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菊池寛の『父帰る』の冒頭の母と賢一郎の会話がよくわかりません。

賢一郎「おたあさん、おたねはどこへ行ったの」
母「仕立物を届けに行った。」
賢一郎「まだ仕立物をしとるの。もう人の家の仕事やこし、せんでもええのに。」
母「そうやけど嫁入りの時に、一枚でも余計ええ着物を持って行きたいのだろうわい。」

これはたねが自分の嫁入りのために、仕立てて貰いに行ったということでしょうか?
それとも、頼まれて仕立てたものを依頼主に届けに行ったということでしょうか?
帰って来たたねが「また次のものを頼まれたり、何かしとったもんやけに。」と言っているので、後者かなと思いつつも母の台詞に惑わされています。
また、賢一郎の「もう人の家の仕事やこし」という台詞の意味もわかりません。

どうか解説を宜しくお願い致します!

A 回答 (2件)

現代調に直せば解かると思います。



原文:
賢一郎「おたあさん、おたねはどこへ行ったの」
母「仕立物を届けに行った。」
賢一郎「まだ仕立物をしとるの。もう人の家の仕事やこし、せんでもええのに。」
母「そうやけど嫁入りの時に、一枚でも余計ええ着物を持って行きたいのだろうわい。」

直した文:
賢一郎「お母さん、おたねはどこへ行ったの」
母「おたねは仕立物を届けに行った。」
賢一郎「まだ仕立物をしてるの。もう人の家の仕事なんだし、しなくてもいいのに。」
母「そうだけど嫁入りの時に、一枚でも余計に良い着物を持って行きたいんだろうさ。」

要は「おたね」が他人の着物を仕立てあげているんです。その出来上がった着物を頼まれた家に持って行った。着物を仕立てるのは頼んだ家の人間が自分でする仕事だべさ、もうしなくても良いのに、という賢一郎の台詞に対し母親の最後の台詞です。最後の台詞の主人公は仕立てを頼まれた家の嫁入り前の娘であり、「おたね」の仕立てが良く出来ている為に、嫁入り前に良い着物を1袖でも多く持っていきたいという先方の希望で仕立てているんです。もっと現代風にアレンジすると・・・



賢一郎「お母さん、おたね、どこへ行ったのさ」

母「おたねか?○○さんに頼まれた仕立物を届けに行ったよ」

賢一郎「まだ人の仕立物をしてんのかい。それは人の家のやる事なんだし、頼まれたからって、そんなにしなくてもいいのに」

母「そりゃそうだけどさ。○○さんとこの娘さんも嫁入りの時に、一枚でも余計に良い着物を持って行きたいんだろうさ」


と言う感じです。
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この回答へのお礼

わかりやすく説明してくださってありがとうございます!

お礼日時:2010/10/20 09:35

質問者さまのご推察の通り、後者だと思いますよ。



賢一郎「お母さん、おたねはどこへ行ったの?」
母「(Aさんのところに)仕立物を届けに行ったよ。」
賢一郎「まだ仕立物をしてるの? もう よその家の仕事なんか、しなくてもいいのに。」
母「そうだけど、(Aさんの家では、娘さんが)お嫁に行く時に、一枚でも多くいい着物を持って行きたいのだろうよ。」
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この回答へのお礼

やはり後者なのですね!ご回答ありがとうございます!

お礼日時:2010/10/20 09:36

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