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http://www.geocities.co.jp/HeartLand/3919/shijin … 
このサイトにもある、石垣りんさんの詩『崖』について、感想と考察をまとめてこいとの課題が出たのですが、まだ分からないところがあり、煮詰まっています。
そこで皆様の考えをお聞かせ願えたら・・と思います。
 
 以下に注目すべき点と、それに対する自分なりの考えを書きます。

<タイトルの意味>
崖を絶望の象徴としている

<美徳、義理、体裁とはそれぞれ何か。また「やら」はなぜついているか>
美徳-敵に殺されるぐらいなら自決したほうがマシ
義理-天皇よりの玉砕命令
体裁-敵に捕まって辱めを受けるのはダメ
 やらがついているのは命と比較してた他愛ないため

<「何やら」とは何か>

<「ゆき場のないゆき場所」の意味>
嫌々ながらも飛び込まなければならなかったという意味

<(崖はいつも女をまっさかさまにする)の「いつも」とは。またカッコがついているのはなぜか>

<「まだ一人~というのに」とはどういう意味か>
無理やりなため未練が残り、成仏できないという意味。

<第一連の「女たち」と第三連・第四連の「女」と、表現が違うのはなぜか>

<全体を通して女性にスポットが当てられているのはなぜか>
現代でも名残があり、軍政下では特に激しい男尊女卑の様相を表した

<総評>
この詩は現代と通じているところがある。女性差別や何かに追い立てられての死など。その原因であるものがすぐには気づかないため、それが途絶えることがない、といったことも石垣りんさんは伝えようとしている。


空欄はまだ自分なりの結論が出せていないものです。
そこのところについて特に意見してくださると助かります。
詩についての解釈は人それぞれだと思うので、
幅広いご意見お待ちしております。

A 回答 (2件)

「崖」


私には「絶望」ではなく「ギリギリの決断」「崖っぷちでの決断」を象徴しているように感じます。

<美徳、義理、体裁とはそれぞれ何か。また「やら」はなぜついているか>
→敵兵が襲ってきて負けを覚悟した時、敵兵に蹂躙されないように、天皇陛下バンザイを叫んでわが命を絶つことが美徳とされていた時代です。そのような美徳意識で身を投じた人もあっただろうし、そのような考えに義理を感じて身を投じた人もあっただろうし、世間体を重んじて身を投じた人もあったろうしという意味だと思います。「やら」は、○○もあるだろうし、▲▲もあるだろうしの「やら」だと思います。

「やら」は「その他にも何やカニやでという意味」の「やら」であり、ここで象徴的なのが「何やら」の一言だと思います。

<「ゆき場のないゆき場所」の意味>
彼女達は近づいてくる敵兵から逃げなければならない、しかし、もうこの先に逃げ場は無い、すなわち「これ以上行き場の無くなった人々の最後の行き場所」ということだと思います。

<(崖はいつも女をまっさかさまにする)の「いつも」とは。またカッコがついているのはなぜか>
ここにこの詩の象徴的意味合いが込められていると思います。だから括弧なのでは?
「ギリギリの事態を迎えたとき、いつの時代も、女というものは考えられない行動をするものだ」を言い表しているのではないでしょうか。

<「まだ一人~というのに」とはどういう意味か>
15年も経つというのにまだ一人も海にとどかないのだ
→この言葉こそ「身を投じた人々の死が無駄になってしまった事」を表現し、「戦争の残した傷痕の大きさ」「心でも思いの遂げられなかった悔しさ」等が見事に言い表されている所では無いでしょうか。

<第一連の「女たち」と第三連・第四連の「女」と、表現が違うのはなぜか>
「女たち」は「そこで身を投じた多くの女たち」であり、
「女」は「いつの時代にも女というものは」を表現していると思います。

<全体を通して女性にスポットが当てられているのはなぜか>
このシーンは未だに衝撃な映像として放映されているように、男たちが引き起こした戦争で、もちろん多くの兵隊が亡くなっていった陰で、死ななくてはならなった女性たち
を通して、戦争の残酷さや無意味さを訴えようとしているからだと思います。

総評のところで述べられている「女性差別」の意識はあったのでしょうか。
女性差別というよりも、「時代の犠牲者は女性」という意識、「犠牲の大きさ」「犠牲の及ぶ範囲の広さ」「戦争による死が如何に報われないものか」などを書きたかったのではないでしょうか。
また、崖っぷちの決断の動機が、世間で言われる「美徳や義理や体裁」などではなく、本当は「恐怖」や「逃亡」そのものだったのかもしれないこと。
「どうしたんだろうあの女」で報われなかった「女の死」を嘆いたのだと思います。

私は初めてこの詩に触れました。そして上記のような感想を持ちました。
全く自信はありません。
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現在高1の者です。



以前、私も『崖』を学校の授業で習いましたので、そのときに教わった解釈を書かせていただきます。


<タイトルの意味>
第三連で出てくる崖は象徴を表していますが、第一連のものは実物を表しているので、タイトルはその両方の意味を持っていると思います。

<美徳、義理、体裁とはそれぞれ何か。また「やら」はなぜついているか>
美徳:道徳基準にあった徳行=自決することが道徳的行動。
義理:社会関係の中で守るべき道=命令は守らなければならない。
体裁:他人の目に映る自己の姿・一定型=自決して、周りの目によく映らなければならない。
また、余談ですが、美徳、義理、体裁と、意味が段々幅広く、抽象的になっています。

<(崖はいつも女をまっさかさまにする)の「いつも」とは。またカッコがついているのはなぜか>
いつも:過去も現在も未来も=永遠
戦争が終わっても未だに女性が不利であることを言っています。
括弧が何故付いているかはよくわからないのでごめんなさい;;

<第一連の「女たち」と第三連・第四連の「女」と、表現が違うのはなぜか>
表現が違うのは、対象が違うからです。
女たち:当時の女性・弱者を表している。
女:過去・現代における、女性全体を表している。
女が女性全体を表すのは、その前の二行が、まだ女の魂が浮かばれていないことと同時に、『戦争が終わって十五年もたっても、社会の女性の生を抑圧する風潮が変わっていない』という訴えを意味しているからです。

<総評>
女の無念さと、(当時、その悲劇を知らずに過ごしていた自分に対しての)自己批判・自己告発の上に立って詠んだ戦争悲劇。
過去の女性たちの悲劇と、現代も尚それが変わっていないことを訴えている。


・・・と、こんな感じでしょうか。
その他、すでに貴方が書かれている所は私も同じような解釈で習いました。
多分に主観が混じっていますが、ご参考になれば幸いです。
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