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アブレーション目的でカテーテルをしてもらったところ、電気生理的検査の結果、副伝導路の伝導性が極めて低く、また副伝導路が房室結節近傍にあるため治療不要と言われました。また、ものすごい刺激を加えても発作性上室性頻拍が誘発されなったので、発作性上室性頻拍が起こることもまず無い、と言われました。
いままで、WPWは絶対に不整脈の可能性があるので根治しなくてはいけない、と言われ続けてきましたし、このように「治療不要」、「発作性上室性頻拍はまず起こらない」という場合があることを聞いたことがなかったのですが、このように治療不要な場合ってあるのですか?
また、「発作性上室性頻拍はまず起こらない」と言い切れる場合ってあるのですか?

A 回答 (3件)

まったく上室性頻拍がない人もいます。

当然、そういう人は治療は不要です。

>WPWは絶対に不整脈の可能性があるので根治しなくてはいけない

そんな話を聞いた事はありませんし、私自身、患者さんにそんな話をした事もありません。
WPWの一部の人は、副伝導路の心房⇒心室伝導の不応期が短く心房細動の時に突然死の可能性があります。
こういう人はアブレーションの絶対適応です。
が、一般には、副伝導路は、心房⇒心室の不応期は、心室⇒心房の不応期より早期に長くなりやすいので突然死の可能性は減っていきます。最終的には、特に心房⇒心室の伝導性はなくなり不顕性WPWになる人もいます。

質問者の場合も”副伝導路の伝導性が極めて低く”との事ですので、不応期が長いのだろうと思います。
しかも、房室結節までアブレーションで焼けてしまうと、一生、ペースメーカーですから、しない方がいいという判断は当然、ありえます。昔、頻脈姓心房細動に対して房室結節のモジュレーションという方法が提唱されましたが、直後はよくてもその後、突然死をする人が多く出て、今では房室結節のモジュレーションは行われなくなりました。房室結節近くのアブレーションはそういう危険性がバックにあるので、ペースメーカー植え込み前提でなければ、やりたくない医師が多いかと思います。
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この回答へのお礼

回答、ありがとうございました。房室結節近傍のWPWの考え方が少し分かったように思います。

お礼日時:2010/12/06 21:43

WPW 症候群の心電図は数百人に1人見受けられるもので、そのうち1~3割の方が頻拍発作の経験をお持ちです



この頻拍発作の多くが発作性上室性頻拍です。
これ自体は重篤な症状や命に関わることは考えにくいものですから頻拍発作があったとしても全ての場合に治療の必要性があるわけではなく、頻拍発作によって何らかの不都合を感じている場合に治療の対象となるものです
よってこれまでに発作性上室性頻拍が無い場合にこれが将来生じることを予防するための意味もありません

発作性上室性頻拍以外に考慮する不整脈として心房細動があります
心房細動だけならば命に関わるようなものではありませんが、WPWの方に心房細動が発生すると一部は心室細動と呼ばれる重篤な不整脈となる可能性があり、意識消失や突然死の原因となることがあります
と言ってもWPWの方でも突然死の頻度は年間1000人に1人とWPW以外の方と比べて危険と言うほどのものではありません

よってWPW症候群の心電図とのことだけでカテーテル検査やアブレーションを行うものではなく、前出の不都合を感じる症状などがある場合以外には心臓突然死の家族歴が有るか、(心室細動などの)重篤な発作が多くの人命に関わる危険度の高い職業や生活環境にある場合となります

カテーテル検査ではこうした心室細動への移行の可能性(ハイリスク群)を見ることが重要なことで副伝導路の伝導性と言われたことがこれに相当します



不整脈の非薬物治療ガイドライン、臨床心臓電気生理検査に関するガイドライン
でWPW 症候群におけるカテーテルアブレーションは

クラスI:(有益であるという根拠があり,適応であることが一般に同意されている)
 1.生命の危険がある心房細動発作または失神などの重篤な症状や,軽症状でもQOL の著しい低下を伴う頻拍発作の既往がある場合
 2.頻拍発作があり,薬物治療が無効または副作用のため使用不能または患者が薬物治療の継続を望まない場合
 3.頻拍発作はないが,パイロットや公共交通機関の運転手など,発作により多くの人命に関わる可能性がある場合(ハイリスク群)

クラスIIa:(有益であるという意見が多いもの)
 1.早期興奮の有無に関わらず頻拍発作があり,薬物治療が有効であっても患者がカテーテルアブレーションを望む場合

クラスIIb:(有益であるという意見が少ないもの)
 1.早期興奮があり頻拍発作はないが,合併症の説明を受けたうえで患者がカテーテルアブレーションを望む場合

参考URL:http://www.j-circ.or.jp/guideline/
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この回答へのお礼

回答、ありがとうございました。「これ自体は重篤な症状や命に関わることは考えにくいものですから頻拍発作があったとしても全ての場合に治療の必要性があるわけではなく、頻拍発作によって何らかの不都合を感じている場合に治療の対象となるものです」というところから、頻拍が決して発生してはいけないような不整脈ではないことが分かりました。

お礼日時:2010/12/06 21:41

上記の場合は治療不要と考えていいと思います。

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この回答へのお礼

回答、ありがとうございます。

お礼日時:2010/12/06 21:43

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