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モーメンタムの公式は、
P=MVですが、なぜPであらわされるんでしょうか?
Pは何の略なんでしょう?

A 回答 (2件)

 


運動量は、pで表現されますが、何故「p」が使われるのかは、よく分かりません。

ただ、「運動量」の概念を最初に明確に定義したのは、ニュートンで、Principia においてでした。彼は、運動量(モメンタム)に該当する物理概念を、impetus と記していました。momentum という用語は、参考URLにあるように、1610年に言葉として出現しました。

ニュートン以降の物理学者たちは、ニュートン力学を建設して行き、その過程で、p=mvという公式ができました(ニュートンは、こういう公式は記しませんでした)。

参考URLは、はっきりと述べていないのですが、最終的に運動量は、momentum が用語となるのですが、その途上、ニュートンが使った、impetus に固執した人もいたのであろうとされます。

impetus はラテン語で、「攻撃・突進・精力・暴力・怒り・力・強制・インパルス・脈動・情熱」などの意味を持ちます。この言葉は、in + petere という動詞から派生した名詞です。petere と impetere はほぼ同じような意味で、petere は、ギリシア語の動詞から派生したとされます。

petere は、「方向付ける・向かう・攻撃する・狙いを定める・求める・捜す・後を追う・追跡する・引きずる」などの意味で、ギリシア語の petesthai からラテン語に転用されたとされます。この言葉は、「飛ぶ」という意味で、「翼」などを意味する、pteron も、この動詞の展開です。

もう少し詳しい語源的考察が、参考URLに記されていますが、impetus は、impetere から派生し、それは petere とほぼ同じ意味で、petere の元のギリシア語に、「飛ぶ」「翼」などの意味があるため、impetus の記号として、petere 部分の「p」を使ったのであろう、と参考ページでは述べているように思えます。

明確にそう述べていませんが、momentum の「m」だと、質量と紛らわしく、impetus の「i」はすでに別の記号に使っていたので、多分、petere の「p」を運動量の記号に使ったのだろうと、そのように、参考URLの文章は読めます。

はっきりそう述べないのは、確かにそうだという証拠がないからでしょう。電流の「I」は、intensity の頭文字だということは、そう述べている文献があり、よって、「I」を電流に使うと書かれている文献があるのですが、運動量の「p」は、誰かが使い始めたものの、どうして「p」を使ったのか、使った人々自身の理由の説明の文献がないのだと思えます。

そこで、間接的に、impetus が、まだ人々の意識に強く残っていた頃に、「p」が出てくるので、これは、impetus の petere の「p」であろうと、考えられるということです(それは impulse の pulse の「p」でもあり、この語の語源は、「push」などの意味を持つラテン語の動詞に遡るというのも想定理由のようです)。

http://www.madsci.org/posts/archives/dec99/94510 …
 

参考URL:http://www.madsci.org/posts/archives/dec99/94510 …
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私も講義で説明に窮し、少し調べた経験があります。

1300年代に活躍したフランスの自然哲学者Buridanが提案した、運動する物体の内に込められた慣性の源を表わすための用語「impetus」に由来するだろうという説明を見つけたように思います(文献名は今不明)。impetusの語源については、asterさんの調べられた内容が大変参考になります。

なお、impulse(力積)は力によって定義される量で、impetus概念とは役割が大分違いますから、今の場合pの語源と結び付ない方がいいのではないかと思います。

また、付け足しですが、p=mv(p,v:ベクトル)は、古典力学的な運動量の定義式で、別途に意味が分かっている量どうしを結びつける「公式」とは性格が異なるものですからご注意下さい。(古典力学的)運動量の意味を以下で説明したことがあります。関心がおありならご参照下さい)
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=173102
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