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3歳の息子が五重塔の写真を指差して「これ、誰かのおうち?」と聞いてきました。無知の私は答えられず、少し調べてみました。すると、「塑造の群像を安置する」と書かれてあったのですが、塑像を安置するだけのためにあんな物凄いものを作ったのですか?
分かる方いらっしゃいましたら教えていただけると助かります。

A 回答 (5件)

歴史学者の説はともかく、当のお寺さんの見方を紹介します。


法隆寺管長の大野玄妙師、薬師寺管主の山田法胤師、宮大工の小川三夫氏の3人が座談されて、雑誌『文藝春秋』(2000年5月号)に掲載されています。

(司会・編集者に対して)大野玄妙師は
「ところで、いったいどこからどこまでが塔だか、ご存知ですか。
いちばん上の屋根に載せられている四角い露盤と半球形の伏鉢(ふくばち)とその上に立っている相輪など、金属で構成されているところだけが「塔」なのですよ。
それを遠くからでも立派に見えるようにどんどん持ち上げたのが三重塔や五重塔です」

この発言を受けて、小川氏は
「遠くからでも拝めるように高層の建物にしたわけですな」
さらに
「……心柱そのものが仏様で、塔はそれを守っているだけです。ですから、塔の構造を支える木材が心柱を刺したり貫くようなことは一切ない。……心柱は本来、露盤から上の部分を支えているだけで、塔そのものは支えないんです」と応じています。

ご参考までに。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。

>いちばん上の屋根に載せられている四角い露盤と半球形の伏鉢(ふくばち)とその上に立っている相輪
>など、金属で構成されているところだけが「塔」なのですよ。
そうなんですねえ。NO.2の方が回答してくださったような流れがあってそういうことになっているんでしょうかね。

>心柱そのものが仏様で、塔はそれを守っているだけです
なんと、心柱がメインなのですか。心柱が五重塔をサポートしているのではなく、五重塔の屋根とか壁とかそういうのが全て心柱のためにあるのですね。これはビックリです。

お礼日時:2011/04/09 05:38

 既に詳細な説明は為されていますので、おまけの情報として。



 ゴータマ・シッダールタ(お釈迦様)は偶像などを禁止したため、初期の宗教的象徴はこのストゥーパ(塔)でした。
 そのため、日本でも初期の寺院建築(飛鳥寺、四天王寺etc.)においては、最も中心にこの塔が位置していました。

 しかし、ご存じの通りあの塔というのは何かに使い辛い構造ですし、その後仏像が大事だと思われるようになるとそちらの方が重要になり、金堂などが中心に取って代わるようになります。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。

なんと、お釈迦様は偶像(塑像や木像などっていうことですよね)を禁止していたのですね。知りませんでした。当たり前ですが、寺のつくりにも時代の流れがあるのですね。寺の見方が今までより深くなりそうです(自分なりにですが)。

お礼日時:2011/04/09 05:25

簡単に言うと


お骨を収めるお墓 です

仏舎利と言うのが芯柱の土台の石の下に収められています
あがめるために立派に大きく建てていくと言うのが
お寺さんにしても力を誇るために必要で
立てた宮大工さんもこんな大きいものが立てられるんだぞ。と自分たちの技術を
結集して建てています

芯柱は土台の石の上にくっついていません
凹はありますがそれに合うように柱を乗せてあるだけです
地震が来てもうまく力を逃がせるように
屋根の重さをうまくバランスを取るためにです
その技術がスカイツリーにも生かされています
1300年前の技術が今に生かされているのは不思議ですね
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。

説明が非常にわかりやすく、頭の中にスーッと入っていきました。
五重塔の構造がよくわかりました。実は私、五重塔って五階建ての建物だと思っていました。中には階段があって・・・。恥ずかしい限りです。

お礼日時:2011/04/09 05:19

「五重塔(ごじゅうのとう)は、仏塔の形式の一つ。

層塔と呼ばれる楼閣形式の仏塔のうち、
五重の屋根を持つものを指す。

仏塔は、古代インドにおいて仏舎利(釈迦の遺骨)を祀るために紀元前3世紀頃から
造られ始めたストゥーパに起源をもつ。古代インドのストゥーパは饅頭形(半球形)
のものであったが、この形式が中国に伝えられると、楼閣建築の形式を取り入れて
高層化するようになった。こうした楼閣形の層塔は朝鮮半島を経て日本へ伝えられた。
木造の層塔は日本に多く残っており、中国、朝鮮半島における遺例はごく少ない。」

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E9%87%8D% …

海外のストゥーパ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88% …
http://www.sekai-no-sign.com/watching/nepal/02.h …


>塑像を安置するだけのためにあんな物凄いものを作ったのですか?

法隆寺創建当時(聖徳太子の時代ですが)は、仏教は最新の海外技術・知識であり、
また諸外国に日本という国家を文明国として認めさせ、
国家を安定させるための道具でもありました。
五重塔はその象徴といえるものでしょう。
http://www.kaimyo.net/butu/
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。

仏教だから、五重塔も朝鮮半島から伝わったと言われれば納得できます。でも、朝鮮半島に五重塔があるイメージがないのは、現在ではほとんど残っていないからなんですね。戦争などで壊されてしまったのだろうか。今後、自分なりに調べてみます。

お礼日時:2011/04/09 05:16

五重塔は


仏舎利(釈迦の遺骨)を祀り、仏法興隆を祈る塔です。
法隆寺の五重塔は
中国の釈迦の真骨の仏舎利塔の前で供養した七宝(金、銀、瑠璃、玻瓈、硨磲、赤珠、瑪瑙)を仏舎利の代用として五重塔の心礎の地下に埋めています。

 インドを統一したアーショーカ王(BC268~232)は、敬虔な仏教徒で
八基のストゥーパに分けられ埋葬されていた仏舎利のうち七基を掘り起こし、
釈迦の遺骨を細かく砕き、八万四千の寺に、仏舎利塔を建立寄進したと伝えられます。
またさらに仏舎利を求める民のために再分骨されたり、
法隆寺のように
仏舎利塔の前で供養した七宝を仏舎利の代用にするなど
仏舎利と伝わるものは、十万か所以上あるそうです。
浅草・釧路・熊本などの仏舎利塔は、インド・スリランカから送られた釈迦の真骨と伝えられます。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
五重塔というのは、どこも基本的に「仏舎利」を祀っているとのことが分かり、とても勉強になりました。
仏舎利と伝わるものが十万か所以上あるというのは凄いですね。浅草の釈迦の真骨があるという仏舎利塔、一度行ってみたいものです。

お礼日時:2011/04/09 05:09

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