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あまりにも基本的な勘違いをしているような気がするので恥ずかしいですが、教えてください。
「責任を逃れる」という表現がありますが、この「逃れる」は自動詞なのでしょうか、他動詞なのでしょうか。
自動詞か他動詞かの見分け方については、既に他の質問や辞書などで次のように説明されています
・日本語においては,○○が□□するの形で表されるのが自動詞,○○を□□するの形で表されるのが他動詞です。
・「~を○○する」の様に(目的語+「を」)の後に続くのが他動詞です
この説明によれば「責任を逃れる」は他動詞ということになりますが、外国人向けの某日本語辞書サイトでは自動詞と明記されていました。そこでそれを見た人(日本人ではありません)から「なぜ自動詞なのか」と質問され、自信がなくなってしまいました。
私は何か基本的な勘違いをしているのであって、「逃れる」は自動詞なのでしょうか。

A 回答 (4件)

「逃れる」は自動詞と思われます。



たとえば、「私が起きる」の「起きる」は自動詞、「彼を起こす」の「起こす」は他動詞です。
「~を」を前におけるのは他動詞、とよく言われますが、「横断歩道を渡る」の「渡る」のように、前に「を」があっても自動詞になることがあります。ちなみに「渡す」は他動詞です
「他動詞」を辞書で調べると、「その動詞の表す動作や作用が直接他に働きかけたり、他をつくりだしたりする働きとして成り立つもの。」とあります。
「責任を逃れる」の場合、何かに働きかけたり、他を作り出すわけではありません。

格助詞「を」の意味には、
(1)動作・作用の目標・対象を表す。「家を建てる」
(2)動作の出発点・分離点を表す。~から。「家を離れる」
(3)動作の経由する場所を表す。~を通って「廊下を走る」
などがあります。

「~を+動詞」の動詞が他動詞になるのは、(1)の意味になるときで、「責任を逃れる」の「を」は(2)、「横断歩道を渡る」の「を」は(3)の意味になるため、ともに「を」が前についても自動詞になると思われます。

違っていたらすみません。
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございました。
実は質問する前に私の脳裏をよぎったことですが、うまくまとめることができなかったことです。それを実に理論的に説明していただき、ありがとうございました。

お礼日時:2012/11/29 06:34

「責任」は、あくまでも「果すべき務め」「自ら引き受けるべきもの」という意味においては、目的となる対象語として、「~を持つ」「~を被る」「~を果す」「~全うする」のように他動詞が用いられますが、無関係・無責任な状態に関わる場合には、「~を」は単なる修飾語を成すに留まっておる場合もあります。



したがって同じ「責任を…」であっても、「~を逃(のが)る」「~を逃(のが)れる」「~を怠(おこた)る」「~を逃(に)げる」「~を離脱する」などでは自動詞形であり、他動詞形では「~を逃(のが)す」「~を免(まぬが)れる」「~を欠く」「~を躱(かわ)す」「~を回避する」などです。

このように「責任を逃れる」の構文は、「(私は)果たすべき(私の)責任を逃れる。」であり、「逃れる」という述語を説明修飾する文節としての「果たすべき(私の)責任を」と見なせます。「(私は)逃れる。」で成立する自動詞遣いです。
一方、「責任を逃す」の場合は、「逃す」という述語の関係を成立させる対象としての「責任を」なので他動詞が生きてきます。「(私は)~を逃す。」という「~を」という対象があって初めて成立する他動詞遣いです。

これを言い換えれば、「責任」の示すニュアンス次第では、目的語「~を」として他動詞がはっきりしたものから、対象語「~を」として、また第二対象語「~を/に/から」として他動詞性の薄めのものも、最終的にはいわば説明語として自動詞に付く「~を」もあるのだと。

直接受身の取れない自動詞に付く「~を」として、場所や時間の発着・経過・移動に関わって付く場合も、やはり同様に修飾語(補語)としてのそれと見なせるでしょう。
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この回答へのお礼

これまでの回答は異なる、新しい角度からのご回答をありがとうございました。おかげさまで、いい勉強になりました。
No.3さんのように私の日本語指導をパターン化・凝り固まった定式化であるとのご批判もあることは承知しておりますし、それを全面否定するつもりもありません。ただしこうした説明こそが、大半の外国人に歓迎されるという側面もまた否定できません。現に二桁の外国人が、私の説明を「理論的でわかりやすい」と喜んでくれています。どんな相手に対しても、またいついかなる場合でもこのようなやり方が最善だとは思っていませんが、私が勉強不足な点はこうした場所で皆様方のお力をお借りして指導を続けていきたいと存じております。ここでご回答いただいた内容を整理してお伝えするたびに「こんなに詳しく教えてくれる親切な人に出会えて幸いだった」と、本当に喜んでくれています。
今後とも、よろしくご協力いただければ幸いです。

お礼日時:2012/12/02 13:00

 そも英語の「自動詞・他動詞の別」と日本語の「自動詞・他動詞の別」は言語的に性質が異なるものです。

英語で説明される「目的語」といっても動詞の目的語もあれば、前置詞の目的語もあります。前置詞の目的語ならば“on~”などとして「~の上に」とそれがある場所を示すケースもあれば、“speak of~”として「~について話す」などの取材対象を示すケースもあります。そして多くは動詞に付随するイディオムの形で使われています。ですから英語の文法学者でも“listen to~”の~の部分が何れの目的語であるのかとの議論が分かれているところです。しかもより複雑なことに英語には「同族目的語」と呼ばれる自動詞でありながら目的語に相当する語句を伴う形式もあります。
 「辞書の説明」でも自動詞・他動詞の区別に着目するより「語法」や「用例」に目を通されることが大切です。後者から読んでいけば、なぜそれが自動詞であるのか他動詞であるのかを区別する理由が述べられているわけですから、それに疑問符がつけばその区別の仕方に問題があるとの結論になります。
 閑話休題、「逃れる」は結論からみれば「自動詞」です。「責任から逃れる」「難を逃れる」は「責任を逃れる」「難から逃れる」と言い換える事ができます。これは「から」と「を」が格助詞として機能していることで説明されます。
 以前もお話ししたかと存じますが、動詞の種類よりも日本語ならば「助詞」、外国語ならば「格変化」や「語順」で説明される方が相手にとっても理解し易いかと存じます。
 情報処理のお仕事に従事されていたことも影響しているのかもしれません。パターン化・凝り固まった定式化では日本語のアドバイスを行うことには難があるやに感じます。
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この回答へのお礼

ご回答およびお気遣い、ありがとうございました。
確かに言語文法は、多数人が使用している「語法」「用例」の集大成だとも言えるものですからね。
だからこそ「多数人」が別の使い方をし始めると、正しい文法も変わってしまうのです。とはいえ、その方向からのみで学ぶのは、圧倒的多数の大人にとって学習効率が良くないという問題もあり、一概には言えないものだと認識しています。

お礼日時:2012/11/30 01:20

私も最近自動詞他動詞の区別に時々戸惑います。

広辞苑の一番新しいのを使っていますが、
表示がない動詞もあります。どう考えたらいいのでしょうね。
自動詞については、他に作用を及ぼす意味を持たない動詞。目的語がなくても意味が完結する。
「走る」や「咲く」の類となっています。
咲くは「桜が咲く」などほかの目的語を持ってきようがありませんが、
走るは「私は毎朝走る」で完結した文章になりますが、どこを走るかわかりません。
私は公園を毎朝走る。の公園は目的語にならないという事ですね。
辞書では逃れるは自動詞になっています。私は逃れる、だけで完結した文章になるのでしょうか
私は難を逃れる。私は責任を逃れる。
何から逃れるかその目的が責任という事にはならないのでしょうか。
難から逃れる。責任から逃れると言い換えることは出来ます。
回答になってなくてすみません。もう少し答えが出るまで考えてみます。
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この回答へのお礼

一緒になってお考えいただき、ありがとうございます。
実は私も同じように考え込んでしまったので、わけがわからなくなっていました。
でも、No.1さんの回答が正解なのではないでしょうか。外国人向けとはいえ、辞書に載っている内容と同じ結論でもありますし、そのように考えるとなにかとつじつまがあうと思います。
そもそも「を」の意味用法がポイントだったようですね。

お礼日時:2012/11/29 15:23

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