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格助詞の「に」と接続助詞の「に」の識別方法を教えてください。
違いは何ですか。

A 回答 (2件)

①格助詞「に」


:体言(名詞)に付く。ただし,「目的・強調を表す場合」は連用形に付く。
②接続助詞「に」
:活用する語の「連体形」に付く。
ということです。

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この回答へのお礼

格助詞の「に」も接続助詞の「に」も両方とも体言や連体形に接続するので、違いがいまいち分からないという質問です。
文法上の違いは特にはなく、文脈で判断するしかないという意味でしょうか?

お礼日時:2020/04/21 10:10

小学館 全文全訳古語辞典 (一部省略)



  に 最重要語
▼判別③Ⓐ
一〔格助詞〕 [接続] 体言や体言に準ずる語句に付く。

❶【時間・場所】《動作・作用の行われる時間・場所を示す》 …に。…で。…から。
例「朝(あした)に死に、夕べに生まるるならひ」〈方丈記・ゆく河〉
訳朝に死ぬ人があるかと思うと、(一方で)夕方に生まれる人があるという(この世の)さだめ。

❷【方向】《動作・作用の行われる方向・方角・方面を示す》 …の方に。…へ。…に。
例「東西に急ぎ、南北に走(わし)る」〈徒然草・74〉
訳(人が蟻(あり)のように集まって)東へ西へ急ぎ、南へ北へ走る。

❸【対象】《動作・作用の対象を示す》 …に。…に対して。
例「『かれは何(なに)ぞ』となむ、男に問ひける」〈伊勢・6〉
訳「あれは(=アノキラキラスルモノハ)何ですか」と、(女は)男に尋ねた。
例「つれづれなるままに、日暮らし、硯(すずり)に向かひて」〈徒然草・序〉
訳なすこともなく退屈なのにまかせて、一日中、硯に向かって。

❹【原因・理由】《動作・作用の原因・理由となるものを示す》 …のために。…によって。
例「近き火などに逃ぐる人は、『しばし』とや言ふ」〈徒然草・59〉
訳近所の火事などのために逃げる人は、「ちょっと待って」などと言うだろうか。

❺【結果】《変化の結果を示す》 …に。…と。
例「昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶(ひをけ)の火も白き灰がちになりて、わろし」〈枕草子・春はあけぼの〉
訳昼になって、気温がだんだん暖かくゆるんでいくと、火桶の火も白く灰が多い姿になって、みっともない。

❻【目的】《動作・作用の目的を示す》 …のために。…に。
例「奈良の京(きやう)、春日(かすが)の里に領(し)る由して、狩りに往(い)にけり」〈伊勢・1〉
訳奈良の都、春日の里に領地がある縁で、狩りに出かけて行った。

❼【使役・受身】《使役の対象、受身の相手を表す》 …に。…によって。
例「ありがたきもの。舅(しうと)にほめらるる婿、また姑(しうとめ)に思はるる嫁の君」〈枕草子・ありがたきもの〉
訳めったにないもの。舅にほめられる婿、そして姑にかわいがられるお嫁さん。

❽【手段・方法】《手段・方法を示す》 …で。…によって。
例「この皮衣(かはぎぬ)は、火に焼かむに、焼けずはこそ真(まこと)ならめ」〈竹取・火鼠の皮衣〉
訳この皮衣は、火で焼いた場合に、焼けなかったら本物であろう。

例「などか、翁(おきな)の手におほし立てたらむものを、心に任せざらむ」〈竹取・帝の求婚〉
訳どうして、翁の手で育て上げてきたものを、思いどおりにならないのか。

❾【内容】《「見る」「思ふ」「聞く」「知る」などの知覚動詞の内容を示す》 …と。…として。…であると。
例「この継母(ままはは)の有様をあたらしきものに思ひて」〈源氏・帚木〉
訳(紀伊守(きのかみ)は)この(自分の)継母(=空蝉(ウツセミ))の(年若い)様子をもったいないと思って。

❿【基準】《比較・対比の基準を示す》 …と比べて。…より。…と。
例「子(ね)の時ばかりに、家のあたり昼の明かさにも過ぎて光りわたり」〈竹取・かぐや姫の昇天〉
訳夜中の十二時頃になると、(竹取の翁(おきな)の)家のあたりは昼の明るさより明るく一面に光って。
例「この人々の深き心は、この海にも劣らざるべし」〈土佐・一月九日〉
訳この人たちの深い厚意は、この海の深さにも劣らないだろう。

⓫【主語】(場所で示すことによって)《間接的に主格を示す。動作の主を尊敬していう場合に用いる》 …におかれては。…が。
例「御前(おまへ)にもいみじううち笑はせ給ふ。……上(うへ)にも聞こしめして、渡りおはしましたり」〈枕草子・上にさぶらふ御猫は〉
訳中宮様におかれてもたいへんお笑いになる。……天皇におかれてもお聞きになって、おいであそばされた。
例「そこにこそ、多く集(つど)へ給ふらめ」〈源氏・帚木〉
訳あなた様こそ、(女性からの手紙を)たくさん集めておられるでしょう。

⓬【比喩】《比喩(ひゆ)の意を表す》 …のように。
例「幾世(いくよ)しもあらじ我が身をなぞもかく海人(あま)の刈る藻(も)に思ひ乱るる」〈古今・雑下・934〉
訳そんなに長く生きてもいないだろう我が身なのに、どうして私はこのように、漁師の刈る海藻のように、思い乱れているのか。

⓭【強調】(同じ動詞を重ねた間に入って)《意味を強める》 ただもう…する。ひたすら…する。
例「閉(た)て篭(こ)めたる所の戸、すなはちただ開(あ)きに開きぬ」〈竹取・かぐや姫の昇天〉
訳(かぐや姫を)閉じ込めて締めきっていた所の戸は、すぐにただもうどんどん開いてしまった。

▼判別③Ⓑ

二〔接続助詞〕《格助詞の「に」の転じたもの》 [接続] 活用語の連体形に付く。

❶ 《下に述べる事柄の起こる原因・理由を表す》 …ので。…から。
例「この事を嘆くに、鬚(ひげ)も白く、腰もかがまり、目もただれにけり」〈竹取・かぐや姫の昇天〉
訳この事(=カグヤ姫ガ月ニ帰ル時ガ近ヅイテイルコト)を思い嘆いているから、(竹取の翁(おきな)は)あごひげも白くなってしまい、腰も曲がってしまい、目も(涙で)ただれてしまった。

❷ 《下に述べる事柄の起こる機会・契機・状況などを表す》 …たところ。…たら。…と。
例「火の中にうちくべて焼かせ給ふに、めらめらと焼けぬ」〈竹取・火鼠の皮衣〉
訳(あべの右大臣が火鼠(ひねずみ)の皮衣(かわぎぬ)といって用意したものを)火の中にくべて焼かせなさったところ、(焼けぬはずの皮衣が)めらめらと焼けてしまった。

❸ 《逆接の確定条件を示す》 …のに。…けれども。
例「方違(かたたが)へに行きたるに、あるじせぬ所」〈枕草子・すさまじきもの〉
訳(興ざめなものは)方違えに行っているのに、もてなしをしない家。

❹ 《逆接的に添加する意を表す》 …のに(その上に)。…のにさらに。
例「霧も深く露けきに、すだれをさへあげ給へれば、御袖(そで)もいたう濡(ぬ)れにけり」〈源氏・夕顔〉
訳朝霧が深くたちこめて露が一面におりているのに、その上に(牛車(ぎつしや)の)すだれまでも巻き上げなさっているので、(光源氏の)お袖もひどく濡れてしまった。

❺ 《上の事柄と下の事柄とを単に接続(単純接続)する意を表す》 …が。
例「ころは二月十八日の酉(とり)の剋(こく)ばかりのことなるに、をりふし北風激しくて、磯(いそ)打つ浪(なみ)も高かりけり」〈平家・11・那須与一〉
訳時は二月十八日の午後六時頃のことであるが、ちょうど北風が激しくて、磯に打ちつける波も高かった。


▼「に」の判別
①ナリ活用形容動詞の活用語尾(連用形)
  例目にはさやかに見えねども

②助動詞
 Ⓐ断定の助動詞「なり」の連用形
  例この国の人にもあらず
 Ⓑ完了の助動詞「ぬ」の連用形
  例大方のみな荒れにたれば
 Ⓒ打消しの助動詞「ず」の連用形(古形)
  例せむすべのたどきを知らに

③助詞
 Ⓐ格助詞(時間・場所・方向・対象など)
  例この岡に菜摘ます子
 Ⓑ接続助詞(原因・理由、機会・契機など)
  例焼かせ給ふに、めらめらと焼けぬ
 Ⓒ終助詞(願望)《上代語》
  例家に帰りて業をしまさに
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