高1です。
生物基礎の「生物の体内環境の維持」という単元の移植と免疫についての問題がわかりません。
「移植と免疫いん関する免疫の働きについて、下の各問いに答えよ。
問1. 免疫的に異なるA, B, Cの3系統のマウスを用いて行った皮膚移植実験(1)~(6)について、移植された皮膚片はどうなるか。ア〜エから最も適切なものをそれぞれ選べ。
(1) A系統マウスにA系統マウスの皮膚片を移植した。
(2) A系統マウスにB系統マウスの皮膚片を移植した。
(3) 出生直後のA系統マウスに、成熟したB系統マウスのリンパ球を注射した。このA系統マウスが成熟したのち、B系統マウスの皮膚片を移植した。
(4) (2)の処理をしたA系統マウスに、3週間後、再びB系統マウスの皮膚片を移植した。
(5) (2)の処理をしたA系統マウスに、3週間後、C系統マウスの皮膚片を移植した。
(6) (3)の処理をしたA系統マウスに、成熟したA系統マウスのリンパ球を注射した。
[結果]
ア. 拒絶反応は起こらずに生着する。
イ. 拒絶反応が起こり、脱落する。
ウ. 生着していた皮膚片が脱落する。
エ. 最初の脱落より早く脱落する。
問2. 問1(2)の処理をしたA系統マウスのリンパ球を実験の3週間後にとり、別のA系統マウスに注射した。このA系統マウスにB系統マウスの皮膚片を移植した場合、どのような結果となるか答えよ。」
特に、問1.(3)、(6)と問2がわかりません!
解答には、
「問1.(3)... 出生後のマウスでは、体内に存在している細胞に反応する未成熟なヘルパーT細胞は排除される。このため、出生直後のA系統マウスに成熟にたB系統マウスのリンパ球を注射すると、B系統マウスの細胞に反応する未成熟なヘルパーT細胞は排除される。したがって、このA系統マウスが成熟したのち、B系統マウスの皮膚片を移植しても、拒絶反応は起こらない。
問1.(6)... (3)の処理をしたA系統マウスはB系統を拒絶しないが、注射した成熟A系統マウスのリンパ球はB系統マウスの皮膚片を非自己として認識する。このため、すでに生着していたB系統の移植片を攻撃して脱落させてしまう。
問2... 実験3週間後に取り出したリンパ球には、B系統マウスの抗原に対する記憶細胞が含まれているため、それを注射すると早く拒絶反応が起こる。」
と書いてあるのですがさっぱりわかりません。
問題文に「リンパ球」が出てくると途端にわからなくなります。
どなたか私にわかりやすく教えてください!
長文失礼しました。最後までお読みいただきありがとうございます。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
生物基礎で免疫寛容の話が出てくるなんて、すごいなぁ。
以下の説明は、理解しやすいように学術的にはあまり適切ではない用語を使っていますのでご容赦を。
問1
(1)ア
系統が同じならば拒絶反応は起こらないので、移植皮膚片は生着する。
(2)イ
系統が違うために拒絶反応は起こるので、移植皮膚片は脱落する。
まず、この2つについては異論はなく、理解もしやすいと思います。
(3)ア
リンパ球は、ありとあらゆる抗原に対して対応できるようなリンパ球(ヘルパーT細胞)ができるように、未熟な状態で準備されています。この状態では、攻撃力はありません=免疫力はない。
出生を機に未熟なリンパ球(ヘルパーT細胞)が成熟して攻撃力を持つようになる=免疫力がついてくる。
でも、その成熟したリンパ球(ヘルパーT細胞)は、ありとあらゆる抗原に対して対応できるように作られるので、中には自分の組織も攻撃してしまうものがある。それではマズいですね。ということで、自分の組織を攻撃してしまうようなそんな危険なリンパ球は排除されます。その時期は出生直後なのです。
言葉を代えて言うと、出生直後に体内にあった細胞に関しては、それに反応する危険なリンパ球は排除されしまうので、無事に生着できることになります。
その時点でB系統のリンパ球が入ると、「お、B系統のリンパ球もあるぞ。これも自分の組織なんだな。今この時点で体の中にあるということは、この細胞は自己であって、攻撃してはいけない細胞なのだな。では、B系統の細胞を攻撃するリンパ球をなくしてしまえ!」という反応が起きます。これが免疫寛容といわれる現象です。
そのプロセスを経た個体は、B系統の組織を移植しても、それを攻撃するリンパ球がありませんので、拒絶反応が起きません。ということで、生着してしまいます。
(4)エ
一旦Bの皮膚を移植して拒絶反応を起こしたマウスについては、Bが入ってくるのを検知するレーダー装置を作る時間が不要となります。
なので、もう1回Bの皮膚を移植すると、移植片が非自己であると認識する時間が短いので、最初の脱落よりもより早く脱落することになります。
初見の問題よりも、過去に演習した問題だと早く解けるのと同じですね。
(5)イ
別系統なので拒絶反応が起きますが、(4)と違って抗原がCです。Cを検知するレーダー装置を作る時間が必要ですので、(4)よりは時間がかかります。でも、Bのレーダーも、Cのレーダーも作る時間は同じはずですので、(2)と同じ答えになります。
(6)ウ
一旦は生着したB系統の皮膚に対して、注射したA系統のリンパ球が「Bの皮膚は異物だ!」と認識して攻撃をします。それによって、拒絶反応(=移植皮膚の脱落)が起きます。
問2
問1(2)の処理をしたA系統マウスのリンパ球 → このリンパ球には、B系統の細胞を検知するレーダーがすでに備わっています。なので、移植しても『早く』激しく拒絶反応が起きるはずです。
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