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アメリカ合衆国と言いますが何故アメリカ合州国と言わないの?

州が集まって国が出来ているのじゃないの。。。。

A 回答 (2件)

・加藤秀俊「われわれはなぜ話さないか」(昭和三十六年十一月号『言語生活』)より



 アメリカという国は考えれば考えるほど不思議な国である。とにかく、民族的に、世界中のあらゆる民族が、なんとなくよせあつまってでき上った国なのだ。本来は「合州国」であるのを、いつの間にか日本人が「合衆国」というふうに書きかえてしまったのも、大いに無理からぬことなのである。

 結論 (問)合衆国はなぜ合州国と書かれなかったか (答)「合衆」とは、協力という意味であるから。

(1)合衆国を合州国と書くべきではないかとの日本人の意識の底には、何としても、「州」を、中央政府の出先、単なる大きい行政区画、日本でいえば都道府県にあたるもの、にすぎないとする安直な理解があったことは疑いを容れないが、これは、たいへんな誤りである。

(2)「合衆国」ということばは、多くの日本人が誤解しているように、日本製の訳語ではなく、たとえば、マカオ在住の独人宣教師、愛漢者(Karl Friedrich August Guetzlaff, 1803-51)らをはじめとする英米の対清交渉に活躍した中国語の達人である通訳官によってつくられ、それがのちに、日米交渉の際にも、唐通事や蘭通詞や日本の漂流民らを介して、あるいは中国各地で刊行された新聞雑誌等を通して、幕府の外交担当者や蕃書調所の訳官たちに伝えられ、次第に、日本における、アメリカの正式の国号として定着するに至ったのではないか、と推断できる。

(3)「合衆国」の意味は、「独立して自治権を持った各邦が一致協力して経営する国家」ということであって、「合衆」(協力、共同、和親)する「国」(合衆・国)という合成語であって、「合」同せられた「衆国」(諸国)(合・衆国)という語の組合せではないらしい。というわけは、そもそも、「?」という文字は、「ひと」の集まって作った共同社会というのが本源であって、衆を、諸とか多にあてるのは、擬人的な用例であり、また、例外的な用例であるからである。

(4)前稿において筆者は、「合衆国」は、世間でいわれるように the United States of AMerica の直訳ではなく、the Republic of North America というかつて使用された国号の直訳が、ひとびとの記憶に残存し、そのまま慣習的に使われたのにちがいないと述べたが、いささかの未練はあるものの、本稿ではこの説を取り下げることにしたい。今ではむしろ、「合衆国」は the United States の直訳であって、わかりやすくいえば、「アメリカ洲における連合諸邦が共同経営する国家」を意味し、したがって「アメリカ共和国」をも意味するので、「合衆国」すなわち Republic; Commonwealth(英); Gemeenebest(蘭); de Ver(ee)nigde Staten(蘭); であると解してさしつかえないと断定するに至った。
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質問者様と同じように考えて「アメリカ合州国」と表記する人もいます。


ジャーナリストの本多勝一氏がその例です。

ただ、私は「アメリカ合州国」より「アメリカ合衆国」のほうがまだいいかと思います。
理由はNo1さんの回答のとおりです。
アメリカの州は国家並みの権限を持っています。ですから「州が集まって国ができている」のではなく「多くの国が集まって1つの国を作っている」と考えるべきです。

個人的には United States of America の日本語訳は「アメリカ連邦共和国」に改めるべきだと思っていますが、すっかり定着してしまった「アメリカ合衆国」という呼び方を変えるのは難しいでしょうね。
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