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皆様にお聞きしたいのですが
【不便する】は日本語として正しいのでしょうか?
【不便】は〔な形容詞〕なわけですが
【不便する】だと動詞ということになってしまいます。

・アメリカへ行った時は言葉もわからなくて不便したものだ。
ヤフーで【不便する】を検索すると2,470件も出てきます。

他にも同じ〔な形容詞〕で【暇する】なんていうのもありますが・・・

果たして正しいのでしょうか?みんな間違って使っているのでしょうか?どうぞよろしくお願いいたします。

A 回答 (4件)

国文法(日本の学生・生徒向けの規範=学校文法)の立場からご説明します。



>不便】は〔な形容詞〕なわけですが
「不便」は、国文法では形容動詞の語幹とされます。外国人向け日本語文法で使う「な形容詞」から連体詞(「大きな・小さな」など)を除いたものが形容動詞です。

>【不便する】は日本語として正しいのでしょうか?
今のところ、規範文法的には認められていません。

一般に、漢語は、「形容動詞」の語幹になるもの(以下A)と、「サ変動詞」の語幹になるもの(以下B)、A・Bのどちらにもならないものに分けられます。
Aは、様子や状態を表す漢語に多く、Bは、動作や作用を表す漢語に多いといえます。このようにAとBでは表す意味・用法が異なるので、一般に、漢語はA・Bのどちらか一方だけになります。
その例外として「安心」「心配」などはA・Bの両方になります。これらの漢語は、”様子や状態”と”動作や作用”という両方の意味・用法を持っているので、A・Bどちらにもなれるのです。また「自由」の場合Aにしかなりませんが、「不自由」の場合はA・Bのどちらにもなれます。この場合、「自由」は”状態や様子”しか表さないが、否定辞の「不」がつくと”動作性や作用性”のニュアンスが生じると考えられます。ただ、「自由にする」という言葉もあることから、「自由」に”動作性や作用性”が皆無かというと、そうとばかりもいえません。このように、理屈ですぱっと割り切れない部分もあるのですが、これはどの言語にも共通することです。
まあ、そんな曖昧さも残りますが、基本的には上記のように、
様子や状態を表す漢語は形容動詞の語幹になる(A)。
動作や作用を表す漢語はサ変動詞の語幹になる(B)。
ということができます。
さて、「不便」はその対義語である「便利」とともに、”様子や状態を表す漢語”です。よって、サ変動詞の語幹になることはありません。よって、「不便する」は日本語として誤りです。←これがご質問に対する直接の答えということです。

>ヤフーで【不便する】を検索すると2,470件も出てきます。
試しに日本語として正しい「不便な(形容動詞「不便だ」の連体形)」を同じヤフーで検索すると190万件ヒットしました。それに比べれば「2,470件」は少ない数であると考えます(統計学には疎く、また国語に関連する職業についているとはいえ国語学の専門家ではないので、この数字をどう読むべきか、断定はできませんが。)。

ただし、現在では次のようなこと(現象)も見られます。以下は、「トイレする」という言い方について、別サイトでご説明申し上げたものです。参考になさってください。

「トイレする」は、「トイレ」と「する」を合わせた複合動詞(サ行変格活用)です。
「する」は、漢語に限らず和語、外来語など多くの言葉について複合動詞になります。品詞的には、名詞がほとんどですが、副詞など他品詞につくこともあります。

名詞の場合、動作性の単語に付くのが本来の用法とされてきました。
例 運動+する→運動する 買い物+する→買い物する キス+キスする
その規範からすると、「トイレする」は誤用ということになります。「トイレ」は場所・物であって、動作性の名詞ではありませんから。
ただ、最近では「お茶する」「デパートする」などという言い方も使われるようになり、専門家の中には、将来こういった言い方が認められるようになるのではないかという人もいます。
しかし、今のところ、少なくとも規範文法(学校文法)では、「トイレする」は認められていないといっていいでしょう。
私自身もそうした語を使いませんが、話し言葉として用いる分には、さほど目くじらを立てる必要はないのではないかとも思います。
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この回答へのお礼

【不便】が〔な形容詞〕=(形容動詞)であるのは承知しておりましたが、【不便する】はやはり誤用と考えるのが正解のようですね。

この部分は【不自由する】に置き換えてもなんら支障がなさそうなので、【不自由する】を使用することにします。

大変参考になりました
ありがとうございました^^

お礼日時:2007/07/10 14:56

「不便」は形容動詞(の語幹)であると同時に、名詞でもありますね。



明鏡国語辞書にも「名詞・形容動詞」と示されています。
さらにいうなら、新明解国語辞典には下記のようにあります。

ふべん【不便】
(一) ―ナ ―ニ
   <略>
(二) ―スル〈(なにニ)―する〉
  事を円滑に行う上で必要とされるものが無くて何かと師匠が生じること。
  「洗濯機が故障して二三日―した」

ということで、「不便する」は学校文法・受験文法としては認められない用法かもしれませんが、
ほかの多くの「名詞+する」形の複合動詞と同様、誤用とは言えないと思います。

作家の佐藤春夫が戦前にこう書いています。
「国語を以て文学に従事する(といふことを近ごろは文学するとかいふやうなことを申すが、自分はこんな言葉は大きらひだから使はぬ)限りは…」
同じ頃に医学者・教育者である橋田邦彦の「科学する心」という著作を発表し、以来「科学する」は広く定着しています。
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この回答へのお礼

【不便する】が日本語として正しいかどうかは個々の見解で違ってきそうですね!

大変参考になりました。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2007/07/15 19:01

>【不便】は〔な形容詞〕なわけですが


不便は名詞では?
典型的なサ変動詞の構造で、耳慣れないだけでしょう。

この回答への補足

【不便】は〔な形容詞〕=(形容動詞)だと思います。
辞書をはじめ多くの教材にそう示されていますし。

補足日時:2007/07/10 14:57
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正しいかどうかは断定を避けますが、一般的でないことは確かですね。


辞書を見ても、不便(ふべん)は「名詞・形容動詞」との記述しかありませんし。

と言いつつ、私自身普段の会話では使うこともあるワケですが。

googleでの検索結果
不便する=832件
不便な=1,570,000件

ちなみに、
不便だ=523,000件
不便だった=146,000件

ご参考まで。
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