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「逆転に成功する」という表現の是非。
最近、スポーツの中継やニュースなどで「逆転に成功した」という表現をよく耳にします。以前はどうだったかと言うと、絶対的確信があるわけではありませんが、使用頻度がかなり少なかったのではないかと思います。NHKの50代のMアナウンサー以前に、この表現を使用していた人がいるのかどうかは知りません。

そこでお尋ねしたいのですが、「逆転に成功した」という表現はおかしくないでしょうか。私は違和感があるのですが、おかしいと断定できるかどうかまでは確信がありません。

似たような表現を考えてみると、例えば「優勝に成功した」とは言いません。「合格に成功した」とは言いません。「優勝する」や「合格する」や「逆転する」は、ある状態に達することを意味する動詞です。

もっとも、「盗塁する」は似たタイプの動詞であり、「盗塁に成功する」は可能です。ただ、盗塁は具体的な行為を指しています(「盗塁」という行為は視覚的にイメージできます)が、「優勝」や「合格」や「逆転」は行為を指しているのではありません(「優勝」や「合格」はイメージできません)し、盗塁は、してもしなくても良いものである(盗塁せずに野球の試合に勝つことは可能である)のに対し、逆転することや優勝することや合格することを欲することなしに、野球をしたり受験したりする人はいない(従って、盗塁と違って自明の目標になっている)という違いがあります。

「逆転に成功」を認めるにせよ認めないにせよ、できれば、用例とともに何らかの理屈ないし理論を提示して頂ければ幸いです。

A 回答 (11件中1~10件)

こんにちは。



「優勝」「合格」には、「成功」という意味が含まれています。
ですので、これらの後ろに「に成功」を付けると、重複表現のようになります。

しかし、
「グランドチャンピオン大会進出の要件となる10戦中3戦での優勝に成功した」
としてみると、違和感を持たれる人の割合はかなり小さくなることでしょう。
これは、成功したものが「優勝」(成功)ではなく、「要件を満たしたこと」であるからです。

合格も同様です。
「8つ中、目標としていた5つ以上の資格試験での合格に成功した」
これは、成功したものが「合格」ではなく、「目標達成」であるからです。

○朝青龍はこの年、5場所連続優勝に成功した。
○朝青龍はこの年、5場所連続優勝には成功した。(しかし、6場所連続優勝はできなかった)
×朝青龍はこの年、5場所連続優勝に失敗した。
○朝青龍はこの年、5場所連続優勝には失敗した。(しかし、4場所連続は達成した)

△朝青龍は今場所、優勝に成功した。
○朝青龍は今場所、優勝には成功した。(しかし、苦しい内容の相撲が多かった)
○朝青龍は今場所、優勝に失敗した。(= 優勝して当然の人が優勝しなかった)
○朝青龍は今場所、優勝には失敗した。(しかし、内容は充実していた)

○羽生善治は今年、名人位防衛に成功した。
○羽生善治は今年、名人位防衛には成功した。(しかし、他のタイトル戦での成績は不振だった)
○羽生善治は今年、名人位防衛に失敗した。
○羽生善治は今年、名人位防衛には失敗した。(しかし、内容は良かった/他のタイトル戦で活躍した)
○羽生善治は今年、名人位奪取に成功した。
○羽生善治は今年、名人位奪取には成功した。
○羽生善治は今年、名人位奪取に失敗した。
○羽生善治は今年、名人位奪取には失敗した。
この例で「防衛」や「奪取」はある程度成功を意味しますが、毎年1回行われるタイトルマッチですので、「また次もあるよ」ということでは「(1回のトーナメントでの)優勝」や「合格」とは異なるものです。


一方、「逆転」と「盗塁」には、その言葉自体に「成功」の意味が入っていません。

○スリーポイントシュートに成功した。
○スリーポイントシュートには成功した。
○スリーポイントシュートに失敗した。
○スリーポイントシュートには失敗した。

○10kg減のダイエットに成功した。
○10kg減のダイエットには成功した。
○10kg減のダイエットに失敗した。
○10kg減のダイエットには失敗した。


たぶん例外があって、ユニバーサルに「こういうときは必ずこう」と決めることは困難とは思いますが、ご参考になれば幸いです。

この回答への補足

この問題について、その後も色々考えているうちに、わけが分からなくなってきて、「状態変化」がどうこうという自分の初めの頃の発言もトンチンカンなものに見えてきましたが、それでも、結果的に根拠薄弱だった最初の考えと比べると、少しは前進したような感じがします。多数の例と分析をご紹介頂き、有難うございました。

補足日時:2010/06/01 23:38
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この回答へのお礼

多数の具体例が大いに参考になりました。色々考えさせられました。有難うございます。No.3の方へのお礼で書いたように、「盗塁」や「防衛」のような、意志による普通の行為と、「優勝」や「逆転」、「好転」、「反転」、「羽化」のように状態に関わる動詞は分けて考えたいと思います。おっしゃることは、No.3の方の「最終的」と重なる部分もあるように思います。「優勝」が、ある目標を達成するための手段であるとか、通過点になっている場合に、「優勝に成功する」という表現の違和感が小さくなるようです。思うに、これは、そういう状況では、「優勝」が、単なる状態変化でなく、動作主の意志的な選択の対象となるからではないかと思います。本来、「優勝」は、意志的行為を表す言葉ではないのに、こうした文脈ではそれに似たものと捉えられるのではないでしょうか。

お礼日時:2010/05/31 02:52

> 、「逆点」はありません。



完全に勘違いしていました。失礼しました。
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日ごろ、聞き慣れているせいか、違和感を持ったことはありません。

そういわれれば、おかしいかな、という程度です。

ただ、「盗塁に成功」がOKで「逆転に成功」がNGというのは、あまりよく分かりません。具体的に、“塁を盗むことに成功した”と“点数をひっくり返すことに成功した”のどのあたりに違いがあるのでしょう。

「優勝に成功」「合格に成功」がおかしいのは分かります。このあたり、他の方の回答にあるように、「優勝」や「合格」には「成功した」という意味合いが含まれているから違和感があるのではないでしょうか。
それに対して「逆転」には「成功する」のニュアンスはなく、“立場がひっくり返った”という意味合いで、これは「盗塁」の“塁を盗んだ”と同じニュアンスに感じられるのですが……。
小生の感覚的な問題でしょうか。

あるいは「逆転に成功」を、「逆転させることに成功した」の略と考えれば、違和感は少なくなるような気がするのですが。
と、いずれも客観性に欠けるのですが……。

また、「逆転」は、相手に点数を取られた場合にのみ、発生する言葉です。相手が点数を取らない段階で「逆転」はあり得ません。
そういう意味合いでは、相手に点を取られてしまったら“逆転”を目指すけれども、「優勝」などのように、試合前から“逆転”を目指すことはないと思います。
つまり、「盗塁」なしに優勝することが可能なように、「逆転」なしに優勝することも可能です。

ところで、先の回答に「逆点」という語が出てきていますが、こういう言葉はあるのでしょうか。
ネットで検索すればかなりヒットはしますが、辞書類(『広辞苑』、Yahoo!辞書、goo辞書)には出てきませんでした。
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この回答へのお礼

回答、有難うございます。「……させることに成功する」という表現に変えてしまうと、「優勝させることに成功する」もOKになってしまうので、この修正は排除したいと思います。「成人」、「反転」、「好転」、「羽化」、「老化」のような、「逆転」に似た動詞の中で、「……に成功する」がつけられそうなものは、「……させることに成功する」が可能に見えるからではないかと思うのですが、如何でしょうか。

お礼日時:2010/05/31 04:06

 逆転の主語が何かを考えればよいでしょう。


 逆転は,「事のなりゆきや優劣の関係が今までとは逆になること」で,例えば,「形勢が逆転する」と使います。
 「逆転に成功する」の主語は,人間になってしまいますから,やはりおかしいです。
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この回答へのお礼

回答、有難うございます。「逆転する」の主語には個人やチームもなりうるのではないでしょうか。

お礼日時:2010/05/31 03:25

Googleニュースで「逆転」と「逆点」両方検索してみてください。


功を急いで言葉尻を捕えると恥をかきます。
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「逆転に成功する」という表現は聞いたことがありません。



「逆点に成功する」や「逆点ホームラン」は聞いたことがあります。何も違和感はありません。
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この回答へのお礼

・回答有難うございます。既に他の方の指摘もあるように、「逆点」はインターネットの辞書に載っていませんし、主要メディアの記事には「逆転」は頻出しますが、「逆点」はありません。

お礼日時:2010/05/31 03:12

おっしゃること、よくわかります。


そう言われてみれば違和感があるような、ないような...
私もよくわからなくなってきたのですが

>「優勝する」や「合格する」や「逆転する」は、ある状態に達することを意味する動詞です。
「優勝」「合格」「逆転」
どれも「狙って」することだと思いますが
「逆転」だけは、現状を覆すという意味から
「成功する」が使えるような気がします。
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この回答へのお礼

回答、有難うございます。状態が変わる動詞として、他に、「成人」、「反転」、「好転」、「羽化」、「老化」があります。これらに「に成功する」をつけるのは無理があるように思いますが、如何でしょうか。

お礼日時:2010/05/31 03:03

確かに重複表現という意味では違和感があります。

意味が通じれば出来るだけシンプルにするという言葉の原則には反しているかもしれません。
ひとつの見方として修飾,反復表現と言う見方もあるでしょう。
民法ニュースなどで、よりセンセーショナルな表現が好まれるという、あれです。
「逆転しました!」よりも「逆転に、セイコウしました!!」と言った方がより興奮度も高まる(アナウンサーも、聴衆も)という面は否定できないと思います。
この言い方が何処から始まったのか?を追求はできないでしょうか?
NHKでなく、TBSくらいから始まっていたらある程度それが立証できるのではないでしょうか?
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この回答へのお礼

回答、有難うございます。この表現から受ける印象についてはほぼ同感です。「逆転に成功する」という表現が、十数年以上前に、こういう表現は存在したのだろうかという疑問は持っております。

お礼日時:2010/05/31 02:58

(1)最終的な結果が分からないものに対して、加えて、(2)最終的な結果でも修飾部として長かったり、苦難の道のりを想像させたり、「~すること」と言う場合に対して「成功した」が使えると考えます。



(1)勝利、合格、優勝は最終的な結果です。「収めた」は付けられる。
 逆転、盗塁、起業は、まだまだ経過に過ぎません。「収めた」は付けられない。
(2)例えば「エベレスト登頂に成功」が自明の目標であるのに言えるのは、苦難の道のりを想像させるからではないでしょうか。

と、思うよ!!
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この回答へのお礼

個人的には、「に成功する」という表現を成立させる要因が何かをつきとめたいと思っているのですが、「最終的」かどうかということは、有力な要因かもしれません。ご指摘、有難うございます。ただ、意志による普通の行為と、それ自体には意志を含んでいない「優勝」や「逆転」とは分けておきたいと思います。

お礼日時:2010/05/31 02:45

おっしゃることよくわかります



まず私の印象ですが、やはり多少違和感があります

「逆転する」は確かにある状態に達することですよね
ただ口語として使われていく中で
「逆転」は作戦や目標として使われてきているのでしょうね
自チームが負けている…同点になった
さて次に期待するものは…逆転というミッションです
…という感じでしょうか
成功するとつけると、より自分達(応援する側から見れば選手達)が
努力して掴みとったような感じをうけます

応援しているスポーツなどなら「逆転した」だけで
充分ですが、知らないスポーツなどでは
「ふーん」としか思わない所を
「逆転に成功しました」と言われると
何か頑張ったのかな?と気をひかれます
二重に表現する訳ではないですが
意味を強める印象があります

個人的にはテレビなどマスコミで使われるべきかはなんとも言えません

気をひくならなんでもアリということになってしまいますから
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この回答へのお礼

回答、有難うございます。私も同じような印象を受けます。また、スポーツ中継でこの表現を聞くと、大袈裟な感じがします。

お礼日時:2010/05/31 02:39

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