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C型肝炎の感染経路について、質問です。

C型肝炎については、血液感染することが広く知られていますが、ここに言う”血液”とは、どれくらいの鮮度のものですか?

たとえば、他人と共有している本などに血液のようなものが染み付いていることってありますよね?そういう部分に触れた場合に、感染する可能性はありますか?

それとも、輸血や針刺し事故など、まだ血液が液体である状態で、それが自分の傷口等に触れた場合にのみ、感染するのでしょうか?

医学や医療に精通している方にとっては、無知な質問かもしれませんが、お答え頂けると助かります。

A 回答 (1件)

結論から言うと乾燥した血液から感染することはまず考えられません。



C型肝炎の原因になるものはC型肝炎ウイルスですが、このウイルスは感染力は元々それほど強くなく、医療従事者がC肝を持っている人の血液で針刺し事故を起こした場合でも感染率は平均で3%です。activeな状態のウイルスが存在している血液が体内に入ってもこの程度の感染率です。ただ、輸血の場合は状況が違います。輸血の場合はもっと大量にウイルスの入った血液が体内に入っていくので感染率は相当な高率になります。

で、ここで乾燥した血液という話に戻りますが、乾燥しているということはそこの血液内の細胞は死滅していますし、ウイルスも細胞ではありませんがその構造が壊れている可能性は高い。中には塩基配列の形で残っているものもあるかもしれませんが、ほとんどはその塩基配列すら壊れてウイルスとしての体裁を成していないでしょう。要は感染力を持った正常なウイルスが存在している確率はゼロに近いし、あったとしても非常に数は少ない。
よってそこを触ることで感染力を持ったウイルスが手に付く確率もゼロに近いと言えます。よしんば付いたところでそのウイルスが感染するには血液内に入らなければいけないので手に流血するような傷口でもない限り血液内に入ることはあり得ません。さらに万が一(確率的には1/10000より低いでしょうが)、血液内にウイルスが入ってもその程度の少量のウイルスで感染が成立する可能性はこれまたゼロに近いでしょう。

総合して考えて完全に乾燥した血液に触れて感染する確率は限りなくゼロに近い、というよりゼロだと思っていいと思います。もしどうしても気になるならすぐに手をよく洗えばいいことです。

ちなみに私は医師ですが、救急外来などでC肝持っているかどうか分からない人とかの採血をすることなどしょっちゅうあります。その時に指に新鮮な状態の血液が付着することも日常茶飯事です。でもそういう状況でもすぐに洗い流せば仮にC肝の感染者の血液でもまったく問題はないのです。これはC肝に限らず、B肝やHIVでも同じことです。血液を介して感染する主なウイルスたちは指にちょろっと血液が付いた程度ではまず感染しません。
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この回答へのお礼

丁寧に分かりやすく教えて頂き、ありがとうございます。
常々不安を感じていたのですが、感染力がそれほど強くないということも教えて頂けて、安心しました。また、論理的な説明で、納得できました。
本当にありがとうございました!!

お礼日時:2009/12/06 17:17

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