詳しい方教えてくださると助かります。
貞操観念は明治以降、西洋思想を吸収する際に付随して作られ、昭和になって広く広まったとする説もある一方、
源氏物語にも、ある種の貞操観念が見られる、と
小耳に挟みました。
実際のところどうなのでしょうか。
日本では昔から、祭りの際のフリーセックスや、政府が積極的に遊郭を作る、大名はホモが多い、などホモ、ヘテロを問わず性風俗に関してはゆるやかだったとされています。でも一方で独占欲や嫉妬もあり、そのため「貞操」が重視される、というのは昔からあったと思います。
勝手な想像ですが、
江戸時代女が男よりも多くなって、女性は操を守るなんていってられなくなり性風俗が乱れる。
↓
明治時代、西洋思想を輸入するに当たって、西洋人が日本人の性風俗を見てびっくりする。
彼らはキリスト教徒で、処女信仰なんてのもあるくらいだから当然の反応。
↓
でもその反応を見た日本人が、「おいおい、うちらは性風俗乱れてるらしいよ、これは直さないと、文化的に遅れてると思われちゃうよ」といって反省
↓
キリスト教起源の貞操のモラルをまねる
↓
今に至る。そろそろヨーロッパの物まねも飽きてきたので、ちょっと乱れてみる
なんて思っています。多分間違っていると思うので、
誰か日本における貞操観念の変遷についての定説を教えてください。
よろしくお願いします。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
中世のヨーロッパにキリスト教国に初夜権という制度があったように、日本にもそういうものがあったようなんですね。
(ヨーロッパの初夜権制度が本当にあったのかどうかまだ確信はなく、実際あったとしても税金みたいなもので、金を払えば領主や聖職者に花嫁を寝取られずに済んだのか、金が無い農奴はどうしていたのか、何故そのような伝説が生まれたのか定かではないのですが)
さて、日本にあった初夜権。
村の長老が新婦の処女を奪ってあげるという風習があったという話を聞いたことがあります。
真実はどうなのか今の段階ではわかりませんが、こんな話があります。
↓
http://www.aozora.gr.jp/cards/000933/files/24436 …
【日本の歴史は、語部と言はれた、村々国々の神の物語を伝誦する職業団体の人々の口頭に、久しく保存せられて居た律文が、最初の形であつた。此を散文化して、文字に記したのが、古事記・日本紀其他の書物に残る古代史なのである。だから成立の始めから、宗教に関係して居る。神々の色彩を持たない事実などの、後世に伝はりやうはあるべき筈がないのだ。並みの女のやうに見えて居る女性の伝説も、よく見て行くと、きつと皆神事に与つた女性の、神事以外の生活をとり扱うて居るのであつた。事実に於て、我々が溯れる限りの古代に実在した女性の生活は、一生涯或はある期間は、必巫女として費されて来たものと見てよい。】
【「神の嫁」として、神に出来るだけ接近して行くのが、此人々の為事であるのだから、処女は神も好むものと見るのは、当然である。】
という具合に、日本の初夜権という概念は、普通の女性達が結婚初夜に庄屋に処女を奪ってもらっているのがあたり前だったというのは、誤りであると思えます。
後世になると、その特別な女性はもっともパワーを持った神の使者であると同時に、権力を欲しがる男に力を与える儀式を与えるため寝るものを、軽蔑的に見るようになり、神殿に仕える娼婦と捉えたのではないかと思えます。
これは世界各地の巫女たちも、異教徒たちがその宗教を馬鹿にする時の材料として使っていたようです。
で、朱色の鳥居がいくつもあって、そこをくぐって到達する。
これは通過儀式だったのではないかと思えます。
朱色=血。
血は穢れたものであると考えられていましたが、実は清めるものでもあるとも捉えられていた。
ユダヤ教に血を塗った家だけ、神による災いがふりかからなかったという話がありますが、日本にも同じ神話があります。
さて、遊女はいつ頃誕生したのかはまだわかりません。
江戸時代に一角に遊郭を設けたようなのですが、私の想像では町ができるようになり、貧富の差が拡大していき、富めるものが町に集まりだして、彼らの娯楽として遊郭が発展したのではないかと思えます。
飢饉などで、年貢を納めることができない家が、娘を売るようになったり、子どもを芝居をして回り金銭を得る業者に売ったりなどするようになったのではないかと思います。
遊郭においては管理されていたようで、誰でも遊郭を開いていいというわけではなかったようです。
その時代の頃、特権階級の人たち限定ではなく、一般庶民にどうような貞操観念があったのかはわかりません。
世界で唯一日本人とユダヤ人には処女信仰が無いと聞いたことがあります。
日本ではキリシタン弾圧が行われましたが、理由があったようです。
来た頃は日本に危害を加えない穏やかな団体だと思われ認められたようなのですが、来たキリスト教のその団体の闇の部分が露呈し、恐ろしい団体だとして迫害が始まったようなのです。
その団体が大名に弾圧された理由の一つが人身売買。
http://www.gameou.com/~rendaico/nihonchristokyos …
これは一つにしかすぎず、日本から追放されるに至った悪事はまだまだあるようです。
ただし、これはキリスト教団の本部がやっていたことではなく、キリスト教団に公認された団体がやっていたこと。
その団体がキリスト教団の宣教部門を担当し、世界各地にキリスト教を広めるため宣教活動をしていたので、表向きは宣伝部門だったわけですが、実はキリスト教の戦闘部隊・諜報部隊という側面も持っていたわけです。
日本にやってきた理由も宣教が本当の目的ではなかった。
確かにキリスト教の本家本元は清貧・貞節をスローガンとして掲げていますが、実際やった内容を見ると異常なまでに性に対する強迫観念に囚われた人が本部に集ったのではないかと思えます。
聖職者は妻と性交してはならない。子どもを儲けてはならない。それができないなら罰金、投獄、公開鞭打ち刑、しまいには結婚の無効まで決めてしまったようなんです。
神の祝福とは子どもを授かることですが、何故かキリスト教はその神の祝福を否定するということを教えているという変な団体です。
日本の貞操観念が一体どんなものかわかりませんが、あるとすれば、身分制度が撤廃されたあと、それでも庶民とは違う高貴な家系だとするため利用されたのではないかと思います。
結婚とは家と家の結びつきです。
家と家の結びつきのために不可欠なのが娘。
婚姻関係になれば縁がむすばれ、相手の権力・財産の恩恵が与えられる。
そういうわけで、なるべくいい権力者に嫁がせたい。
それで箱に入れておいて、家が望まない男が近づかないようにした。
これが日本の貞操観念の実体じゃあないのでしょうか。
No.5
- 回答日時:
民俗学では、明治維新前からすでにセックスし放題だったという学説があります。
夜這いというやつです。今まで有力であった柳田民俗学では、過去の日本はきわめて純潔な人たちであったかのように言われていましたが、『夜這いの民俗学』という本を書いた学者は、この発想を実際の聞き取り調査で逆転させてしまいました。むしろ貞操観念が強まったのは、第一次世界大戦以降なのです。それはヨーロッパというより、戦争のためです。
かつては、結婚は10代の中頃にはもうやっていましたね。しかしセックスは、田舎の多くの町ではすでに結婚前に儀式のごとくやっていたそうです。いろいろケースはありますが、慣習的に年上の女性が男たちにセックスを教えていたのだとか・・・
そして村のあちこちで夜這いのようなことが平気でなされていたそうです。この本を読んでみたらよいと思います。
No.4
- 回答日時:
no.2です。
>敬虔な人ほどキリスト教の教義を日常会話の話題にすることを好みません。そうした話題を無神論者と語り合ってもまるで意味がないことが多いと知っているからです。
あ、違うんですよ、教義のことなんてクリスチャンの方と話してません。
キリスト教徒の貞操観念は「歴史的に」どのように広まっていったのか、ということを話題の中で、「女性の身を守る為」というのが大きな要因ですと説明してくれたのです。
その人は学習院で皇族にも友人がおられる方なので、私はすっかり日本の皇室では処女性を重んじると思っていたのですが、その人は「神道では処女性はそんなに重要ではなく、皇太子妃も処女である人を選ぶという決まりはなかった」と教えてくれました。もともと処女性はクリスチャンの身を守る為に欧州での概念なのです、ということです。
私の聞いただけのことなので正しい事かどうかはわかりませんが、ひとつの情報として書かせて頂きました。
あまり先走りして解釈されませんようお願い致します。
この回答への補足
レスありがとうございます。
あまり生産的な補足ではありませんが、
よく分からなかったのは、
貞操観念はキリスト教の教義のど真ん中なのに、教義の話などしていないと仰られている点です。
キリスト教徒にとって貞操観念とは、歴史的に生まれたものではなく、神が救済のために作って人間にあたえた概念です。歴史的に生まれたとすれば、それは神が深遠な計画の中で、女性のクリスチャンを守るために与えたもの、というのがキリスト教徒の考え方ではないでしょうか。
それを「神がおあたえになった~」というところを無視して、貞操概念は歴史の偶発時の中から、女性の身を守るため生まれたもの、と解釈するのは、それはそのクリスチャンの方の本音ではないはずです、ということが言いたかったのです。
キリスト教の貞操観念がどのように広まっていったのか、というお話をキリスト教の信者が無神論者に向って話す際、仰られているように教義のことを抜きにして「歴史的」に語ることになるであろうことを私は想定していました。ですからdorenさんの仰るとおりのことを私は考えていました。そしてそのような場合、敬虔な方はキリスト教の教義としての貞操観念という、その人にとって最も重要なことをあえて語らずに話をしていることになり、そのようなお話は、<信仰を持っていない、神に見放された、哀れむべき>無神論者向けの方便ではないのでしょうか、と思ったのです。
No.2
- 回答日時:
no.1です。
>女性が自分の身を守るという実際的な問題よりも、キリスト教の教義によるところによるところが大きいと理解するのが普通では?
普通と考えておられるのがどなたなのか存じませんが、歴史的に女性が身を守るためというのは敬虔なクリスチャンに聞いた話です。
私個人の考えとしては、人間の価値観は教義によるものよりも生活環境や風土条件などによって育てられる割合の方が多いと思います。
そもそも欧州でキリスト教が広まったのも、土地が痩せて農耕に向かない土地柄、肉食を禁じないキリスト教の方が受け入れられやすいからです。
この回答への補足
「普通」と私が言ったのは、社会学等で一般的な説明のしかたとして、普通という意味です。
私が目にしたいくつかの文献にはそう書いてあった、というだけで、それが普通かどうかは知りません。
欧州でキリスト教が広まった理由についてですが、それはあまりに一面的なように思います。
敬虔なキリスト教徒が聞いたら、もちろん表面には出さなくとも、内心怒っているのではないでしょうか。初期のキリスト教徒の殉教者達をなんだと思っているのだと。(私自身は信仰はないですが)
歴史的に女性が身を守るため、というお話を敬虔なクリスチャンが仰っているのなら、それはますますよくわかりません。
ヨーロッパに暮らして長いですが、敬虔な人ほどキリスト教の教義を日常会話の話題にすることを好みません。そうした話題を無神論者と語り合ってもまるで意味がないことが多いと知っているからです。
敬虔な方ほど、無神論者が理解できるような物質的、歴史的レベルでお話をするように思いますが、その方にとって本当に重要なのは、いうまでもなく精神的な価値観、生活環境や風土条件といった物質的なことがらでなくして、精神的なモラルとしての貞操観念であるのだと思います。ですから敬虔な方の発言を自らの無神論的な前提(「人間の価値観は教義によるものよりも生活環境や風土条件などによって育てられる割合の方が多いと思います」)に結びつけて論を展開されるのは、その敬虔な方に対して失礼だと思います。
No.1
- 回答日時:
キリスト教圏で処女信仰があるのは、女性が自分の身を守るためです。
多分、他民族の欧州において戦乱が起こると、強姦によって子孫を増やし、民族征服ということが起こっていたからではないでしょうか。
単一民族の島国である日本ではそれが起こりにくかったのではないかと。
でも日本でも古来から「ケガレ」という概念がありました。
一度使ったものは穢れているとして、使い捨てるという考え方で、そのために古代から統治者が変わると都を移していく習慣がありました。
ケガレという考え方は日本特有のようで、それが現在の使い捨て文化の源ではないかという説があります。
実際、欧米で日本のホカロンのような使い捨て商品を売ろうとしたら売れなかったという話を聞きます。
ケガレという概念と、最初に書いた民族意識が合体したのが、現在の貞操観念ではないでしょうか。
明治以降の近代現代、核家族化が進み、いわゆる欧州における民族意識というのは日本では家族単位に相当するのではないかということです。
どこの誰の血筋かわからない子供を産んでしまうと家族がケガレ、家族崩壊(民族崩壊)になるという概念が貞操観念を強くしていったのではないかと思います。
これはあくまでも私の想像ですので、参考になさってください。
この回答への補足
ありがとうございます。
キリスト教圏で処女信仰があるのは女性が自分の身を守るという実際的な問題よりも、キリスト教の教義によるところ(マリアの処女懐胎、性的放蕩の禁止(ソドムの町に硫黄の雨が降る、などの罰)、離婚の禁止)によるところが大きいと理解するのが普通では?
欧米でも非処女は穢れたもの、とされますが、確かに日本の「ケガレ」とは違う気がしますね。
ありがとうございました。
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