
■学生編
学生が、新たな環境で友達を作るコツについて聞いた。
「オンライン、オフライン問わず、友達を作るコツは『自ら動くこと』に尽きます。自ら話しかけ、興味のある部活やサークル、趣味の集まりなどに積極的に参加すると、気の合う人と出会えるかもしれません」(神津さん)
オンラインで気をつけるべきポイントを挙げてもらった。
「オンラインでは、PC画面の設定や部屋の照明などで顔が暗く見えることがあるため、明るさには留意し、リングライトなどで調節するのも一案です。講義中は、無表情ではなく、表情筋を動かしながらうなづいたり相槌を打つと印象がよいですよ。また、手は第二の脳といわれるほど感情を表すため、ジェスチャーや拍手などで、手を見せると相手の安心感に繋がります」(神津さん)
オンラインでの発言時にも、心がけるとよいことがあるとか。
「発言する際、画面上の相手を見て話してしまう人がいますが、それでは視線が合わないので、PCのカメラを見ながら話しましょう。自己紹介の際は、自分の好きなものについて発信するなど、後日話題になるようなポイントを盛り込むとよいですね。自分の意見を述べる際は、『先ほど○○さんも言っていましたが……』と名前を挙げると、相手は自分の話を聞いてくれたと感じ、好印象を持ちます」(神津さん)
自分の話を聞いてくれた人の話はしっかり聞きたいという思いが生まれるそうだ。
■新社会人編
新社会人が、同僚と打ち解けるコツはどうだろう。
「仕事をする上での意欲や責任感を伝えることが大切です。それには第一に、新社会人としての疑問点や不明点があれば、その場で先輩や上司に『聞く』、『尋ねる』ことを心がけましょう」(神津さん)
オンラインの場合は、外見で評価も変わってくるようだ。
「会社の規定にも寄りますが、女性の服装では、明るい色合いのブラウスやシャツが好印象です。メイクは血色をよく見せるため、下地で肌を明るくする、眉毛は眉の中央に色が乗るように書き、まつ毛はビューラーで上向きにする、頬の高い位置にチークを乗せるなどを心がけるとよいです」(神津さん)
男性は、仕事モードなことを視覚から伝えられるジャケット着用が好ましいとのこと。
「ジャケットのインナーは、白や明るい色のシャツが好ましいですね。社内のオンラインミーティング等でノージャケットの場合も、襟があるものを選びましょう。男性はメイクに抵抗があるかもしれませんが、スティックタイプのファンデーションを薄く指で広げるだけで、健康的に見せることができますよ」(神津さん)
PCの画面越しだと表情が暗く疲れて見えることがあるので、オンライン時のみメイクをしてみるのも悪くないだろう。
■自然な笑顔の作り方
学生や社会人に限らず、オンライン、オフラインを問わず「初対面で大切なのは、何よりも笑顔です」と神津さん。
「1対1の場合ですが、1分間に34秒以上笑顔でいると相手が快適に感じるというデータがあるため、いつ何時も自然な笑顔を心がけたいですね」(神津さん)
とはいえ、緊張からぎこちない笑顔になってしまう人もいるだろう。神津さんはそんな人のために「先取りの感謝」をするとよいとアドバイスをくれた。
「会う前から『この友達(同僚)に出会えて嬉しい。ありがとう』と先取りの感謝を自分の中でしておくと、実際の対面時、『この場にいられて嬉しい』というポジティブな感情が生まれ、自然な笑顔が作れますよ」(神津さん)
新たな環境や初対面の相手に、緊張しない人はいないだろう。今回教えてもらったポイントをおさえれば、オンラインでもオフラインでも、自信を持って最初の一歩を踏み出せそうだ。
●専門家プロフィール:神津 尚子(KOZUstyle)
(株)KOZUstyleイメージコンサルタント。エグゼクティブパフォーマンスインストラクター。パフォーマンス心理士。AICI国際イメージコンサルタント協会会員。文部科学省後援色彩検定1級取得。色彩コーディネーター。個性に合わせたイメージコンサルティングや色彩提案に定評がある。
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