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80年代初めのデジタル録音初期の頃、同じ録音でLPとCDの両方が発売されていました。(たとえば、カラヤンのアルプス交響曲など)

このCDとLPの、物理的な音質の違いはあるのでしょうか?
CDは容量の制約があり、高域と低域がカットされていますが、LPにはそのような制約がないので、音の情報量ではLPのほうが多いということでしょうか?

A 回答 (7件)

>> このCDとLPの、物理的な音質の違いはあるのでしょうか? //



具体的にどういう点を想定されているのか分かりませんが、そもそもCDとLPとでは記録・再生の原理自体がまるっきり異なるのですから、物理的に音質が違わない訳がない、といえます。それは、元がデジタル録音だろうがアナログ録音だろうが、デジタルマスターだろうがアナログマスターだろうが、関係のない話です。

>> CDは容量の制約があり、高域と低域がカットされていますが、LPにはそのような制約がないので、音の情報量ではLPのほうが多いということでしょうか? //

CDが普及し始めた当初はそのようにいわれていたようですが、今日的にはレコードの優位性をアピールするためのネガティブキャンペーン以上の意味はないと思います。

「音の情報量」という言葉は、オーディオの世界ではよく見聞きしますが、実際のところ何を意味しているのか不明といわざるを得ません。デジタルであれば数量的な多寡を表せますが、アナログの世界では単なる「イメージ」に過ぎません。

また、レコードにはレコードなりの制約があります。チャンネルセパレーションの悪さや低域の不鮮明さは否定できません。高音域にしても、果たして正確に記録・再生できているのかは疑問の余地があります。「周波数特性」という一項目で見ればレコードの方が優れているでしょうが、それだけが音質を評価する基準ではない、ということです。

念のために申し添えておくと、「CDの容量の制約」が「高域と低域のカット」だけに関わっている訳ではありません。リニアPCM録音の周波数特性はサンプリング周波数によって制限を受けますが、CDでは少なくとも人間の可聴帯域はカバーしています。むしろ、1サンプル辺りの量子化ビット数が16bitであることの方が、音質に対する影響は大きいと思われます。

なお、「音質にこだわる」といったときには、2つの異なる意味が含まれていると思われます。すなわち、1つは物理的な特性の良さ、もう1つは音楽的表現としての良さです。前者の意味では、少なくとも今日的にはレコードよりCDの方が優れているといえます。しかし、後者の意味ではレコードにも大きな意義があるといえるでしょう。「真空管かトランジスタか」の議論も同様です。

情報量が多い=音質が良いという意味で使われることも多いですが、そこでいう「音質が良い」というのがどちらの意味で使われているのか明確にしておかないと、議論が噛み合いません。

前述の通り、物理的な良し悪しでは(少なくとも今日では)CDの方が良いといえますが、音楽的表現としてレコードの音質を貶す理由はありません(自分はレコードの方が好きだ、という人を批判しても意味がないということ)。逆に、よく分からない「音の情報量」概念でレコードの優位性をアピールしても、全く理由になっていません。

要するに、じっさいに聴いてみて良いと思った方を採れば良く、それ以上にメディアとしての良し悪しを議論してみたところで、有意義な結論は得られないということです。
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>高域と低域がカットされていますが、LPにはそのような制約がないので


というのは誤解も甚だしいです。

LPだとカッティングマシーンの応答速度が高域の限界でありますし、さらにカートリッジにも応答速度がありますので尚更に高域の限界が重畳します。喩えるならCDに比べたらLPはWパンチのダメージをうけているようなものです。

アナログ信号の増幅回路にも高域の制限があります。
薀蓄を申せば・・・アナログ増幅回路では実質的に積分回路と等価的でありますから時定数よりも高い周波数は減衰してします。そしてナイキスト判定の角速度(周波数)で高域の応答が制限されます。

一般的に、LPの溝を作るカッティングマシーンの応答特性はデジタル録音の周波数特性よりも狭い帯域なので、デジタル録音の誤差に追従することが出来ずにとんど吸収してしまいます。たぶん、このあたりの物理的な現象がCDとLPでの音質の差となって感じることができるのだと思われます。
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デジタル録音の誕生秘話は、放送大学の特別講義で「へんてこな実験機械を持ち込まれて不機嫌だったカラヤンも、PCMで録音した音の再生を聴いて大絶賛してくれた」と中島平太郎先生が宣っておりました。

また同講義では、「カラヤンのにPCM録音をほめてもらえたことが、CD開発の大きな動機付けになった」とも宣っておりました。

録音機材がアナログテープからPCM録音に方式が変わって、LPレコードの音質は格段に向上しました。
音質重視のLPだと「PCMダイレクトカッティング」なんていうのを、よく見かけましたね。
また12インチ盤で45回で記録したものとか、質量3割り増しとか、デジタル録音の音質を伝えんばかりに音質重視を売り文句にするアナログレコードもいろりろありました。

最近は、LP当時のPCM録音マスターからSACDのマルチチャンネルにした復刻版がたくさん発売されるようになってきています。
当時のLPはホールに立てた3本マイクの3チャンネルPCM録音を2チャンネルにミックスダウンしてカッティングしていたのです。その録音が、SACDだとセンターの音も盤にそのままセンターの音として記録できるのです。実に画期的な出来事でございます。

余談はこの辺で終わりにして、この辺で回答に移ります。

>このCDとLPの、物理的な音質の違いはあるのでしょうか?

LPレコードはPCMレコーダーからの音声信号をカッティングマシーンで機械的な構造に変換していますので、当然変換ロスがあります。
逆説的にいえば、カッティングマシーンの性能限界にデジタルの誤差が埋もれてしまいますので、結果的にデジタル誤差の補完がなされたとみなせます。

CDだとPCMレコーダーのデジタル記録からCDのデジタル記録にするだけですので、変換ロスは極めて少ないといえます。
逆説的にいえば、デジタル誤差もそのまま継承されます。

ということで、物理的に音の違いがあります。
どちらの音質がいいかという話は、好みの問題もありまして難しいところです。
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デジタル録音が始まった80年代は、まだデジタルに技術者が慣れていないとか、機器そのものの完成度が低いとか、いろいろあったんじゃないかと思います。


こういった理由でアナログのマスターとデジタルのマスターとどっちも作っていたんじゃないかと推察します。
LPはアナログマスターから音盤化し、CDはデジタルのマスターからCD化するといった具合に。

今年4月に発売になったグレングールドのBlu-specCDの限定盤「ゴールドベルク変奏曲3枚組」は後期の録音バージョンをなぜかアナログマスターから商品化していましたし。
http://www.sonymusicshop.jp/detail.asp?goods=SIC …

となるとアナログマスターが存在すれば、LPの方がいいような気がします。今でも音にこだわるアーチストのなかには2インチのアナログで録音する方もいます。

近年J-POPなどでアナログLPを先行発売している例もありますが、これはさすがにLPもCDも同じマスターじゃないかと思いますけど。
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はじめまして♪



「音の情報量」なかなか微妙な言葉ですねぇ♪

最初に個人的結論ですが、メディアに入った音を高度に引き出したら、デジタルとアナログの音味は違うけれど、双方ともすばらしく良いと思います。

ただし、基がデジ録ですと仕様上の帯域制限フィルターが入っていますね。 
それでも マイクの特性はカヴァーしているでしょかね。

録音した素材からLPにはLP用の、CDにはCD用の音質調整(マスタリング作業)を経ていますので、元が同じでも製造時に違う物になっているはずです。

CDにも制約は有りますが、LPにも制約があります。 例えばチャンネルセパレ-ションやノイズフロア、大振幅になりがちな低域の逆位相成分の制御、たとえ低域を制御しても大きな音量が続く部分では隣のミゾへの干渉などなど、、、

ただ、CDが登場してから数年間ですと、アナログレコードの弱点を知り尽くした上でマスタリングやカッティングが行われていたので、完成品としてはLPの方に優位性があるかと想像します。

しかし、LP再生は機器のグレードもさることながら、使いこなしや調整等が微妙で、なかなか最適の音が再現出来なかったりします(かなり高度な部分の話ですよ。)
例えば20万のターンテーブル、10万のトーンアーム、10万のカートリッジ、20万のイコライザーをもってしても、その日その時の状況で最適な音が得られない日々も有るでしょう。

そういう意味では20万のCDプレーヤーで上手い事再生すると、かなり満足な音質が得られる事も有りますので、現代のCDを前提とした録音物はかなり良いですね♪(まぁ、CDも最高を目指すと、終点が無いので、オーディオって趣味の世界なんでしょうね。)

アナログレコードは機会振動で記録するために、低音域では1/100、高音域では100倍で刻み、イコライザー回路(文字通り イコールにすると言う意味の 等価回路)で低音域を100倍に、高音域を1/100にします(数値は大雑把ですけれど、こんな感じです)
 アナログレコードが低域や高域がカットされていないと思えますか?
機械的、回路的限界から、おのずと適度な帯域に収まっているものです。 ただ、デジラル変換機の様に故意にフィルターを設けていませんので、弊害は少ないのかもしれないと言う点では賛同出来ますよ

そもそも一般家庭のリスニングで50Hz以下までフラットに再生出来るスピーカーを使っている方や、20KHzがきちんと再生出来る設置をしているのは何パーセントあるのかなぁ?
 数字じゃ無くて実働で、、、

例えばドラムセットのシンバルを「ジャァ~~~ン」と叩くと、大きなシンバルがユラ~っと動きますよね。 ゆっくりと動く感じからかなり低音域が含まれていると思います。
 同じドラムセットでバスドラ、高音域は無いのでしょうか?

小学生の頃からスピーカー工作をしていて、中学では吹奏楽部でしたが、低音のスピーカーを改良したらハイハットの音色が良くなったり、スパーツイターがベースの音色の違いを表現してくれたりした経験があります。
音の情報量 なかなか 難しいなぁ~っと 高校生の頃に(生意気ですが)思ったものですよ。(現在では当時の考え方と基本的には同じ方向ですが短絡的で恥ずかしいと思いますよ。 今は中音域重視で演奏者のスピリットが津足り易いシステムを目指しています。笑)

回答じゃなくて、個人的な感想でしたね。失礼いたしましたぁ~。

とにかく、数字や考え方も重要ですが、聴いてみて良いかどうか、実体験を重視して、良い音を求めて行って下さい。 そして良い音楽を沢山聴いて楽しんで下さいね。
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アナログのレコードは基本的に全ての音(周波数)を記録しています。


CDの場合は質問者様の御認識の通りです。
十分な性能のアンプとスピーカーを使って聞き比べをすれば、両者の違いは歴然とします。
実際は一般家庭に普及しているオーディオではほとんど違いがわからないと思います。
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単純な情報量ではアナログに勝てるものはありません。

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