dポイントプレゼントキャンペーン実施中!

ここでぶちまけさせてください。そしてアドバイスをいただけたらうれしいです。
長くなります。ご容赦ください。

僕は今大学生(本来なら四年生)です。12月末に、大学病院で骨肉種で足を切断しました。
合併症も起こしてよくならない体調にも、もう存在しないのに痛くて痛くて仕方がない足にも、義足をつけても歩くのが精々関の山でもうサッカーはできないだろうってことにも絶望していました。
だけど見舞いに来る友人にも家族にもこんなことは言えずに、誰にも弱音もはけないまま、表面では笑ったまま、内心どんどん自暴自棄になっていました。

体が少し落ち着き始めてリハビリをはじめたころ、看護部長?だかなんだかの人に今度実習でくるうちの附属の看護専門学校の学生をつけたい。かまわないかと言われました。
正直すごく嫌だった。けど、つまらない見栄のようなものが、僕にそうとは言わせてくれなかった。
結局OKを出して、看護部長さんが帰ってから死ねクソババアと吐き出したりしました。
その人にしてみれば、表面上落ち着いている僕なら学生の学習になると思ったのかもしれないけれど、腹が立った。

そして学生が僕につきました。
でも、その学生は僕が思っていたのとはまったく違いました。
その学生(本田翼にすごく似てるから本田さんとする)は、すごくきれいなまっすぐな目をしていて、すごく明るく笑う人だった。本田さんはよく笑った。聞けば僕と同い年。看護師になりたいと思って大学を中退して専門にいきなおした、思い切りのある人でした。
気が合うのか、本田さんといるのは楽だったし楽しかったです。初めて入院してから本気で笑ったと思うくらいでした。

本田さんは、とにかく優しい人でした。同室の以前学生がついたことのあるすごく気難しい男性が、「あんなに患者の気持ちを考えてくれて進めてくれる学生さんはいないよ。看護師でもいない」というくらい。僕も近くでその男性についてる学生を見たりしていたから、驚きました。
本田さんは、僕が少し一人でいたいなと思っているときには、何も言わなくても「看護師さんに呼ばれているので、またあとできますね」と言ってくれたり。
体が痛くて仕方がないとき「私こないだ、授業でマッサージ習ったんですよ!誰もやらせてくれないから、Aさんにやってもいいですか?」と冗談まじりに言ってくれたり。
リハビリがうまくいかなくてもどかしい気持ちでいる時も、普段通りに明るくふるまっているのに本田さんは何も言わずにニコニコしながら、僕の使い物にならないゴミみたいな足を優しくさすってくれたりしました。
本田さんはいつでも僕をまっすぐに見て、本当に優しかった。その優しさの多くが、その時には気が付かなくてあとから「ああ、あの時本田さんは気を使ってくれたんだ」「オレを心配してくれたんだ」と気付くほど、さりげないものでした。だから僕が気が付かなかった優しさも、たくさんあったと思います。

二週間の実習のうち、一週間が終わって、土日になると僕は早く月曜日になってほしくて仕方がありませんでした。土日は本田さんは来ないから。
でも、次の月曜日に、本田さんがあの笑顔で「おはようございます!」と入ってきたとき、ああいいなあ、まぶしいなあと思いました。きっと僕はもうこんな風には笑えないだろうな、とも。
そうしたら、急に本田さんが嫌でたまらなくなってしまいました。
その日から何かと理由をつけて本田さんを遠ざけて、でも本田さんは何も気にした風もなくいつものように笑って僕が気にしなくていいような理由をつけて、出ていく。だから僕は自己嫌悪に陥って、でも見舞いに来る人たちの前では笑顔でいなければいけなくて、リハビリもまったくうまくいかなくてつらいだけで。初めて、もう死にてえなと思いました。

あと二日で実習が終わる日の夕方、本田さんがまた部屋に来ました。リハビリの後のマッサージだそうです。正直そんなことしなくていいからはやく帰ってくれよと思ったけど、彼女の眼を見てしまったら断れませんでした。
ぽつぽつと話しているうちに、何がきっかけだったか忘れたけど、僕の中でたまっていた怒りが爆発しました。
何を言ったかよく覚えていないけど、「あんたに何がわかる」「内心同情してんだろ」「いい人面すんな」とか、ひどいことを怒鳴り散らした気がします。同じ病室の男性が驚いて止めに入ろうとしたけど、本田さんが止めていた。
もう僕は興奮状態で、何を言っているのかも何をしているのかもわかりませんでした。ただいつもと同じ目でまっすぐ僕を見る本田さんは、まったくおびえたりしていなくて、それを見ていたら怒りがどんどん絶望に変わってきて、「サッカーできないオレはもう価値がない」と呟いていて、その自分の言葉に泣き出してしまいました。

小さいころから、ずっとサッカーだけが僕のすべてでした。
本当は足を切りたくなんてなかった。切らなければ余命は半年ないだろうといわれて、それでも半年でも長くサッカーを続けたかった。だけど、家族や友人が泣きながら「治してくれ」というから、僕は足を切りました。
でもそれからというもの心の真ん中にぽっかり穴があいてしまって、それはふさぎようのないほど大きくて、自分のすべてだったものを失くしてそんな自分に価値はあるのかと思っていた。本当は笑うんじゃなくて泣きたかったし、「なんとかなるよ」というよりも「なんでこんなことになったんだよ」と言いたかったし、足を切って助かるんじゃなくてサッカーを続けたかった。
初めてそんな素直な気持ちを、誰かに話せました。初めて泣けた。

本田さんはしばらく何も言わなくて、でもずっと僕の足をさすってくれました。もうない僕の足。それを大切そうにさすってくれました。
そしてぼくが落ち着き始めたころ、
「サッカーがなければ価値はないんですか。あなた自身に価値はないんですか。サッカーはとても大切で大きなものだっただろうけど、サッカーをしてるあなたは、あなたの中の一人でしょう」
「わたしはAさんにはすごく大きな価値があると思います。あなたが生きているということはすごく価値があることだと思います。足を切る決断をしたあなたをすごいと思うし、優しい人だと思います」
「Aさんと話しているとすごく楽しい。Aさんが笑うと嬉しい。わたしだけじゃなくてみんなそう思っているから、毎日お見舞いに来ているんですよ。今は立ち直れないかもしれないけど、自分は価値がないなんてそんなことはありえません」と言ってくれました。
僕はもう子供みたいに泣き続けて、こういう言葉がほしかったんだと改めて思いました。
最後に本田さんは「ほらー、あんまり泣くと、男前な顔が台無しですよっ」と照れたような顔で笑って、自分のティッシュをぼくにくれました。

最終日には、「おはようございます!」といつものように笑顔で入ってきた本田さんに「おはよう」と返せました。それに本田さんはにっと笑って、「すっきりした顔してますねー。昨日泣いたからよく寝れたんじゃないですか?」といってきたけど、笑って返せた。
最終日の実習は午前中で終わりです。だからあまり一緒にいられないから、リハビリについてきてもらって休憩のたびに話したり、移動中に話したり。
「二週間お世話になりました。無茶せずがんばってくださいね」と最後に僕に笑った彼女を見て、ああ好きだなあとその時初めて思いました。

でも、彼女は看護学生で、たまたまこの実習で受け持ったのが僕だっただけ。
看護学生は患者と親しい仲になること(つまりは連絡先の交換など)を厳しく禁じられていて、特に彼女は容姿もいいからだと思いますが前の実習でそういうトラブルになりかけたことがあったらしく、教員のチェックが厳しかった。もちろん、受け持った患者を個人的に見舞いに来るのも禁止。
僕は結局彼女の連絡先を聞くこともできず、もう二度と会えないだろうな、と思いあきらめることにしました。


それから、僕は彼女にいってもらえた言葉のおかげで少しずつ立ち直って、今はその大学病院の系列のリハビリ病院に通っています。今では長距離は無理ですがなんとか一人で歩くことができますし、家族や友人に落ち着いて本音を話したりできるようにもなりました。大学にも復学し、サッカー部のマネージャーでもやろうかと思ったけど見ていられる自信がなかったのでやめました。それでも、腐らずにいられます。本当に彼女のおかげだと思います。
今でもあの時彼女にもらったそのへんで配られてるティッシュは僕の宝です。

もう一度会いたい、もう一度笑ってほしい、もう一度きちんとお礼が言いたいと思っていました。
そうしたら、先日、病院で、たまたま彼女と再会しました。
本田さんはやっぱりまっすぐできれいな目をしていて、ぼくを見るとぱっと花が咲くようにまぶしく笑って、「Aさん!よかったぁ、退院されたんですね」と喜んでくれました。
今日から実習で、また二週間ここにいるのだと教えてくれました。
それを聞いたら、諦めたはずなのに、好きな気持ちが抑えられなくなってしまいました。
僕が「本当にありがとう。本田さんのおかげで立ち直れた」といったときに「やだなー褒めすぎですよ!」と照れた彼女を見て、それは余計増しました。


僕は障害者です。教員になれるかもわからないし、彼女を幸せにできるかもわからない。
第一、彼女は僕を「受け持った患者さん」としか思っていません。学校の規則もあります。彼女を好きだと思う気持ちは、ただ単にそれだけじゃなくて、ものすごく深い感謝もあるんです。彼女を困らせるようなことだけはしたくありません。

僕は彼女を諦めるべきでしょうか。

A 回答 (3件)

私も現在看護学生をしています。



ご質問者様のお話を聞いてとても素敵だと思いました。
本田さんもですが、ご質問者様も素晴らしい方だと。

看護学生視点からの意見を述べさせていただくと、やはり、患者様と個人的な関わりを持つとかなりの問題が発生してきます。
ですが、一生懸命受け持たせていただいた患者様にここまで好意を持ってもらえるのは本当に本当に嬉しいです。


他の回答者様のように、卒業を待って連絡を取るには問題はないのでその日が来るまで待つのがお互いのためにいいかなと思われます。

感謝の気持ちを伝えるだけでも、本田さんにとっては今後の実習や看護師として働いてからの原動力になることは間違いないです!
    • good
    • 16

本田さんのお陰で立ち直ることが出来ました。

良かったらお礼をさせて下さい。
とでも言って,食事に誘うのはどうですか?

嫌なら来ないだけの話です。
ストーカーみたいなことをしなければ,彼女に迷惑はかかりません。


とかく,自分は○○だから(学歴が低いとか,太っているとか)と言って。自分を正当化し,
あきらめる男性がいるのが残念でなりません。

頑張って下さい。
    • good
    • 3

アドバイスでなく私なら・・・でお願いします



健常者でも幸せにできる保証はないです。
幸せにしたいという気持ちと自分の覚悟が大切と思います。

言葉で言い尽くせないので手紙に書きます。

深い感謝の気持ちと好きな気持ち
恋が叶っても障害があるから幸せにできるかの不安など
素直な気持ちと心の葛藤を書き、自分の連絡先を書く。

良かったら卒業後に連絡を頂けませんか?それまで待ちます。
もし連絡を頂けなくても感謝の気持ちは忘れません。ありがとうございました。

という具合に、あくまで私ならです。
    • good
    • 11

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!

このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています


このQ&Aを見た人がよく見るQ&A