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最近H2を読んだのですが、最後がイマイチよくわかりません。恋愛面のあやふやな終わり方はあだちさんの定番なのでかまわないのですが、どうしても気になることがあります。
最終話で橘英雄が「おれはも何もわかっていなかった」と言ってますが、何に気がついてそう思ったのでしょうか?また、雨宮ひかりが「はじめからないのよ、選ぶ権利なんか・・」と言ってますが、どうしてそう思ったのでしょうか?
個人的な解釈でもいいので教えてください!

A 回答 (2件)

私個人の解釈では、H2という作品で作者はこれまでになかったパターンを描こうとしたように思えます。

つまり、あだち充の長編に恒例の主人公キャラ(比呂)が本気で好きになったヒロインと結ばれないという作品構造を、です。ただ、単純に主人公が振られるだけでは話に救いが無いので、英雄と春華を配して4人を仲良しにしたんですね。

最後の野球対決で比呂は心の中でこう言っています。
「それだよ英雄・・・忘れるな。
 その融通のきかないバカ正直さに雨宮ひかりはほれたんだ。」

比呂は春華のことを意識しつつも、ひかりへの想いをずっと断ち切れずにいたと思うんです。しかし比呂は同時に、ひかりが自分でなく英雄を好きなこと、その理由が単に比呂の成長が遅くてひかりに男として意識してもらうのが遅すぎたというだけではなくて、英雄と比呂の人間性の違いに根ざすものだということを、ひかり自身が気づいていないうちから気づいていたんです。

そして英雄もまた、ひかり同様にそれに気づいていませんでした。だから英雄は比呂に嫉妬し、野球の勝負と恋の勝負を重ねていた。最終話で英雄が「何もわかっていなかった」と言ったのは、ひかりの気持ちと英雄自身の想いの強さでしょう。

そして、ひかりが「わかっていなかったのは私。はじめからないのよ、選ぶ権利なんか」と言ったのは、自分は英雄だけを見ていて、そのことを後悔なんかするはずがなくて、そういう自分の態度が英雄以外の誰かと自分がつき合う道を既に自ら閉ざしていた、ということ。なのに自分は比呂との関係に曖昧な態度を取り、比呂や英雄、春華に辛い思いをさせてしまった。その自覚があの台詞を言わせたんだと思います。
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確かに、いろんな解釈の仕方がありそうですね。



比呂はひかりを諦める(と言うか、吹っ切れると言うか)覚悟をし、英雄に勝負したのだと思います。
英雄は逆に、負けたらひかりをとられる、と思っていたと思います。
しかし、勝とうが負けようが、比呂にとってはただの通過点に過ぎなかったと思います。ひかりに対してどうこうしようと言うわけではないと思いますが、英雄にとっては本当の決着だったので、合わせて勝負したと思います。


その違いは、やはり付き合いの長さと、恋愛感情の有無からだと思います。傍から見たら、比呂もひかりもただの男と女ですから、ひかりに恋をしている英雄に、単純なやきもちや男の勝負のような感情が生まれてもおかしくありません。でも、比呂とひかりの関係は英雄が思っている以上にもっと深いものだと思います。比呂はそもそも男としてひかりを取り合う気はなかったでしょう。もちろんひかりを女性としても好きだったでしょうけど、英雄の感情とはまた違うものだと思います。

英雄の「何もわかっていなかった」は、比呂のひかりに対する想いの深さで、ひかりの「はじめから・・・」は、はじめから比呂は対象外と言うことなんだと思います。ただ、その対象外と言うのは悪い意味ではなく、上のように、比呂は英雄とはまた違う、特別な存在、と言うことなんだと思います。

ひかりが「選ぶ」と言うことを意識したのは、比呂がひかりが初恋の相手だと告白したころからじゃないかな、と思います。ひかりもまた、比呂の想いの深さに気づいていなかったのだと思います。それに気づいたので「はじめから選ぶ権利なんてなかった」と言えたのだと思います。
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