軍隊は３割の損耗で、まともな作戦行動がとれなくなる？ バランスよく残っていれば大丈夫か

軍隊というのは３割の人員か戦力が失われた時点で、指揮系統もおかしくなりかねないために、時間をおいて再編成するまではまともな作戦遂行をできなくなってしまうと聞きました？

でも３割って、思ったよりも低い数字比率ですね、半分以上の６割くらい失われるまでは作戦行動はとれると思っていたもんで・・・。

それとも誇張もあるのですかね？　バランスよく損耗していれば３割はさほど問題ないのでしょうか？
指揮官、通信兵、歩兵、砲兵、補給兵、工兵、水兵、衛生兵、狙撃兵などなどが、バランスよく７割くらいずつ残っていれば。

どうなのでしょう、軍事に興味ある人など、皆さんからのいろんな回答を待っていますね。

No.2 ベストアンサー 回答者： wellow 回答日時： 2023/07/11 23:38

＞でも３割って、思ったよりも低い数字比率ですね

軍の機能、兵員が常に100%で動いている訳ではないのです。そりゃ、戦争映画を見れば戦闘シーンばかりなので、兵はいつでも戦闘をしているように見えますが、休暇や休息、移動もあるので、当然100%稼動じゃありません。

警察官をイメージして下さい。彼らは3交代制です。24時間勤務して、48時間休みます。前面で稼動しているのは全体の1/3です。それが1組無くなったとして考えてみます。24時間勤務して、24時間休みになります。1日あたり12時間勤務です。

それぐらいの残業は俺だってしていると仰るかもしれませんが、兵は極限状態で稼動していますので、1.5倍の稼動を要求しても無理なのです。しかも、減ってしまった人はバックれた訳じゃなく、怪我をしていたり死体になっていたりします。輸送機を手配しなきゃいけません。輸送機は本来は物資輸送に供するので、怪我人や死体を運ぶのはもともとの業務への加算業務です。

兵には戦闘以外を担当する者もいます。施設を整える者、糧食を用意する者、兵站を担当する者、医療を担当する者などです。2/3の要員で橋を掛けろ、2/3の要員で糧食を用意しろ、2/3の要員で物資を送り届けろ、2/3の要員で医療を担当しろ（ちなみに負傷兵が全体の1/3でているので、マシマシで）といったところで、回りません。

作戦行動範囲を1/5ぐらいにして、2/3の要員で回すなら可能でしょうけど、戦域の縮小、つまり撤退はそれなりに工数がかかります。取り残された奴なんか知るかという遁走なら、個別散り散りなので可能でしょうけど、それは作戦でも何でもありません。

この回答へのお礼

すっごく詳細にありがとです。
3割も損耗すると、バランスよく残っていたとしても、稼働率100％になってしまって。無理が生じるんですね。
作戦行動範囲や規模を5分の1ぐらいにしてようやく、活動可能なぐらいと、やっぱ3割で困難になるんですね。

ベストアンサー差し上げますね。

お礼日時：2023/07/14 14:36

No.3 回答者： makocyan1 回答日時： 2023/07/12 11:07

ものすごい詳細な説明をしてくれている人がいますので、ごく簡潔に。

　例えば歩兵が一人負傷したとすると、前線からその歩兵を救助して後送させるためには最低２名の兵員が必要になります。つまり100人のうち３割の33人が死傷したら、救助と後送に66人必要になるということです。これでもう自由に動ける歩兵は１名。こう考えると簡単でしょ？

この回答へのお礼

ふむふむ、一人負傷するとそれを助けるためには二人の必要になってしまうんですね、わかりやすかったです。　回答ありがとです。

お礼日時：2023/07/14 14:33

No.1 回答者： ニシキテグリ 回答日時： 2023/07/11 21:37

軍事的用語における全滅

大部隊がおおよそ3割（戦闘担当の6割）の戦力を損耗すると、負傷兵の手当て・後送、戦意喪失などによる後退・逃亡が始まり、実質戦闘人数が激減し組織的戦闘が行える状態ではなくなる（戦闘力の喪失）ために、全員が死傷していなくても事実上の全滅とみなされる。たとえ人的被害が無くても部隊の保有する戦車・艦船・航空機といった兵器類が損耗しても同様である。これらの部隊は組織的戦闘が不能なので上層部も戦闘単位としては計上せず、部隊再編するまで戦略上は居ないものと扱われてしまう。逆に部隊規模が小さければ前線部隊の占める割合が多くなる（というより兵員のほとんどが戦闘担当）なので限界損耗率にも余裕ができる。この限界損耗率はあくまでも演習上のものなので陸戦研究でも提示する数値がまちまちであり部隊規模・攻勢／守勢・兵科装備といった諸要素で変動するがおおむね以下のようになるとされる。

師団級（攻10%～20%／守30%～40%）
連隊級（攻30%／守40%）
大隊級以下（攻40%～60%／守50～70%）
しばしば損耗率3割＝全滅といわれることがあるが、これは師団級・連隊級の割合である。 旧陸軍大学校の教科書『砲兵戦術講授録』exitには「概ね三〇％の損害を受くれば歩兵は攻撃力を失い」「第一回旅順総攻撃に於ける第九師団の損害は三〇％内外なりしも全滅を報ぜられたるは世人の知る所なり」と記されている。

この回答へのお礼

3割が損耗すると、皆が戦意喪失してしまうのが特に大きいんですね。　納得です、回答ありがとです。

お礼日時：2023/07/14 14:34