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新型コロナウイルス感染拡大防止で外出自粛する中、「コロナ太り」という言葉を耳にするようになった。毎日通勤している人が巣ごもりすれば、太ってもおかしくないだろう。とはいえ、いくら食べても太らない人がいるがなぜだろうか。
「教えて！goo」にも「食べても太らない人と太る人の違いってなんですか？」と質問の声が寄せられていた。そこでスポーツトレーナーの渡邊亜紀子さんに、食べても太らない人、太る人の特徴を伺うとともに、太らない人が太る方法、太る人が痩せる方法についても教えてもらった。
■食べても太らない人、太る人の特徴
食べても太らない人は、生まれ持っての体質なのだろうか。
「食べても太りにくい体質は存在しますが、中高年になってから太りだす場合もあります。ただ、生活習慣により太らない人はいます。甘いものや脂っこいものより野菜や海藻類が好きといった『太りにくい食事を好む人』や、こまめに動き消費カロリーが多い『フットワークの軽い人』、『ストレスを感じると食事量が減ったり、食べられなくなってしまう人』などが挙げられます」（渡邊さん）
逆に、食べると太る人の特徴も挙げてもらった。
「嗜好や生活習慣などにもよりますが、それ以外の理由では、『ダイエットとリバウンドを繰り返している人』は、太りやすくなります。食事を極端に減らすことにより、筋肉も基礎代謝も落ちるため、食べるとすぐに体重に反映されてしまいます。また、『ストレスにより食べてしまう人』は、ストレスや疲労、睡眠不足から、身体を活発にする交感神経が身体を守ろうとして、空腹時以外も食べてしまう傾向があります。食事をパンや麺などで済ませてしまいがちな人は、気づかぬうちに栄養失調、栄養不足に陥り、食欲がおさまらないケースもあります」（渡邊さん）
他にも、女性は更年期や閉経によりホルモンバランスが崩れ、太りやすくなるとか。渡邊さんの話を聞き、現代人がいかに太る危険にさらされているかがわかった。
■太らない人が太る方法、太る人が痩せる方法
太らない人が太る方法はあるのか。
「太りにくい人には『筋肉はあるが脂肪が少ないタイプ』と『筋肉も脂肪も少ないタイプ』の2種類存在することが考えられます。前者は、脂肪分を補おうと脂っこいものを摂るのではなく、炭水化物の量を増やしたり、運動や食事中、睡眠前にプロテインを摂取することで改善できそうです。後者は、食事の改善に加え、筋肉を増やすために筋トレを取り入れましょう。太ももの前側の筋肉などは、鍛えやすく結果も出やすいのでモチベーションが上がりますよ」（渡邊さん）
では、太る人が痩せる方法はどうだろう。
「ストレスにより太りやすいタイプは、ストレスの源を解消するのが手っ取り早いですが、仕事や育児、介護など、自分ではコントロールできないことが多いかもしれません。偏食により栄養不足になっていないか、“ちょこちょこ食べ”により摂取カロリー過多になっていないかなどを見直し、意識するだけでも改善できます」（渡邊さん）
効率的な運動についても提案してもらった。まずは女性からだ。
「どんなタイプの人も、食事の見直しにより効率が上がることを前提に提案します。女性に多い『健康体重の範囲内でメタボ体型ではないが太りやすい人』は、筋肉量が少ないことが多いので、筋トレを中心に行いましょう。腹筋や下半身など、気になる部分のみの筋トレでも構いませんが、最初は自重（負荷をかけず自分の体重のみ）で行うと、身体を傷めずよいですよ」（渡邊さん）
男性にはどのような運動がおすすめだろう。
「男性に多い『太りやすく健康体重以上で筋肉質（メタボ体型含む）の人』は、食事の改善と有酸素運動を組み合わせると効果的です。『太りやすく健康体重以上で筋肉も脂肪も多め』という人は、必ず最初に食事を見直し、改善しながら運動を併用します。有酸素運動を20～30分程度行い、慣れてきたら時間やスピードなど負荷を上げていきましょう。筋トレは運動習慣がついてからでOKです」（渡邊さん）
最後に「どのタイプも緩やかなウォーキングを併用すると、ストレス解消になります」と渡邊さん。太らない人、太る人には、それぞれの要因があるので、改善する場合は生活習慣や嗜好を見直し、ストレスなく適正体重を目指そう。
●専門家プロフィール：渡邊 亜紀子
スポーツトレーナー。自由が丘スウェディッシュマッサージ＆セラピューティックストレッチサロン「Lycka till主宰。自らの闘病体験から、簡単で効率的なセルフケアを提案し、3,000人以上のお悩みを解決。身体が硬い方、運動が苦手な方でもイキイキと動ける身体作りを目指す。
