■まずチェックしたいのがリモコンの電池
エアコンが反応しないのは、まずはリモコンを疑ってしまうが……。
「リモコンが効かないときは、リモコン側とエアコン側のどちらかに問題があります。リモコンに問題があるという場合、まず試してほしいのが電池の交換です。電池の交換時期は、約1年。液漏れやサビがあれば綿棒などで取り除き、新しいアルカリ電池に交換してください」(ダイキン広報)
リモコンが効かないとき、まず疑うべきは電池だ。だが、電池を換えても変化が無い場合にはどうすればいいのだろう。
「その場合は、リモコンのリセットを推奨しています。まず電池を抜き、約1分間リモコンを放置するか、どれでもいいのでボタンを15秒間長押ししてください」(ダイキン広報)
その後再度電池を入れてみて、リモコンでエアコンが運転するかどうかを確認してほしい。それでも運転しない場合は、さらに詳しく調べていく必要がある。
■リモコンを買い換える前にカメラでチェックを
リモコンに不具合がないかを調べる方法に、カメラを使ったものもあるというので教えてもらった。
「スマートフォンやデジタルカメラを撮影モードにします。そして、カメラのレンズを通し、リモコンの送信部を写します。そのまま、リモコンのボタンを押し、送信部から光が発せられているかを確認してください。もし、カメラを通して光が見えなければ、リモコンから信号(赤外線)が出ていない可能性があります。ちなみに、スマホでは機種によって赤外線が映らない場合もあるので、デジタルカメラで確認したり、他の正常なリモコンがあればそちらでも確認したりするとより正確に分かります」(ダイキン広報)
これはいわば裏ワザ。しかし、リモコンに不具合があった場合、新しいリモコンを購入したい。その場合気をつけることはあるのか、詳しく聞いてみた。
「エアコンの型番と合ったものを購入する必要があります。複数の電子機器を一括で操作できるマルチリモコンなどもありますが、その場合も、エアコンを購入した会社のサイトや説明書などをよく読み、型番を確認しましょう」(ダイキン広報)
新しいリモコンを購入してから合わなかった、ということだけは避けたい。また購入前に、エアコン本体のボタンで、本体には問題がないことも確認しておくとよいだろう。
■エアコン本体でも運転チェックを
エアコン本体が問題だった場合、どのようなことが疑われるだろうか。
「エアコン本体の運転 ・停止 ボタンを押して、運転するかを確認してください。正常なリモコンで運転せず、エアコン本体の 運転 ・ 停止 ボタンで運転する場合は、エアコン本体の受光部の不具合の可能性があります」(ダイキン広報)
あらゆる箇所に問題の目が向けられる。
「また、エアコンの 運転・停止 ボタンを押しても動かない場合、意外とありがちなのが、エアコンのコンセントプラグが抜けているというパターンです。しっかりと差し込まれているか、また差し込まれていた場合はコンセントプラグを一度抜いて、約1分間放置してから電源を入れてみてください」(ダイキン広報)
「スイッチが入らない」というと、リモコン側の問題を疑ってしまいがちだが、実は単にコンセントが抜けていただけ、というミスもよくあるという。
「近くにある照明器具から出る信号が干渉して起動しないこともあります。その場合は照明を消してからエアコンが運転するか確認してみましょう」(ダイキン広報)
これから来る夏や、湿度を下げたい梅雨時に重宝するエアコン。だが肝心なときに動かないと焦ってしまう。そんなことがないためにも、気候のいいうちにきちんと運転するか確認しておきたい。もし調子が悪くても、ご紹介したチェック項目を落ち着いて確認し、廻る季節に備えたい。
●専門家プロフィール:ダイキン工業株式会社
大阪に本社を置く大手空調メーカー。日本で初めてエアコンの開発に成功したことで知られ、現在では世界150カ国以上で製品が販売されている。エアコンのメンテナンスに最適なコンテンツ「夏本番前にエアコンのスイッチオン!」や「AI故障診断」を運営している。