刻表」というものに対して、専門的に使用されている鉄道会社の方、旅行会社の方、旅行好きな方の意見や考え方をお聞かせください。何卒よろしくお願いします。

尚、「教えてグー」の主旨に反するかもしれませんが、鉄道会社の方の意見がきけるであろう「鉄道&路線」板と、旅行会社の方の意見が聞けるであろう「旅行業務取引管理者」板の両方に質問をのせてみました。私の勝手な判断をお許しください。

A 回答 (6件)

どんなにネットや電子手帳の類が盛んになっても、辞書や情報関係の書籍が絶滅しないことを見てわかるように、本の時刻表が絶滅することはないと考えられます。

但し、発行部数は激減し、今より高価になるなどの変化は現れるかもしれません。
辞書などと同じく、時刻表には一覧性のメリットがあります。
これは使い慣れた人ほどメリットに感じ、使い慣れていない人ほどデメリットに感じる点でしょう。

たとえば、検索システムである区間の時間を検索した場合、原則として1つの乗換パターンに対しては1つの方法しかわかりません。
もちろんシステムによっては再検索等が容易で、本の時刻表を見るかごとくに、前後の列車を探すこともできますが、それは時刻表を見慣れている人の賢い使い方であって、普段検索システムしか使わない人にはなかなかできるものではありません。
つまり、検索システムでは、1本の線しか結果が分からず、予定が変わって時刻が10分程度変わっただけでも、どのように影響するかは実際に再検索しないとわかりません。
しかし、時刻表で検索した場合はいやでも前後の列車の時刻、乗車区間全体にわたっての列車の本数の多寡等も一緒にわかりますので、予定がずれた場合に、どの程度影響するかはある程度予測がつきます。(もちろん正確に把握するには再検索が必要です)
とにかく1つの目的で列車を検索するに当たって、全体の状況もある程度見えるというのは実際に旅行するに当たって非常に有利です。
(たとえば朝夕しか運転していない線区で検索して、たまたま朝の列車がヒットした場合、その運転状況の予備知識がなければ、多少時間がずれても1時間や2時間後には到着するだろうと勘違いしてしまいかねません。)

また、紙媒体の場合、あいまい検索も容易です。検索システムでも漢字の一部が分かっている場合は、検索可能な場合もありますし、駅名以外に全く予備知識がない場合(何県にあるかすらわからない場合)検索システムのほうが有利なことがありますが、実用上の多くの検索では駅名そのものがはっきりしてないけど、場所はわかるというようなケースが多いと思います。
つまり、昔行ったことのある場所にまた行きたいとします。最寄りの路線はわかっていて、すぐ手前の主要駅も思い出せます。しかし、肝心の下車駅は思い出せない。
こんな場合、時刻表の路線図や当該路線の時刻ページを見れば、当該駅名を思い出すきっかけになるでしょうし、それでも思いだせなくても、降りる候補駅を決めつける材料にはなります。
しかし、検索システムでは、その主要駅の到着時間は検索できても、それ以外は対応しきれません。(くどいようですが、時刻表に慣れた人なら時刻表を見るがごとくに…)
実際のあいまい検索ではもっとあいまいなケースも多いです。たしか○○線だったと思うけど、××線だったかも、ただ、降りた時間が何時頃だったことだけははっきりと憶えている。みたいなケースでは時刻表のほうが早く検索できるでしょう。(もちろん慣れ方にもよりますが)

また、漠然とどこか行きたい人が旅行先を決めるのにも時刻表が役立ちます。時刻表からどうやって行き先決定に至るかは、あまりにもパターンがありすぎますので、省略しますが、適当なページを開いてみた駅や地域に急激に興味を覚え、実際に行ってしまう。なんてことは検索システムでは考えられないことでしょう。紙の辞書で適当なページを読みふけって新しい知識を得るのに共通した紙媒体ならではの利点です。

ほかにもいろいろあるでしょうが、とにかく複雑な行程、条件を多く含む行程ほど時刻表のほうが有利です。手間はかかるけど検索中に主要乗換駅の時刻を一時的に記憶するなどすれば、無限の可能性が開けていきます。必ずしも最初の目的と違うが、その方が絶対にベターであるという結果を得ることもできます。

以上、旅慣れたユーザー側からの視点です。

専門家側の視点ですとどうなるでしょう。
まず、鉄道など交通事業者
これは(仮に市販の時刻表が絶滅したとしても)時刻表を見る習慣がなくなることはあり得ないでしょう。
どんなにシステムで素早く見れても、よく使うページにしおり等を挟んだ時刻表のほうが素早く回答できますし、実務上は上で述べたあいまい検索の方が圧倒的に多いでしょう。
また、どんな業界でもそうですが、たとえ完全自動化され、異常時ですら自動化システムで復旧させる業界でも、技術の理解、継承のために手動操作などシステムの基本原則は教え込みますし、重要な場合は実際に訓練も行われます。
交通機関において乗り物の時刻を把握するなど基本中の基本ですから、その「時刻表の読み方を教えない」なんて絶対にあり得ないことと思います。そもそもある程度の大きさの会社なら、時刻表より読み方に慣れがいる「運行図表」(いわゆるダイヤ図、列車の運行状況がグラフ上で表示されたもの、これの時刻情報のみを抜き出したものが「時刻表」になる。)が読めなければ全く話になりません。運行図表や時刻表が不要となる日は普通に考えてあり得ないでしょう。特に事故や災害の際は刻々と状況が変わりますので、運行図表を見ながら、実際にどう変わってゆくのかが読み取れないとベテラン社員にはなれません。

旅行会社の方は企画ツアーを淡々と販売する状況に特化する会社なら時刻表を使わなくなるかもしれませんし、もしかしたらそれに近い状況の会社もあるかもしれません。しかし、最前線の窓口業務では時刻表に頼っていないかもしれませんが、実際にツアーを企画する場所などでは、いつでもすぐに知りたいことがわかる時刻表はいつまでも必需品になるのではないでしょうか。
大手の場合、旅客に必要な切符をすべて手配する業務というのが完全にはなくならいと思います。(それをなくすと旅行会社の存在意義そのものがなくなるとも言えます。)この場合、JRだけでなく、航空や主要バス路線・航路まで調べることのできる時刻表が非常に役立つのは言うまでもありません。もちろんJR以外の時刻情報は別に調べ直さないといけないことが多くなりますが、少なくともその日のうちに移動可能かなど大まかなコースを想定する段階ではこれほど役に立つものはないと思われます。

長々と回答してしまいましたが、こんな感じでよろしいでしょうか?
時刻表に限らず、情報関係の紙媒体は、想定した方法以外の検索にも対応できるので、完全に絶滅することはないと考えています。
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この回答へのお礼

論点も明確に記述されて、私のとりとめのない疑問に的確に回答されています。  
素晴らしい文章です。

gsmy5様の貴重な時間を割いていただいただけでも申し訳ないのに、
このように丁寧に的を射た文章をかいていただき感謝の念が絶えません。

時刻表が絶滅することはないという意見が多いことは、時刻表のファンである私にとっては嬉しい限りです。
書かれた内容も質問者様、一般人、鉄道会社、旅行会社と例をあげられて的確に説明されていますので、とてもわかりやすくて且つたいへん参考になりました。

最後に、私は物事にすぐに感激してしまう性格なので、
このような心のこもった、そして真剣に書かれた文章を読んでいると、すぐに涙がでてきてしまうような人間です。
 
なんとお礼を申し上げたらよいのか、
すいません。ふさわしい言葉がみつかりません。  

このような単純な言葉でしか、お礼を言えないことをお許しください。
本当にありがとうございました。

お礼日時:2009/09/26 21:11

実は検索データは、時刻表を作成するときに入力しているんだと知って


いましたでしょうか?

基本的に時刻表編集部に鉄道会社からは、運行図表や運転時刻表が提供
されるだけで、デジタルデータそのままでの授受は、まだやってないと
聞いています。少なくとも民鉄やバスの時刻は、運行会社自体がまだ
電子化していない場合も少なくありませんし。

で、編集部はそのデータを入力して時刻表を作るんですが、出来上がった
時刻表作成用の基本データが「デジタルデータ」として「検索用」に
使われているんです。結果として、PC上で「検索」をしている人も、
「データ」としては時刻表を使っていることになります。その意味では
「時刻表」は「永遠に不滅」(笑)なんですね。

コスト的なことを言えば、「時刻表」として出版することの半分以上は
この「各会社の運行時刻をデータ化する」ことに費やされていますので
時刻表は販売部数が減っても、それほど値上げしないで済むはずです。
むしろコスト面から言えば、「検索時」に一定の費用を払ってもらうか
時刻表データそのものを「広告宣伝費」として各鉄道会社に買い上げて
貰う方が現実的だと思います。
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この回答へのお礼

たいへん貴重なご意見、ありがとうございました。
私にとっては、このような業界情報は想像できなかったことです。

最後の6行の文章などは、今まで私はそのようなことは考えたこともありませんでした。
まったくおっしゃるとおりだと思います。


このたび、皆様から時刻表が生き残れるという話をきかせていただき、とても嬉しく思います。
小さいときから時刻表のおかげで、JRの多くの駅名をおぼえることが出来ましたし、
そのおかげで日本史や地理が大好きになることができ、時刻表にたいしては人一倍愛着を持っています。

こらからもこのコーナーで時々質問したいと思いますので、その時はよろしくお願い申し上げます。


それから回答していただいた皆様にも、もう一度お礼をいわせていただきます。 どうもありがとうございました。

お礼日時:2009/09/28 23:46

私も、紙の情報媒体は少なくなっても必要だと思います。


ネット検索は便利ではあっても、1本のスジしか見えません。
時刻表だと、簡便に持ち運び出来ますし、列車の動きが立体的に見えます。臨機応変の対応も可能です。
時間の節約とお金の節約を天秤に掛ける事もできます。
時刻表を眺めならが試行錯誤もできます。

ただ、鉄道関係者、取分け車掌は時刻表ではなくダイヤグラムを多用しているようです。
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この回答へのお礼

時刻表に詳しい人たちは、眺めるだけでいろんな想像をすることができます。

一方、知り合いの人などは、快速列車の発車時刻を調べるのに、コンピューターに時刻ばかりを入力して検索し続けています。
これはJR等に対する知識の差の問題なのですが。
快速列車だったら15分に1本ずつ(○○線では)発車することさえわかっていたら、
コンピューターに時間を入力ばかりして検索するようなことはしないと思うのですが。

まあこれは時刻表の問題とは別問題だと思いますが、
検索するのにコンピューターばかりに頼るというのもいかがなものかと思います。

話は少しそれてしまいましたが、おっしゃるとおり時刻表は臨機応変の対応に必ず必要ですね。
私も同様に列車の動きが立体的に見えます。

ご丁寧な回答、ありがとうございました。

お礼日時:2009/09/27 19:49

JR全線乗車経験者です。


前の方々も書かれていますが、紙の時刻表はなくならないと思います、というか、なくなってもらっては困ります。

ネットが便利なのは、乗車駅と下車駅、出発時刻または到着すべき時刻がわかっている場合です。

いわゆる「乗りつぶし」のする計画を立てる場合を、たとえば九州を例にとって考えてみましょう。
まず、門司から入ることになると思いますが、そこから、鹿児島本線に乗るか、日豊本線に乗るか、どちらを先に乗ったほうが効率がよいのか、鹿児島本線方面としても、先に長崎なのか熊本なのか、紙の時刻表をくりながら考えます。紙の時刻表は必須品です。ネットではとてもできません。

また、旅先で列車が遅れるなどのトラブルがあった場合、紙の時刻表があれば予定変更も柔軟に対処できます。

以上のような点から紙の時刻表は絶対残ってもらいたいものです。
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この回答へのお礼

そうですね。旅行先でもトラブルがあったときなどは時刻表は必ず必要になりますね。
旅行会社にとっても同様な考えでしょうね。

JR全線乗車って、凄いですね。
私はまだ3分の1くらいしか乗れていません。

以前、私も小倉駅で鹿児島本線で行くか日豊本線で行くか迷ったことがありましたので、
回答を読ませていただいた時には、思わず笑いが出てしまいました。

ご丁寧な回答ありがとうございました。

お礼日時:2009/09/27 19:09

現役時代に出張が多く毎月新しい物を用意していました。

(大版)
 現在はダイヤ改正が有れば「ポケット版」を購入します
  ネットでの検索も併用しますが
 ネットは「線」であり、時刻表は「面」です
  検索列車の前後などは計画時には必要になります、乗り換えを含めて
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
おっしゃるとおりですね。

<ネットは「線」であり、時刻表は「面」です

この言葉こそが、時刻表が生き延びてきている理由なのでしょうね。

私のとりとめもない質問に、このように明確に回答していただきまして
本当にありがとうございました。

お礼日時:2009/09/26 20:42

何故駅窓口で冊子の時刻表が重宝されているかとなると、何点か考えられそうなことがありますね。


・その線のダイヤが掴みやすい点
・起点からの距離が書かれており、料金計算の参考にできる点
・ページ構成が基本的にどの号も不変な点
・一度ダイヤ改正をすれば少なくとも半年はダイヤの変更がなく、些細な改正は月刊誌たる強みで変更しやすい点
・臨時列車の時刻が掲載されている点
・いちいちコンピュータを立ち上げるよりもはるかに手っ取り早い点

要は、使いやすさが決め手となっているとも言えます。
まぁ、窓口係員の熟練度によっては冊子の時刻表は使いこなしにくいのでしょうが、安易なコンピュータ化というのはいささか考えものですね。
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この回答へのお礼

適切な回答ありがとうございます。
シルバーウィーク中に昭和32年時出版の古い時刻表をみることができました。
52年前のものなのに、構成や内容はほとんど現在のものと変わらないのですよね。(もちろん懐かしい特急名の多くが消えていますが)

長い年月の中で生き続けてきた時刻表。
jhmiさんが指摘された点を備えていて、コンピューター化された現代でも充分に機能をはたしているからでしょう。

私も、こんな時刻表が大好きです。
このたびは、私の質問に丁寧に回答していただき、
本当にありがとうございました。

お礼日時:2009/09/26 20:34

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