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鉄鋼業で、石油でなく石炭を使う理由。

首記のとおりです。
なぜ石炭がメインなのでしょうか。
石油ではなぜいけないのでしょうか。
ソースも教えていただけると助かります。

A 回答 (3件)

No.1の方がおっしゃるように、石炭は熱源というより鉄鉱石に含まれる酸素を取り除くために使われます。

石炭に含まれる炭素が鉄鉱石に含まれる酸素をはぎ取る反応、つまり還元反応によって製鉄が行われます。
したがって、製鉄では石炭そのものではなく、石炭を蒸し焼きにして、ほぼ炭素100%のコークスにして使います。つまり石炭そのものよりも石炭に含まれる炭素が必要なわけです。
では石油に含まれる炭素を利用して製鉄ができないかというと、原理的にはできないことではありません。石油から軽質分を取り除いた重質残油というものを蒸し焼きにして、石油からもコークスを作ることができます。実際に石油コークスはキューポラ(小型の溶解炉)などで使われているようです。
ただし、現在ある高炉は石油コークスを使うようには設計してありませんから、石油コークスを使うとさまざまなトラブルを起こす可能性があります。製鉄所にとっては何をいまさら石油コークスを使わなければならないのかと思うでしょう。
石油コークスが使われなかったのは、生産量が限られることも一つの理由でした。しかし、これから世界的に生産量が増えていく可能性があるので、高炉での使用も検討されています。たとえばNEDOでも調査を行っています。
http://www.nedo.go.jp/informations/koubo/160826_ …
調査報告書が公開されているかどうかまでは調べていませんが、必要でしたらNEDOのHPから検索してください。
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この回答へのお礼

完璧に理解できました。
ありがとうございます。

お礼日時:2010/05/03 10:29

現行の製鉄のやりかたは、一酸化炭素を用いて還元させる方式であり、


一酸化炭素の発生方法は、炭素の水(水蒸気)混ぜる、というもの。
このとき、無駄に水素が発生します。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E9%85%B8% …

そして、その無駄を如何に省くか、が研究課題です。(つまり、水素を用いて還元することは現状では技術的にできないということ。)
http://www.jisf.or.jp/news/topics/docs/0807302.pdf

つまり、石油(炭化水素)の中に含まれる水素は無駄であり燃やすしかない、ということです。(現状では...)
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この回答へのお礼

石油の場合は、水素が余計に出て無駄であり、
石炭の場合は、その無駄が少ないという理解でいいでしょうか?

お礼日時:2010/05/03 10:32

鉄は錆びます。


自然界にある鉄は錆びた状態で存在します。
原料である鉄鉱石から酸素を取り除くのが製鉄という仕事です。
単に加熱すればいいというわけではありません。
鉄鉱石と石炭から作ったコークスを一緒に混ぜて加熱することで、鉄鉱石の酸素がコークスと結びつき、純粋な鉄が取り出せます。
錆とは酸化現象ですから。
http://www.daichu.co.jp/story/vol01/index.html

この回答への補足

ありがとうございます。ですが、知りたいのは
石油で同じことができない理由です。

鉄鉱石から酸素を取り除くことが、
石油ではできないのでしょうか。

補足日時:2010/05/01 13:24
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