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「昔の人は冬の寒さをどうやってしのいだ?」という質問に対して集まった回答とは

「昔の人は冬の寒さをどうやってしのいだ?」という質問に対して集まった回答とは「今年は暖冬だ」という話をニュースなどで何度も耳にした。確かに突き刺すような厳しい寒さをあまり感じずに冬が終わりそうな気配である。

とはいえ、冬はやっぱり寒いもの。筆者は今年も部屋の隅に置いた小さなヒーターの前を定位置にしていた。小さなものとはいえ、温風で体を温めてくれるありがたい機械だ。

さて、「教えて!goo」にこんな質問が寄せられた。「昔の人は冬の寒さをどうやってしのいだのですか」。「上流階級から庶民まで各時代の日本人はどのように寒さをしのいでいたのでしょうか」という主旨の質問だが、なるほど確かに、冬が寒いのは昔も今も変わらぬはず。昔の人はどうやって寒さから身を守っていたのだろう。

thegenusさんによる質問に対し、ユーザーから多くの回答が寄せられて議論が深まっていく様を紹介したいと思う。

■歴史とともに移り変わってきた防寒対策


多くのユーザーから寄せられたのが、ご自分が実際に体験した“昔の防寒対策”の話だ。

「子供の頃は丹前を着て火鉢で暖を取ってました」(g4330さん)

「学校では、コークスで暖房しました。コークス当番が早く学校へ行き、教室のストーブに火をつけてましたね」(Him-hymnさん)

「私は、昭和20年代半ば生まれなので昭和20年代後半頃からの記憶しかありませんが、当時の我が家では『掘り炬燵』と『火鉢』が冬の主な暖房器具でした」(tpg0さん)

丹前、火鉢、コークスと、最近ではなかなか耳にしなくなった言葉が次々に現れる。これだけでも十分興味深いのだが、寄せられた回答の中でも圧巻なのは自称「歴史作家」だというbungetsuさんのもの。

bungetsuさんは歴史に大変お詳しいようで、江戸時代の防寒事情について詳細に渡って紹介してくれている。一部を抜粋してみよう。

「(庶民が暮らす長屋では)江戸時代の初期の頃は、もちろん厚着をして、丼を大きくしたような鉢に灰を敷き炭を入れて、せいぜい手を暖める程度。江戸も中期以降になると、陶器製の行火(あんか)が登場。どこへでも持ち運べるので大変な人気になりました。そして、一工夫加えて、行火の上に蒲団をかけて何人もが手足を入れて暖をとることができるようになりました」(bungetsuさん)

「(農家では)『囲炉裏』が一般的でした。囲炉裏は局所的な暖房と思われがちですが、平屋造りなどであれば、結構、家全体が温まります。少々の隙間風でもさえぎってくれました」(bungetsuさん)

「(殿様、大名や公方などの身分の高い人は)冬用の綿入れの着物を着て、足袋を履きました。暖房としては、火鉢しかありませんでしたので、ヌクヌクとは程遠いものでした」(bungetsuさん)

と、時代だけでなく、身分や暮らしに応じた防寒対策の差もあったことがわかる。さまざまな工夫をしながらも、やはり今の時代に比べると厳しい寒さにさらされていたであろう昔の暮らし。そのせいもあってか「60歳を『還暦』と呼ぶように、60歳が人生の折り返し点。そこまで生きれれば『長生き』と言われたのではないでしょうか」とbungetsuさんがコメントしている通り、昔の人の多くは今より短命だった。

衣類や住環境、暖房器具など、現在の私たちの体を温めてくれているものは一つ一つが人々の絶えまない努力のおかげで生み出されてきたのだと改めて思う。

これがきっかけになって、日本や世界各国の防寒対策の歴史について知りたくなってくる、そんな広がりを感じる質問と回答だった。
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