dポイントプレゼントキャンペーン実施中!

話題の出来事のQ&Aをウォッチ(観察)しながら、コラム形式で皆様に紹介していくサイト

芸術の秋を堪能できる洋画5選

芸術の秋を堪能できる洋画5選芸術の秋、みなさんは何を楽しむ予定だろうか? 芸術といえば、絵画、彫刻、工芸、音楽と幅広いが、映画も芸術のひとつ。そこで、「芸術の秋」にぴったりな洋画を配給会社・パンドラの髙橋芽惟さんに紹介してもらった。










■舞台は世界最大級の美術館!『エルミタージュ幻想』

エルミタージュ幻想

ダ・ヴィンチやレンブラントなど、第一級の美術品が陳列されたままのエルミタージュ美術館は、ロシアの国立美術館。所蔵品は300万点以上を誇り、その規模は世界最大級だ。

「エルミタージュ美術館の内部を使い、映画史上初の90分ワンカットの手法で描いた『エルミタージュ幻想』。テーブルセットひとつをとっても全て美術館の所蔵品を使用した、映画史上最も贅沢な作品です。ロシア・ロマノフ王朝300年の歴史が、見事な回廊や劇場、壁画や装飾を凝らした部屋やホールで再現されます。終章の優雅な大舞踏会シーンは、指揮を世界的マエストロのワレリー・ゲルギエフ、演奏はマリインスキー歌劇場管弦楽団がつとめました」(髙橋さん)

一日だけの本番撮影に向け、総勢2000人余りのスタッフとキャストが綿密な打ち合わせ、下見、リハーサルを敢行。予測不能な状態を想定し、スタッフも王朝風の衣装を身に着けて本番に臨んだのだとか。

■秀麗なタッチでユーモアたっぷりに反戦のメッセージを描く『まぼろしの市街戦』(4Kデジタル修復版)

まぼろしの市街戦

第一次大戦末期、敗走中のドイツ軍はフランスの小さな街に大型時限爆弾を仕掛けて撤退。イギリス兵が爆弾解除を命じられ街に潜入するも、住民が逃げた街では精神科病院から解放された患者とサーカスの動物が街を闊歩するユートピアが広がっていた……。

「約半世紀ぶりの4Kリバイバル公開となる本作は、1960年代、アメリカで5年間にもわたる驚異的なロングランヒットを記録した名作。登場人物たちの奇抜さ、物語の巧みさもさることながら、反戦のメッセージを喜劇に込めた深い洞察力が唯一無二な魅力を湛えています。軍隊が撤退した後、精神科病院の患者たちによって繰り広げられる束の間のユートピアが、登場人物たちの衣装やセットで幻想的に描かれ、ジュヌヴィエーヴ・ビジョルドの愛らしい姿も見ものです。監督は『リオの男』(63年) 『カトマンズの男』(65年)などで知られる名匠フィリップ・ド・ブロカ。音楽は、トリュフォーとのコンビで知られるジョルジュ・ドルリューが務めています」

■華やかなロシア社交界を描いた『アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語』

アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語

続いては、ロシア・ゴールデンイーグル賞最優秀美術賞、ロシア映画批評家協会最優秀音楽賞を受賞したという注目作、『アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語』だ。

「原作はドストエフスキーと並ぶロシアの文豪、レフ・トルストイの『アンナ・カレーニナ』。日露戦争の要素を加え、名匠・カレン・シャフナザーロフ監督が、愛をテーマに描きました。華やかな舞踏会シーン、馬術大会、衣装など、絢爛豪華なロシアの社交界を舞台に、人間の本質を描いた重厚な文芸大作です。登場人物の台詞は原作に忠実に、室内撮影は全てろうそくの明かりのもとに行われました」(髙橋さん)

■“美”を追い求めた女性監督の一生。『レニ』

レニ

最後は、レニ・リーフェンシュタール(1902年~2003年)の人生に迫ったドキュメンタリー。レニ・リーフェンシュタールは、ナチ党大会を記録した問題作『意志の勝利』や、1936年のベルリン・オリンピックの記録映画『オリンピア』の監督として知られている女性。

「『オリンピア』を凌駕するオリンピック映画はない、と称賛されながらも、戦後は『ナチの協力者』『ファシズム美学』などとレッテルを貼られたレニ。数々の裁判を闘い抜き、写真集『ヌバ』でカムバックした驚異的な才能と生命力、強靭な精神力の持ち主です。常に自分が美しいと信じる対象を求め、全てを投げ打って没頭し、ダンサー、女優、映画監督、写真家と、どの領域でも傑出した仕事をしました。『20世紀を4回生きた女性』と呼ばれるレニの波乱に富んだ人生をまるごと描き、1995年、日本での初公開時大ヒットした作品です」(髙橋さん)

クリエイター業に携わる人なら、特に感銘を受けるはずだ。

■クラシックギターの名曲でおなじみ『禁じられた遊び』

禁じられた遊び

両親を失った5歳の少女ポーレットは、ある日少年ミシェルと出会う。ポーレットはミシェルから死んだ者の葬り方を教わり、一緒に次々とお墓造りをしていく。

「1952年の完成後、60年以上を経た現在も世界中の人々に愛されている名作です。スペインが世界に誇るギタリスト、ナルシソ・イエペスによる哀愁に充ちた『愛のロマンス』のギター独奏は、聴くだけで『禁じられた遊び』の題名を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。少女ポーレット役を演じるのはブリジット・フォッセー。監督ルネ・クレマンは本作で、ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞とアカデミー賞名誉賞(後の最優秀外国語映画賞)に輝いています」(髙橋さん)

テーマ曲「愛のロマンス」は、ギターを弾く人にとっては定番の名曲。哀愁漂う音楽が物語と上手く重なり、涙を誘う。

以上5作品、家族や友人と観るのもいいが、一人でしっとりと愉しむ「大人の休日」にいかがだろうか?

■取材協力:株式会社パンドラ

映画・VTRの製作、配給、発売および関連業務のほか、書籍の出版も手掛ける。

(酒井理恵)
当社は、本記事に掲載するすべての記事や情報の正確性に関して、常に万全を期すよう努力をしておりますが、記事や情報の内容を保証するものではありません。その他、当サイトのご利用により生じたいかなる損害についても責任を負いません。

この記事についてどう思う?

みんなの反応

22

BAD

NICE

みんなの反応

87

教えて!goo 教えて!gooで質問する

人気のコンテンツ

  • 専門家コラム

    恋愛・夫婦関係・健康・お金etcの悩みに専門家が回答!読みやすいコラムで配信中

  • せきらら女子会

    女同士でしか話せない年頃女性の本音が炸裂!

更新情報をチェック