「一気に最後まで読んだ」本、教えて下さい!

いつもお世話になってます。

SSバイクのエンジンに多く採用されている、三軸の三角配置のメリット・デメリットを教えてください。

自分が調べた限りでは、エンジンの前後長を短くできるのでその分スイングアームを長くできハンドリングが向上するというメリットと、「エンジン全長が短い分、強度メンバーでも剛体となる」メリット(下記リンク先より。但し全車種に当てはまることではない?)があるとのことしかわかりませんでしたが、他にもエンジンの重心が上がることによる影響などがあるのでは?と思っています。
例えば、~2010モデルのZX10Rや現行6Rではメインシャフトが逆に下げてある形の三角配置となっていますが、メインシャフトを上げることを嫌う理由があったのか気になります。
裏返して、三軸の水平配置のメリット・デメリットという形でも参考になります。
性能以外の面についてでも結構です。

よろしくお願いします。

http://global.yamaha-motor.com/jp/showroom/yamah …

A 回答 (3件)

御質問の直接の回答とはなりませんが、バイクの重心点高さに関し、色々考察されている様なので。


 そもそも論として、

>バイクは重心の高低で優劣が決まるわけではない。

※バイクの旋回運動を力学的に解くと・・・・重心の高低は、『重心の高低で優劣が決まるわけではない』どころか、旋回性能上は重心が高いほどよいということになります。

※これは、判り易い現象で説明すると、コーナー侵入時の『リーンの応答性』、或いは更に優しい言い方をすると『バンクさせ易さ』という指標で議論出来ます。
 単純に考えてみてください。重心が高い方がリーン突入時の応答性が上がり、或いは少ない体重移動でリーン運動に移行出来る、ということです。

※一方、旋回中期の定常状態では。
 重心が高いということは、バイクのバンク角に対するキャンバスラスト(タイヤを傾ける事によって発生する旋回力)の反応が鈍くなるということですが、これはバンク角に対する旋回ラインがそれほど神経質でなくなり、ライダーに対して走行ラインの自由度が増すと言えます。
 キャンバスラストの大きさは、バイク本体のバンク角ではなくタイヤの接地点と重心点を結んだ線の、路面に対する角度(=実効キャンバ角)に依存しています。故にタイヤの摩擦力が現代よりも劣っていた為に深いバンク角が与えられなかった過去のレースに於いて、それほど深いバンク角を与えずに強いキャンバスラストを得る為に(強い実効キャンバ角を得る為に)車体の重心を故意に下げる=ライダーがバイクとコーナー内側の間に入り込んで、ライダー自身の体重を使ってバイク全体の重心を下げる=ハングオン(今はハングオフと言いますね)・・・という乗り方が成立していたワケですが、接地点と重心点が近くなると、ちょっと重心点が動いただけで実効キャンバ角が大きく変わり(キャンバスラストの大きさが変わり)、ライダーが想定している旋回ラインからマシンが外れる事になります。
 ライダーはバイクから大げさに身を乗り出さず(リーンウィズ)、高い重心点をキープしながら旋回すれば、路面の凹凸や偏ヨー角を持った状態でのアンバランスな空気抵抗でバイクが揺れても(重心点の位置が多少動いても)、ライダーは自信を持って狙ったラインにマシンを導ける様になります。

※旋回後期では。
 重心が高い方が、バイクの引き起こしの応答性は劣る様な気がしますが、しかし旋回中の横加速度を考慮すると、重心が高い方が『立ちの強い』特性となります。
 物体全体に掛かる力は、重心点に集中すると見做せる、という考え方は力学の基本ですが、旋回時の横加速度が重心に集中するとすると、重心点が高い方がタイヤ接地点からの距離が遠くなり、同じ遠心力ならより強い復元力(リーンから直立状態に戻る為の、接地点を中心とした回転力)が得られるのは当然です。

・・・・っというワケで、旋回運動に限って言えば、バイクの場合はクルマとは逆で重心は高いほどよいということになります。

※などと言いつつ、実のところ・・・・重心点の高低は制動時の前後荷重移動量に大きく影響し、重心が高いと当然荷重移動量が増して制動性能が低下します。この点を見れば、バイクの重心点は(クルマと同様に)低ければ低いほどよい、ということになります。
 がしかし、制動時の荷重移動量は、ライダー自身の体重によってコントロールが十分可能です。
 勿論、現実的にはこの制動性能が、バイクを設計する上で重心高を適当なところに収める『リミット要件』として働くワケで、際限なく重心点を高くする事も出来ない『足枷』となります。

※重心点の位置に関しては雑誌等で色々述べられていますが、そういうのは専らライダー毎の『フィーリング評価』によるものであり、運動力学から見たら証明困難なヘリクツに過ぎず、結局『力学の壁』は越えられていません。(ワタシが大学で車両運動力学を学んだ30年前、バイクは『ステアリングヘッドとリヤのスイングアームピボットを結んだ線上に重心を置く』というのがバイク設計の理想とされていましたが、その後そんな理論から外れたレイアウトのバイクが大量に登場し、しかもその中からハンドリングに特に優れたマシンも現れました。力学的な証明が困難な『アレがよい』『コレがよい』という話は、勿論全てウソとは言いませんし、中には注目すべき指摘もありますが、まぁ話半分で聞いておけばよいです。)

※特に低い重心をウリにしているバイクもありますが。
 これは専ら走行安定性に関することです。重心が低いと上述した様にリーンさせ難くなる=キャンバスラストが変えられない、ということになりますが、見方を変えると、ライダーがマシン上でモゾモゾして重心位置が変動しても、バイクは安定していてそれほど走行ラインを乱さない、ということを意味します。長距離をダラダラ走る場合、これはライダーの安心感につながります。
 元々極端に低重心な水平対向のBMW、ライダーが異常に低い位置に座り、結果的にマシン全体の重心が低くなっているアメリカンなバイク、床下やメットインスペースの更に下に『臓物』を押し込み、ステップを低くするためにフレームも低く、更にシート高自体も低めでライダーを低く座らせるスクーターなど、空力的な影響があまり大きくない速度域内で高速道路を走る限り、超高速走行を考慮して設計されているはずのスーパースポーツやレーサーレプリカとは次元の違う安定性を持っていますが、これはひとえに重心が低いから、です。
 低重心を追及すると、やがてこれらのバイクの様な『乗り味』になってしまいますが、スーパースポーツがソレとは、あり得ない話ですね。

・・・・まぁ結論としては、スーパースポーツやレーサーレプリカを作る場合、重心を下げる努力などどうでもよく、それよりもヨーイング慣性モーメントの減少(要するにマスの集中化)とか、姿勢変化やホイールベース変化が少ない、より理想に近いサスペンションを実現する事の方にエネルギーを使うのが正解だということです。(ちなみに。軸の三角配置でエンジン~トランスミッションユニットの全長を詰めるのは、ヨー慣性モーメント減少にダイレクトに効きます。タイヤの摩擦が働かない『空中』で、体重移動だけでヨーイングを発生させる為に極端にヨー慣性を減らさなければならないモトクロッサーやトライアラーでは、エンジンと言わずフレームと言わず、なりふり構わずマスの集中化を狙って来ていますよね?特にトライアルでは、シリンダーを後傾させてトランスミッション上に被せるという、究極の『重量物の集中化』を図ったマシンさえあります。このマシン~OSSAというトライルの名門メーカーですが、上下方向に細長い燃料タンクをエンジン前方に置き、ロール慣性モーメントの減少も徹底して狙っています。)

※最後にも一つ。
 欧州製のバイクは、スーパースポーツに限らずスクーターでさえ、シート高が高めに設定されています。
 シート高が高いということはライダーが高い位置に座っているということであり、バイク本体の重心位置はどうでも、バイクの運動特性に対するライダー自身の体重移動の『感度が高い』ことを意味します。
 欧州のバイクメーカーから発表された論文で、車両運動に関する優れた内容のモノはあまり見た記憶がありませんが、連中は100年以上もバイクを作っており、経験的に『バイクのハンドリングは専らライダー自身の体重移動にかかっているから、体重移動がよく効く様にしておくのがバイク作りの基本』ということを知っているんでしょう。カーブの少ない大陸のヒト達=アメリカ人とは、真逆の結論ですね。
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この回答へのお礼

手の込んだご回答をいただき、ありがとうございます。

まず質問への直接のご回答として、三軸の三角配置にはマスの集中化というメリット(デメリットはないようなので)があると学ぶことができました。

そして質問の主旨からはそれているものの、重心の高低について説明していただきありがとうございます。
重心が高いほど、①旋回初期においてはコントローラビリティ、②旋回中期においてはコントローラビリティとバイク自体の旋回性能、③旋回後期においてはバイク自体の旋回性能(と言うか、立ち上がり性能) が優れている、と捉えています。

ただし…
ここでいう旋回性能というのは一方向に旋回し続ける場合のみの話であって、
ジムカーナやスラローム、またはサーキットのシケインのように素早い切返しが求められるようなシーンでは、重心が低い方が有利、と認識しています。
ご回答の中で、『リーンの応答性』『バンクさせ易さ』という表現をなさっていますが、最初にご回答を見たとき、これと「切返しのし易さ」とを混同してしまいました。(ご回答への批判ではないです。ただ、自分用のメモの意味も含めて。)

お礼日時:2016/08/25 22:28

シャフトは鋼鉄なので、低く配置すればもちろん低重心化しますが、イコールメリットではありません。


あなたが張ったソースにも、04の10Rの場合は低重心化を狙ってのメインシャフトの下方配置ですが、11の場合は重心位置を上げて、というよりも最適化ということでしょう、逆の配置にした、ということなのだと思います。

重心に限らず何事も過ぎたるは、、、ということは普通にあります、エンジン単体で低重心になっても高く配置すればプラマイゼロですし、全体的なパッケージングでその時点でのベターな配置を求めて、いろいろアジャストされていく、ということなんですよ、単なる改良ではないです。

あくまで例の話です、排気をテールに持ってくるとEg下のExパイプレイアウトがシンプルになるので、Eg自体は下げられる、なのでEgの重心は少し高く設定したほうが、全体の重心位置としては現状のベストに近くなる。その場合エアボックスのボリュームも無理なく増やせるので、エアダクトのレイアウトが多少非効率でもデザイン優先にできる。

排気をステップ下に短く出すとEg下でExがとぐろ巻かなくてはならないので、Egは若干上、しかもEx長さを稼ぐためにシリンダー若干起こし、重心が上過ぎになるのでEgの重心は極力下げ。

あくまで例ですけど。
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この回答へのお礼

再びのご回答ありがとうございます。

三軸三角配置のエンジンを搭載したバイクは、そうでないエンジンを搭載したバイクと比べて重心が上がることが多いが、車体全体で見た場合、エンジン単体以外の車体構成も重心に影響を与えうるので、必ずではない。そもそも、バイクは重心の高低で優劣が決まるわけではない。

重心の面に限っていえば、このようになると理解することにします。

質問の大テーマである三軸の三角配置の「特徴(メリット・デメリットという表現改め)」として、
①スイングアームが長くできるということ、②重心が高くなる場合が多いこと があるのは把握しました。

他に、クラッチカバー位置が高くなるのでバンク角が増やせるという情報も目にしましたが、ZX-Rのように逆に下げられていてもバンク角は確保される(SSたるもの、そうである筈)し、これもまたエンジン搭載位置によって一概にはいえないため、特徴とは言えないと判断しました。

他に特徴は、ないでしょうか…(5つぐらいは特徴があると思ったんですけどね)

お礼日時:2016/08/23 21:30

あなた自身書かれているように、バイクや車の構造部品の構成は、それ単体では考えられません、全体として見たときのパッケージングという観点が一番重要なんです。


Aというパラメーターで評価したときは優れているが同時にBというデメリットを生む、しかしAの優位性はBのデメリットを埋める以上のものがあるし、他の構成部分の設計に自由度を生む、というものです。

>~2010モデルのZX10Rや現行6Rではメインシャフトが逆に下げてある形の三角配置

多少検索しましたがヒットしません、なにか資料はないのでしょうか?
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この回答へのお礼

ご回答いただきありがとうございます。

ある特徴がメリットとデメリットの両方を持つ(ことがある)ということは理解しています。
では、三軸の三角配置のメリット・デメリットとは何か(ご回答いただいた内容でいうところの、「A」や「B」の中身)、というのが質問です。よろしければお願い致します。

ZX10R、6Rの情報については、決定的な情報(メーカーのリリース等)はないのですが、よろしければ下記をご参照ください。

「エンジンは…3軸を三角形に配置。」
http://www.goobike.com/learn/report/4/1040139_2/ …

2011年モデル:「3軸…を刷新。インプットシャフトを…上方へと配置しています。」→それ以前のモデルは下方へと配置と読み取れる
http://www.m-bike.sakura.ne.jp/feature/kawasaki2 …

「ミッションの…下方へオフセットしている点が注目される。」
http://tsuji-tks.com/salida/fundoshi_log/2003/03 …

お礼日時:2016/08/22 21:22

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