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自衛隊の戦車は、どういう活用法があるのでしょうか?

戦車の主砲は、広い平野などでないと使えないと思います。
地形の起伏が激しく、平野にも建物の多い日本では自走砲や
野戦砲の方が使い勝手がいい気がします。

過去の質問でも、やはりあまりいらないという結論がでています。

しかし、自衛隊は最近また新しい戦車(TK-X?)というものを
作っていると聞くのですが、これは有事に使い道があるのでしょうか?
やはりお役所仕事なのでしょうか?

A 回答 (6件)

既に他の回答者諸氏が的確な回答を寄せられておりますので、余り言う事も無いのですが、戦車は必要です。


ヨーロッパ大陸で過去に行われた主要な戦車戦で戦闘区域となった地域の面積と、日本の平均的な平野部の面積にはさしたる違いが無い事を、以前に松村劭氏が著書の中で論述しておりましたが、日本国土の異質性を理由とした戦車不要論は精緻な軍事理論の考察の下に考えられた論では無いと言えるでしょう。ドイツやロシアにも障害になる森や都市は存在しますし、重量55トンのレオパルドIIが通れば、ドイツのアウトバーンだってボロボロになってしまいます。しかし、ドイツ軍もロシア軍も戦車の運用は続けています。何故ならば、戦車とは機動力、火力、生残性の三要素が、最も高度にバランスされた兵器であり、これに変わる別種の兵器は現在の所存在しないからです。戦闘に勝利する秘訣は、いつの時代でも敵の虚を突き、主導権を握る事です。それには敵の最も弱い部分に素早く兵力を集中し、打撃を与える事が第一となりますが、その先鋒を務め得る陸上兵器は戦車以外にありません。直接敵に肉薄しての交戦無くして、戦闘の決着など無いのです。歩兵は地形を盾に出来ますし、戦線維持には絶対必要ですが、いかんせん機動力が低すぎます。航空機は機動力があるものの、継戦時間が短すぎて土地を確保する事が出来ませんので、真の意味で陸上兵力と共同作戦は出来ません。
結局戦車を持たぬ陸軍は戦線が固定化して、敵軍の運動に翻弄される事となります。つまり、敵に主導権を握られる、と言う事です。攻撃側は、攻撃発起点を自由に選択出来ますが、防御側はそうは行きません。ならば、結局防御側も動き回るしかありませんし、敵はこちらの国土の事情を斟酌して攻撃地点を決めてくれる訳でもありません。太平洋戦争初期のマレー半島攻略作戦で、日本軍は戦車での夜襲による戦線突破を試み、見事に成功させています。英軍側では、街道一本しかないジャングルの防衛ラインを日本軍が戦車で突破するとは考えていませんでしたし、それが可能であるとも考えていませんでした。しかし、日本軍はそれを成功させたのです。ドイツ軍の場合も、戦車での踏破は不可能と言われたアルデンヌの森を突破してフランスに勝利しています。このような前例を見るだけでも、地形云々によって戦車全廃を唱える事が妥当性を欠く事が分かると思います。1960年代に対戦車ミサイルが登場した頃にも戦車不要論が囁かれた事がありますが、現在でも戦車が地上戦の王者であるのは以上のような理由からです。
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この回答へのお礼

具体的な事例ありがとうございます。機動防御のために必要ということでしょうか。
全体的に戦車必要論が多いですが、細かい部分は百家争鳴のようですね・・。

お礼日時:2008/01/18 01:00

 まず、戦車は平野でないと使えないのでしょうか。


 思いおこすのは朝鮮戦争での戦訓とロシア軍のドクトリンです。
第一に、山勝ちな朝鮮半島でさえ、戦車はかなり重要な兵器でした。
釜山に至る、或いは中国国境に迫る大攻勢を支えたのは戦車でした。
#当時と戦車のガタイが違うと言えば違いますが
 第二に平原で戦うはずのロシア軍のドクトリンです。
 彼らはWW2の戦訓から、例え欧州平原であっても、結局の所長大射程での砲撃戦は稀であり、近距離からの殴りあいが多くなる事を学んでいます。結局、イメージするような「平原における超射程での砲撃戦」なるものは、近年の砂漠ぐらいでしか起きていないんです。一定以上の植生がある地域では、遮蔽物は幾らでもありますし、本当に真っ平らな地形なんてそうないんですな。平原であっても、山間地であっても条件というのはあんまり変わらない、訳です。

 第2に、機動戦以外でも「可動トーチカ」としての運用は重要です。無論過信は禁物で、直協する歩兵との連携が必要になりますが。
ゲリコマ対策などで、重要拠点(例えば幹線道路)に据えておくだけで、有効な対抗手段を持たないゲリコマの行動を抑止することには十分繋がります。
 市街戦が苦手と言われますが、それでも装備していた米陸軍と、そうでなかった海兵隊のイラク市街戦に於ける被害は、後者の方が多くなりました。
 同時に、砲による火力投射は完全に敵の陣地を破壊することは出来ませんし、敵の戦車も然りです。こっちに戦車がなければ?朝鮮戦争の悪夢再び、です。
#逆に言えば、間接射撃で戦車を撃破するのは運任せな部分が大きくなります。
 航空攻撃も全般的には不正確ですし、天候・時間次第なところは依然残ります。それに連中は地を這う者をずーっとカバーしてくれるほど親切でも柔軟でも多数でもありません。歩兵が常に適切な支援を受けるためには、装甲部隊が欠かせないのです。

 それから、本邦のインフラはそれほど劣悪ではありません。
 50トンなんて、気の利いた(!)過積載トレーラーなら余裕で叩きだす重量です。それがバンバン走っている現状で、落ちたり壊れた国道という話は寡聞にして聞いたことがありません。
 戦場外での機動は通常トレーラーを使うので(そうでないと戦場に着く前に壊れる奴が出てくる)移動のかせにはそれほどなっていません(多少の制約はあるが)。
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私も質問者サマと同じ危惧を抱いているクチでして・・・



まず、肯定的な考え方では・・・
なんといっても、戦車は「陸の王者」です。味方歩兵にとって、その存在感は何よりも強力な武器です。

でも・・・
そもそも、戦車とは、原野戦など広い戦場を駆け回りながら、敵戦車と交戦しつつ敵兵・拠点を駆逐、制圧する兵器なので、狭い国土の専守防衛を旨とする陸上自衛隊の戦略に馴染むのかが疑問です。
また、第三世代戦車としては軽量級とはいえ、50トンの重量に耐えられる路盤、河岸は多くはありませんし、橋梁にいたっては言わずもがな です。自国のインフラを破壊しつつ行軍する戦車って何?

「細長い国土」という共通点を持つイタリアも、90式と同世代のアリエテC1を保有していますが、配備は北イタリア(大陸側)に集中していて、”長靴の先”の守りは、快速の装輪戦車センタウロ(チェンタウロ)が展開しています。一方で、広大な原野を主戦場にする南アフリカは、主力戦車オリファントのほかに、装輪戦闘車両ロイカットを配備しています。ロイカットの主砲は76mm砲・・・第2世代戦車を相手にしても十分とは言えない口径ですが、想定される交戦対象はT-55ですから、これで十分です。むしろ、搭載できる砲弾が増えること(及び”装輪”の長所=低燃費)により、1回の作戦の行動範囲が増えるなど、メリットが多いのです(要は、「適材適所」ってこと)。

90式戦車には「日本の国土を守るための装備」という観点が欠落して、「アメリカの戦車と同じものがほしい」とカタログスペックだけを見て、駄々をこねて買ってもらった装備ですから、演習で移動するにも大騒ぎ・・・「アマチュアは戦術を語り、プロは兵站を語る」とも言いますな・・・

でも、完全な戦車不要論もどうか と。「目的に合わせたハイ・ローミックスができていない」というのが問題ではないでしょうか。

仮想敵国が上陸してきそうな方面に、第一次防衛ラインを構築するための戦車(戦力の優劣は相対的なものであり、最新鋭でなくても、仮想的の主力戦車を撃破できれば、それで十分)を主体とした迎撃部隊を配備し、ほかの駐屯地には装輪戦車を重点的に配備する・・・有事の際には、高速道路を高速で自走して駆けつけ、戦力増強を図る・・・90式戦車にはできませんね。
戦車単独で語っても仕方ないのでは?
戦車だけではなく、装甲装輪戦闘車、歩兵(と対戦車ヘリなどの航空戦力)の足並みがそろって、初めて有効な戦力になるのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。色んな意見を予想しておりましたが、インフラという所まではまったく考えが及びませんでした。

お礼日時:2008/01/18 01:07

私的な話をすれば・・・


90式は出てきた当初、冷戦中だったソビエトの侵略を想定し、開発されたもので、北海道の湿地帯での防衛線を想定されていたと、されてます
公開当初、走行しながらの砲撃と言うのが当時の戦車の主流だったのに対し、必ず停車してからの砲撃の演習をしてたため、停車しないと砲撃できない、的になるための戦車だとか、役立たずとか、非難が色々あった訳ですが・・・すべてが機密事項だったわけです

90式戦車 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/90%E5%BC%8F%E6%88%A …

で、あるように世界で高水準の戦車と同等と言われるように現在言われますが・・・開発後、約20年弱、大きな改装も行われず、現在、戦争を想定した場合、単体の戦闘力より、組織戦を行うための「情報共有及び指揮統制能力」の通信関係等、時代遅れの感があり、「TK-X」と言う案へ移行してます(「TK-X」は、90式ではなく、74式の代替予定ね)

現在、想定する敵が変わり、コストを落とし数を配置、せざる終えない状況

後、感想を言えば、戦闘に実際使用したことがない兵器が、使い物になるかどうか・・・使って見なければ判らないところじゃないでしょうか?
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この回答へのお礼

ありがとうございます。使ってみないとわからないというのはまさにその通りですよね。

お礼日時:2008/01/18 01:04

結論から言うと、大いに意義があります。


活用法としては「戦車の潜在的脅威による、戦争の抑止」です。

日本に戦車があることで、日本を侵略するためのコストが飛躍的に向上するのです。
もし、日本に500億円分の戦車があったとします。
その場合、日本を侵略しようとする国は最低でも、以下の装備が必要になります。
・1500億円分の戦車(一般的に、攻める側は守る側の3倍の兵力が必要です。)
・大量の戦車を運ぶ揚陸艦
・揚陸艦を守るための海軍・空軍(海上自衛隊を上回る戦力)
・育成にコストがかかり、損耗率が高い対戦車部隊の育成、維持

となると、日本を侵略するのにはコストがかかりすぎるので、日本の平和が守られるのです。
日本のような山や森が多い地形での防御戦闘では戦車が有効であるということも、近年の戦争の戦訓からも明らかになっています。(ミサイルや空爆が使用できないため)

そのため、今後も戦車の有効性はますます高まると思います。

この回答への補足

ありがとうございます。攻者三倍の法則と抑止力理論ですね。
山林を空中から見るとどこに戦車がいるかわからないから、攻撃は受けにくいのですね。山林の防御戦闘とは具体的にどんな事例があるでしょうか?

補足日時:2008/01/17 10:22
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90式は他国の戦車にない機能を持っています。


起伏の富んだ土地に対応できるサスペンション。
前後で車高を変えられるので、稜線の陰から砲塔を出して撃つことが可能です。

確かに海岸線に配置して敵機を狙うのに適しておらず、実際に侵入されてからの活躍になりますが、これは専守防衛の都合上、必要な準備とも言えます。

ぜんぜん自衛隊やその使う兵器については詳しくないのですが、怪獣映画を見るとああいう兵器を自衛隊が装備していなければ、空想上の武器で怪獣に対抗することになるのでリアリティが薄くなるなぁ、とか思ったりもします。
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