つぎの表現に出合いました。
古代中国語の音節末におかれる子音には、現代の共通語(普通話)のn、ngのほかにm、p、t、kもあった。
何の根拠もなく、ただ抱いていた印象に比べ音節末におかれる子音の数が少なすぎる気がしますので念のために、お尋ねします。以下の受け取り方は正しいですか。誤りがあれば解説付きで訂正して下さいませ。
1 現代の共通語(普通話)の音節末は母音またはn、ngに限られる。
2 古代中国語の音節末は母音またはn、ng、m、p、t、kに限られる。
3 知力や教養の点で平均的な日本人の「中国語には幾つの母音があるか」との問に対して、同じく平均的な中国人が「17」と答えたとします。この数字の出所に心当たりがありますか。
同じく「19」と答えたとします。この数字の出所に心当たりがありますか。
よろしくお願いします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
Wikipedia「入声」の項は参照されましたか? 推定中古音、広東語、韓国語、ベトナム語との対比の表とかがあってわかりやすいです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%A5%E5%A3%B0
ここにも書かれている通り、中古音にはp,t,kで終わる音もありました。
1.普通語では入声がなくなっているのでその通りだと思います。
2.「古代中国語」と一口に言っても、ひとつではありません。2世紀以前の上古中国語と2世紀から宋代にいたる中古中国語のふたつに別れます。「上古音」には-g,-d,-rなどの子音で終わる音もあったそうです(藤堂明保「漢字語源辞典」による)。日本の漢字音に影響を与えたのは中古音ですが、この中古音についてならそう言えるでしょう。
3.「母音の数」というのは簡単なようでいて実は簡単ではありません。日本語の母音の数にしても常識的には5ですが、「愛(ai)」や魚のエイ(ei)なども二重母音に数えるともっと増えます。中国語の短母音についても常識的には(a,i,u,e,o,u")の6種類ですが、実は「四」の音siはこの6種類のどれにもあてはまらず、この母音も入れると7種類になるのです。
http://okwave.jp/qa2991376.html
2重母音は(ai,ei,ao,ou)(-ia,-ie,-ua,-uo,-u"e)で9種類、三重母音は(-iao,-iou,-uai,-uei)の5種類。短母音を5とすると、結局、19種類ということになりますね。しかし正確には、「二」erの音に見られるようなr化音を数える必要があるでしょうね。人によっては、-an,-on,-en,-ang,-eng,-ong等の鼻母音も母音として数えるべきだという人も多く、それらも入れると35近くにまでなります。次のサイトでは36もしくは38としていますね。
http://ushitaki.cocolog-nifty.com/lang2/
母音の数を数えるとは簡単なことではないのです。
質問文の
>>古代中国語の音節末におかれる子音には、現代の共通語(普通話)のn、ngのほかにm、p、t、kもあった。
この記述は日本語としての漢字の理解を深めるための教養書の記述ですから1、2とも納得できました。漢字が伝来して以降のことでしょうから2は中古音の話でしょう。
3は盛り沢山で今は消化しきれませんが19という数字は、どうやら単韻母と複韻母の数らしいと見当をつけました。これに鼻韻母やらなにやら周辺の話がまだまだあることだけは分かりました。
頭では分かっていても、ついつい一口に中国語といってしまって地域差や時代差を失念しがちで困ったものです。自戒、自戒。
毎度、有り難うございます。またの機会にもよろしくお願いします。
No.1
- 回答日時:
こんにちは。
私はあまり詳しくは分かりませんが、誰も回答していないようなので、自分なりの考えを書かせていただきたいと思います。
1の問題はその通りだと思います。元々中国(北京とか)北方の言葉も、今の上海語や台湾語・広東語の様に促音(入音)が有ったり、音節末もm、p、t、kなどが有ったそうです。その後モンゴルのフビライが入って来てモンゴル語の影響で、中国北方の言葉が変化したそうです。ですから今でも上海語や広東語等には促音やm、p、t、k、あとhが残っていますね。でも現在の普通語には有りません。
2はn、ng、m、p、t、kの他にhも含まれると思います。m、p、t、k、h等の名残りは日本語やハングルにも見られますよね。日本語には「っ」の後にサ行が来ると、他の促音と違って「っ」の部分もsの子音が発音されていたり。。。
3に関しては全く分かりません。
すみません勝手な事を書いてしまって。
早く専門的な方からのご回答があって解決すると良いですね。
それでは失礼致しました。
すみません勝手な事を書いてしまって。
1の件も、2に関する「h」の件も、よく分かりました。中国語へのモンゴル語の影響に具体的に触れた文章は初めてだったので新鮮でした。
日本人が漢字をどう読んでいるかを研究することは、古代の中国でその文字を、どう発音していたかを知る手掛かりになるという趣旨の文章を読んだことがあります。このことと
>>m、p、t、k、h等の名残りは日本語やハングルにも見られますよね。
このお言葉とが関連しているのかもしれないと思いました。
中国語の母音の数は素人同士の立ち話程度では正確には述べられないらしいと判りました。
このご回答で十分な予感がしますが、休日になれば答えてやろうという方が居られるかもしれませんので、28日(日)までは締め切らないでおきます。
有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。
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